ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

風力発電作り

2016年03月04日 | ガジ丸の日常

 勤めていた会社をリストラされて、300坪の畑を借りて、そこにナッピバルと名前をつけて、「自給自足で生きていくぞ」と農作業を始めたのは2012年の夏。すぐに、食い物の自給は何とかなりそうだが、電気水道は難しいと気付く。
 首里石嶺のアパートに住んでいる頃から行きつけだった理髪店、宜野湾市我如古に移ってからもずっと通っているが、畑を始めてからしばらくして髪を切りに行った時、「電気水道は難しい」という話から、どんな方法があるかと店主Sさんと会議となる。
 「太陽光パネルを設置しようかと思っているんだけど。」
 「畑の周辺は人家が無いからパネルは盗まれる可能性が高いぞ。それより、風力発電にしたらいいよ。自転車の車輪に羽根をつけて風で回るようにし、自動車のダイナモに繋いで発電する。その電気を自動車のバッテリーに蓄電すれば安定した電気になる。」

 会社員だった頃親しくさせてもらっていた設備会社社長Gさん、私がリストラされた後も付き合いがあった。彼が畑を訪ねて来てくれた時、「電気水道は難しい」という話をすると、「水タンクの余っているのがあるからあげるよ、雨水を溜めて、それで畑の水遣りと洗いものは何とかなるはず」と言い、後日、2トンタンクを持ってきてくれた。
 Gさんは電気についても助言をくれた。それは理髪店店主Sさんが言ったこととほぼ同じ内容であった。「風力発電にしたらいいよ。自転車の車輪に羽根をつけて風で回るようにし、自動車のダイナモに繋いで発電する。その電気を自動車のバッテリーに蓄電すれば安定した電気になる。」ということ。「自分も作ってみようと思う」とのこと。

 2人の先輩(SさんとGさんはたぶんほぼ同年齢)から同じ助言があった。「これは確かかもしれない」と私は信じ、2013年秋、風力発電作りに取り掛かった。古自転車はGさんが提供してくれた。それを解体し、風力発電機躯体を作成する。
 羽根は100均ショップでプラスティック板を数枚買い、それを車輪のスポークの間に挟んだ。風が吹くと車輪は回った。「おっ、成功するかも」とニヤリ。
 成功を信じたので、知人の自動車整備工場社長のOさんに「ダイナモとバッテリーが欲しいんだけど、余っているのありませんか?」と電話して訊いた。
 「何に使うんですか?」
 「風力発電を作ろうと思っています。自転車の車輪に羽根を付けて回して、それでダイナモを回して、発生した電気をバッテリーに溜めて、ということです。」
 「ダイナモは相当強い力じゃないと回らないですよ、自転車に羽根くらいでは回らないと思いますが、躯体が完成したらまた電話下さい。」とのことであった。
 Oさんの助言を聞いて、先ずは試にと自転車のダイナモを取り付けてみた。ダイナモをタイヤに接触させると、クルクル回っていた車輪がすぐに止まった。自転車の車輪に羽根くらいでは自転車のダイナモさえ回転させる力は出ないようであった。
     

 それでも私は諦めなかった。「電気は必要だ、何としてでも成功させなきゃ」と思い、躯体の設計を練り直す。そして、「車輪が回転する力が弱いのだ、風向きが一定になるよう工夫して、風を効率良く受け止められるよう羽根を工夫すれば、車輪はもっと力強く回転するに違いない」と信じ、2014年夏、風力発電機作りに本気を出す。
 発電機を設置する床面をコンクリートで作成し躯体を安定させる。躯体は杉角材を使い丈夫なものにする。風向きを一定にするための壁板も設置する。すると、車輪は以前よりもずっと軽やかに回転した。「これなら大丈夫か」と、またもニヤリ。
 ところが、それでも、ダイナモをタイヤに接触させると、軽やかに回転していた車輪がすぐに止まった。台風が近付いて強風が吹いた時には何とかダイナモも回転し、豆電球が弱々しい灯を発したのだが、沖縄がいつも台風の強風圏にあるわけではないので、豆電球の弱々しい灯が、将来の成功の灯にはちっとも感じられなかった。
     
     
     

 それでも私は諦めなかった。「電気があれば畑でもパソコン作業ができる。念願の晴耕雨パソコンができる。何としてでも成功させなきゃ」と思い、2015年夏、風向きを一定にするための壁板をさらに付け足し、羽根の材料や形をあれこれ変えて試してみた。であったが、何をどうしても、自転車の豆電球が点くほどの回転は得られなかった。
     
     
     

 そして2016年冬、しつこく成功を願い、しつこく試行錯誤を繰り返した風力発電機作り、「どうしても欲しい」という情熱の2年半におよぶ努力の甲斐も無く、私は挫折した。情熱もついに冷めた。諦めを示すべく躯体は解体し、その材料で棚をこさえた。
 それでも、電気は欲しいという欲望が消えたわけではない。いつか何とかしてやろうという野望は消えていない。どんなふうに何とかするかは、まだ五里霧中。
 ちなみに、風力発電機作りを開始してまもない頃、甥の嫁、才色兼備のM女に自転車の車輪で風力発電するという話をしたら、「そんなの無理です、おじさん、騙されているんですよ」と仰っていた。さすが、慶応大の理科系を出ているだけのことはあると今更ながら感心する。頭の良い彼女は話を聞いただけで不可能と判断できたわけだ。
     

 記:2016.3.9 ガジ丸 →ガジ丸の生活目次

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