大人のための歴史学

しがない一日本史研究者です。「大人」の視点から歴史を眺め直してみませんか。
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コラム:坂本竜馬とは芳醇なる「カクテル」である(上)

2017-03-08 09:02:00 | コラム
 実は坂本竜馬について前々から不思議に思っていたことがあった。それは竜馬のある手紙の中の「幕府を滅ぼすのに簡単な方法がある。それは金座や銀座を京都に移せばよい。」との一節である。このくだりを始めて見た時、衝撃を受けた。その意味するところは通貨発行・供給権を握ることが国家の命運を握るとの意味になろう。

 筆者は「貨幣の歴史学」というものにも取り組んでいる。「貨幣から見た日本史」というテーマで新年度から1コマ講義を持つことになっているし、高校への出前授業やオープンキャンパスの体験授業などでも、こうしたテーマで話をする。そうしたこともあり、れk市の中で貨幣の持つ存在意義は強く感じている次第だが、竜馬のこの言葉ほど端的にそれを示した言葉はないだろうし、近代以降の管理通貨制度を先取りしたような感覚に正直驚いたのである。

 そして、竜馬はこの着想をどうやって得たのか不思議に思った。坂本家の親戚は商人であり、そうした環境が、独特の鋭敏な経済感覚を育てのだろう、あるいは竜馬という人物の独創性によるものか、などと考えていたのである。ところが先ごろこの謎が解けた。(続く)
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