ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

セスジスズメ

2012年02月03日 | 沖縄の動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 理想の死に様

 「生きている時はピンピンしていて死ぬ時はコロリと死ぬ」ことをピンコロと言うらしい。私が参加している模合(相互扶助的飲み会)でも「死ぬ時は元気なままで死にたいなぁ」という話はたびたび出る。親の介護をしているKが「そういうのピンコロって言うんだよ」と教えてくれた。「誰もがそうありたいと思っているよ」と付け加えた。
 明日かもしれないけど、まあ、日本人男性の平均寿命を生きたとして2、30年後には来るであろう私の死、私ももちろん、ピンコロでありたいと思っている。

 そのころはたぶん、六畳ほどの広さしかない畑小屋に住んでいる。雨の日は文章を書いたり、絵を描いたりしている。そうでない日は畑作業をしている。たぶん、ずっと独居老人だ。毎日のほとんどを、一年のほとんどを独りで暮らしている。
 そんなある日、しゃがんで畑の草抜きをやっている最中、左手に草の葉を掴み、右手に持ったヘラ(草抜きなどに用いる沖縄の農機具)をその根元に突き刺した格好で、私は動かなくなっている。数羽の雀たちが私の背中でチュンチュン鳴いている。

 セスジスズメは、身近な蛾ではもっとも大きく、目立つ。その幼虫も大きく目立つ。目立つから見る機会が多いのかもしれないが、よく出会う蛾の一つだ。
 セスジは背筋という意味だ。それから「背筋が凍る」という言葉も思い浮かんだが、私の畑によくやってくる雀たちもまた思い浮かび、上記の話を思い付いた。

 セスジスズメ(背筋雀):鱗翅目の昆虫
 スズメガ科 日本、中国、インド~オーストラリアに分布 方言名:ハベル
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』に名前の由来があった。「腹部背に2本の銀白色帯が走り、和名はそれに由来する」とのこと。スズメはスズメガ科だから。そのスズメガ、広辞苑に雀蛾とあったが、何で雀なのかは不明。体の色模様がスズメに似てなくもないが。
 前翅長29~35ミリと割合大きくて目立つので私は何度か出会っている。「夕刻に訪花し、夜間に灯火に集まる」(沖縄昆虫野外観察図鑑)とあるが、私は出会うのはいつも昼間。屋内の窓にへばりついていたりする。成虫の出現時期は5~10月。
 成虫にも何度か出会っているが、本種の幼虫にはそれの10倍くらい出会っている。畑の雑草の根元などに潜んでいて、草抜きする時によく見かける。幼虫の大きさ、ちゃんと計ったことは無いが、終齢ともなると100ミリを超える。黒い肌に水玉模様が2列に並んでいて見た目も目立つ。食草はホウセンカ、サトイモ、ヤブカラシなど。
 
 成虫   
 
 幼虫1  
 幼虫には1齢とか2齢とかあるようだが、参考文献には詳しく載っていない。
 
 幼虫2  
 これは全体に大きく、水玉も大きいので終齢幼虫かもしれない。

 記:ガジ丸 2012.2.2  →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« テーゲーも大概に | トップ | 残留農薬の留まる所 »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。