ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ケイヌビワ

2017年07月17日 | 沖縄の草木:公園街路

 植物を調べるのに何冊もの文献を参考にしているが、中でも、『日本植物図譜』は多くの植物が載っており、権威も高そうである。参考図書の中心にしたいところだが、その文字が小さいため、老眼鏡をかけるのを面倒臭がって、なかなか開かなかった。
 先日、その滅多に開かない『日本植物図譜』にじっくりと目を通した。一年ほど前に他の文献で、イヌビワにはケイヌビワという変種があるということを知って、それと思われる写真を撮って、それを確認するために『日本植物図譜』を開いた。それと思われる植物はケイヌビワに間違いないようであった。めでたしめでたしと喜ぶ。
 ところが、その同じページに、これもイヌビワの変種であるホソバイヌビワなるものがあった。これについてはまだ実物を知らない。後日、末吉公園へ行って、イヌビワに似た植物の写真を数枚撮った。それらがホソバイヌビワなのかどうかを判断するのに、『日本植物図譜』の小さな文字を何度も読み返した。老眼を酷使した。にもかかわらず、結果は徒労に終わった。確たる証拠が掴めなかったのだ。よって、下述するホソバイヌビワの記事は、私の言葉では無く、文献の言葉によっている。
 
 ケイヌビワ(毛犬枇杷):公園
 クワ科の落葉低木 奄美大島以南の南西諸島、他に分布 方言名:不詳
 イヌビワの変種で、葉の両面に毛が生えていることからこの名がある。
 葉は、長さ100~200ミリ、幅40~100ミリで、イヌビワと同じ。紙質の葉の両面に短い剛毛状の毛がある。イヌビワの葉には毛がない。毛の生え方は粗いものから密毛型までいろいろある。果嚢や小枝にも毛がある。
 高さは2~5mで、イヌビワと同じ。果嚢は球形で、径10~20ミリ、熟すと黒紫色になるのはイヌビワと同じ。有毛であることが異なる。
 分布は他に小笠原諸島、台湾、インド、南中国など。
 学名はFicus erecta Thunb. var. beecheyana King
 
 実

 ホソバイヌビワ(細葉犬枇杷):公園
 クワ科の落葉低木 関東地方以西に分布方言名:不詳、またはイヌビワに同じ
 イヌビワの変種で、イヌビワに比べ葉が細いことからこの名がある。
 イヌビワの葉は倒卵~倒卵状長楕円形で、長さは100~200ミリ、幅は40~100ミリ。一方、本種は披針形で、幅が15~30ミリとなっている。
 果嚢は同じ球形だが、イヌビワが黒紫色に熟すのに対し、本種は淡紅色となる。
 高さは3~5mでイヌビワとほぼ同じ。葉の縁が不明瞭に大きく波打つのも特徴。
 学名はFicus erecta Thunb. var. sieboldii King

 記:島乃ガジ丸 2008.12.13 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行

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