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~紆余曲折の日々の中で...

燃料電池の動きについて

2015-09-26 | 暮らし
最近、テレビで、「水素」や「水素社会」のコマーシャルを見るようになり、新たな未来の可能性を感じる。2年前の報道では、160兆円市場だとか書かれていた。

水素エネルギーと云えば、水素と酸素を反応させてエネルギーを得る「燃料電池」ということになる。それを馬力として走るのが燃料電池車(FCV: Fuel Cell Vehicle)である。日本では、2015年から、FCVの普及年が始まり、トヨタのMIRAIなどが販売されている。

海外に目を転じれば、カナダの燃料電池メーカーであるバラード社が、最近、新しい機器構成(コンフィグレーション)の燃料電池モジュールを発表し、現在、受注作業に入ったという。高馬力の大量輸送システムでの用途が期待されている。30と60kWが市場に出され、現行の90kWを補完する。

本技術の利点として、ゼロエミッション、スタック技術、効率性、設計、スケールアップ機能などがあり、統合化および多機能化が容易になるとされる。部品数が少なくなっている。部品は、大量生産プロセスで製造されるので、ライフサイクルコストという観点から、コスト低減、維持保全コストの削減につながっている。

燃料電池モジュールの大量輸送利用について、多くの国で検討されているようだ。エネルギー効率の良さ、地球温暖化ガスの排出が削減できるため、気候変動を緩和することに大きな利点を有する。

特に中国においては、石炭燃焼による甚大な大気汚染が有名で、クリーンエネルギーに対して大きな需要があると見られている。また、インドにおいても、テレコミュニケーション分野で、政府の通達が出されており、テレコム企業は、ディーゼル発電への依存を減らし、都市部の20%、地方の50%をクリーンエネルギーシステムに換えていかなければならない。

交通分野への燃料電池技術の課題は、従来のガソリンやディーゼルと比べ、過酷な状態では使えないということである。つまり、ガソリンステーションの設置場所が非常に少ない点にある。水素の輸送システム、水素ステーションの普及が必要である。大規模での応用は始まっていないので、水素社会の実現に向け、地道な作業が必要である。

日本では、2020年の東京オリンピックが、目前の目標となる。





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