ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

桜坂の灯

2010年12月17日 | 沖縄05観光・飲み食い遊び

 観光都市那覇のメインストリートは、安里三叉路から県庁のある久茂地交差点までの南北約2kmを走る国際通り。その国際通りの真中辺りにデパート三越がある。三越の向かいに平和通りがあって、そこに入り、アーケードの下をずんずん進む。しばらく行くと、観光客にも人気のスポットである牧志公設市場が右手に見えてくる。そこを過ぎ、さらに2、30mも行くと道が三方向に分かれていて、真中の道、やや左斜め方向へ進むと壺屋焼の窯元がずらっと並ぶ壺屋通りとなるが、そうはせず、左へほぼ直角に曲がり、アーケードの無い道を行く。そこは、短いが、急な坂道となっている。通称を桜坂という。
 桜坂という名は、昔(1950年代)、坂道に100本の桜があったことからきているようだ。坂を登りきった辺りに園芸専門劇場ができ、劇場の周りにバー、キャバレー、クラブなどの飲食店が次々と出現し、大きな歓楽街となった。そして、桜坂は、桜の植わった坂道だけで無く、その歓楽街全体のことをも俗称として呼ぶようになった。
 だから、桜坂と聞くと大人の男の遊び場というイメージであった。が、女子供も桜坂へは多く出掛けた。園芸専門劇場は後に映画館となり、主に松竹系、日活系(ポルノ上映館も当然あった)などの映画をやっていて、石原裕次郎ファンや車寅次郎ファンなどは、淫靡な空気の漂う中を歩かなければならなかったのだ。
     

  昨夜(19日)、その映画館へ出掛けた。友人である美人良妻賢母人妻に誘われたということもあるが、「10ミニッツオールダー」というなかなか面白そうな映画が、その日一日限りで上映されていて興味を持ってのこと。で、映画は、まあ、普通に満足した。10分という短い時間に己が感性を表現するということの難しさ、楽しさを味わえた。
 映画はそうであったが、しかし、それよりも私が大いに気になっていることがあった。その映画館が、桜坂が那覇の有数の歓楽街として発展したその大元である映画館が、いわば“桜坂の灯”ともいうべき映画館が、来月、3月一杯で閉館するというのだ。年に数本しか観ない映画だが、観る映画の内8割方は邦画の私。桜坂の映画館が無くなってしまったら、観たい映画が激減してしまう。映画はオジサンの感性が衰えるのを防いでくれるもの。感性はできるだけ良い状態を保っていたいのに、私の愛する桜坂の映画館が無くなってしまったら、その先、オジサンはいったい、どうしましょうね。

 記:ガジ丸 2005.2.20 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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