ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

テレビ観ない少数派

2015年08月14日 | 通信-社会・生活

 テレビを観なくなって4年が過ぎたが、それ以前もテレビを観ている時間は少なかったので何の不具合も無い。今どんなドラマが流行っているか、どんな歌が流行っているかなどといったことには全く興味が無いので知らなくても困ることはちっとも無い。スポーツにも興味は無いので、観なくても聴かなくても構わない。ラジオのニュースから情報は聞こえてくるけど、選手の名前をほとんど知らない。夏の高校野球で沖縄県代表の興南高校が1回戦を勝ったということは聞いたが、「良かったね」という感想のみ。
 「芸能人の誰それが結婚した、離婚した」とか「近鉄、逆転日本一」とか、「若貴兄弟決戦」とか「ベルディ連覇」などといったことは生きるに必要な情報では無い。それらの情報は私の幸せに何の影響も与えない。先輩農夫N爺様の話の方が遥かに有益。

 世間のニュース、私が関心のあるニュースはラジオからで足りている。「辺野古の基地建設工事が1ヶ月ストップし国と県が話し合いをする」ことを知っているし、今週水曜日「米軍ヘリコプターが中部東海岸沖で墜落した」ということも知っている。総理が「何が何でも安保関連法案を成立させようとしている」ということも知っている。
 私は貧乏で無力の出来損ない(畑から収入をほとんど得ていない)農夫だが、家族親戚友人知人を含め、国や地方公共団体も含め社会にはこれまで大変お世話になっている。なので、これから先の社会の在り方には出来損ないにも多少の責任があると思っている。よって、将来の社会の在り方に関わるニュースには多少の興味を持っているわけ。
 その場合も、テレビよりラジオの方が「それはどういうことか?そうするとどうなるのか?」を考えるのに適しているはず。「百聞は一見に如かず」ともいうが、映像が無く音声のみで伝えられる方が、人間の想像力はより強く働くのではないかと感じている。
 というわけで、私にテレビは不要と判断し、テレビだけでなく、インターネットの映像も観ない。むろん、携帯のワンセグなるものも観ない。もっとも、ガラ系と呼ばれている携帯の小さな画面で映像を観られるほど私は若く無い。堂々の老眼である。
          
 
 先週土曜日(8日)の夜10時前、もう寝る準備に入っていた時、ドアをノックする音がした。2回は無視したが、ちょうど小便もしたかったので3回目に出た。NHKの受信料集金人であった。眼鏡を掛けた小賢しそうな若い男だった。
 「こんな時間に!」と思いつつ応対した。私の受信料支払い拒否の理由はこれまで通り「ワンセグの見れる携帯は受信料が発生するという説明が無かった、これはNHKの周知義務違反だ」であったが、先方はその言い分を存じていたみたいで、「携帯の規約には書かれています。あなたは規約を読まずに契約したのですか?」ときた。「携帯会社の職員が説明しなかったのはテレビは普通、家にあると思っているからです」ともきた。
 「規約の隅々まで読んで契約する人が多数か?支払の発生する重要情報は口頭で説明するべきだろ?」、「少数派への配慮は公共の義務、テレビ観ない少数派にも情報が伝わるようにすべき」などと思ったが、農夫はもう眠いので「煩い、帰れ」とドアを閉めようとした。すると、若い男は手に持っているカードをドアに挟んで閉めるのを阻んだ。東京の強引な新聞勧誘員を思い出した。「NHKは押売りか!」と思った。カードを押し返そうと彼の手に触れたら「私に触らないでください」と仰る。「何様だ!」と思った。
          

 記:2015.8.14 島乃ガジ丸