ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

クーブイリチー

2011年03月28日 | 沖縄の飲食:食べ物(料理)

 沖縄料理の知恵

 母の四十九日が終わって、やっと、公私の私の方の忙しさが一段落した。一段落して、少しずつ母のことを思い出している。親不孝してきたことが先ず浮かび、母が望む私と、私が望む私との間に大きな開きがあり、それによって長い間軋轢があったことなどが思い出される。ネガティブなことばかり思い出してもしょうがないのだが・・・。

 で、ちょっと明るめのことを思い出すことにする。
 母は働く女であった。薬屋を営んだり、裁縫工場に勤めたり、ガスの集金人など何かしらずっと働いていた。それでも彼女は、家族のための食事をちゃんと作っていた。
 母の料理をもっと習っておくべきだったとちょっと後悔している。母は器用であった。私もその血を引いている。私が器用であり、料理上手であることは、私の友人達も認めるところである。その元となっている母も当然料理上手であり、和風、洋風、沖縄風、どんな料理も美味しく作ることができた。
 母にその作り方を教えてもらった料理はイナムドゥチだけである。直接教わってはいないが、見て覚えた料理にはイカ墨汁、ソーキ汁、ティビチ汁、鶏汁、ヒラヤーチー、ナーベーラーンブシー、ゴーヤーチャンプルー、その他もろもろ、多数ある。

 母が作っているのをたびたび見てはいたが、覚えなかった料理もある。クーブイリチーもその一つ。料理歴の長い私だが、クーブイリチーは未だかつて作ったことが無い。嫌いというわけでは無い。自分では作らないが、スーパーの惣菜のクーブイリチーは、たまに買って食べている。ごはんに合うし、酒の肴にも合う。

 クーブイリチーのクーブは昆布のウチナー読み、イリチーは炒め煮といった意味のウチナーグチ。昆布の炒め煮ということになる。
  材料は昆布の他に、母の場合はコンニャク、豚肉、カマボコ、カステラカマボコなどを使っていた。スーパーの惣菜には干し椎茸の入っているものもある。
 昆布は水に浸して戻し、2ミリほどの細さに刻む。その他のものは短冊に切る。豚肉は茹でてから切る。それらを油で炒める。味付けは砂糖と醤油と塩。母はそれだけであったが、スーパーのものには酒や味醂も入っているかもしれない。大切な味付けがもう一つある。豚の煮汁である。これを加えて煮る。これでイリチー(炒め煮)となる。
 こういった、材料や作り方などは母のやっているのを見て知っているのだが、細かい手順までは覚えていない。手間がかかりそうなので、自分では作らないのである。

 沖縄の海に昆布は産しない。昆布は北海道からやってくる。今はどうか知らないが、昆布の一人当たり消費量は沖縄が最も多いと聞いたことがある。ウチナーンチュにとって昆布は、遥か遠く北海道からやってきているが、古くから身近な食物である。私も子供の頃から日常に食していた。ティビチ汁、ソーキ汁、昆布巻き、煮付けに欠かせない食材であった。中でもクーブイリチーは沖縄の昆布料理の代表格である。ウチナーンチュにとって馴染み深い食い物である。遠い北海道に慣れ親しんでいるわけである。
 

 記:ガジ丸 2007.12.10 →沖縄の飲食目次

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« アンダカシー2 | トップ | ヂーアンダ »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。