7月30日のNHKラジオフランス語講座で
Araignée du matin, chagrin; araignée du soir, espoir.
という諺が紹介されていました。
直訳すると「朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望」。
「日本とは逆ですね~」との先生のコメント。
確かに、朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺すなと私も言われたことがあります。
フランスと日本とでどうして反対になってしまったのか。
まず、フランス側から調べてみました。
昆虫に関するサイトによりますと、
蜘蛛に限らず昆虫が活動するには雨が降らないことが条件です。
- matin chagrin car la rosée ne gène pas son travail de filage et qui dit pas de rosée dit pluie ;
朝が悲しみというのは、朝、露があれば、その日は蜘蛛の巣張りができるから。朝露がないと雨が降ってしまうので。
- soir espoir car cela suppose que l’atmosphère est calme et que le beau temps persistera.
夜が希望と言うのは、大気が安定しており、良い天気が続くから。
補足すると、朝、蜘蛛が巣を張らずに、ちょろちょろとしていれば、その日は雨が降るので「chagrin」。
夜、蜘蛛が活動していれば、次の日は晴れるので「espoir」。
さて、この諺(というか慣用句)には実はお昼バージョンもあります。
Araignée du matin, chagrin; araignée du midi, souci; araignée du soir, espoir.
「朝の蜘蛛は悲しみ、昼の蜘蛛は心配、夜の蜘蛛は希望」
- midi souci car si elle travaille à ce moment, contrairement à ses habitudes, c’est qu’un orage ou une pluie s’annonce ;
昼が心配と言うのは、通常昼間は活動しない蜘蛛が昼間に活動するのは、雷雨または雨の前兆であるから。
一方、日本側ですが、いろいろな説があるようです。
・朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはダメ。しかし、夜の蜘蛛は泥棒にはいられる前ぶれなので殺すべし。
・朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺してはダメ。
・夜の蜘蛛はそのあと巣を張ってしまうので殺すべし。
・朝の蜘蛛は巣を張って獲物を待っている-つまり待ち人来るで吉兆。
(参考サイト慣用句辞典)
いずれにせよ、天気とは一切関係ありません。
ところで、朝露と天気を結びつける慣用句は日本にもあります。
朝露が数日続いてやめば雨(八重山)
朝露のない時は雨を降る(東北)
朝草の葉に露があると、天気が良い、ないと天気が悪い(東北)
(参考サイト:南部の言い伝え、石垣島地方気象台)
朝の蜘蛛、夜の蜘蛛のイメージが反対になってしまったのは、意味するところが全然違っていたからなんですね。
Araignée du matin, chagrin; araignée du soir, espoir.
という諺が紹介されていました。
直訳すると「朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望」。
「日本とは逆ですね~」との先生のコメント。
確かに、朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺すなと私も言われたことがあります。
フランスと日本とでどうして反対になってしまったのか。
まず、フランス側から調べてみました。
昆虫に関するサイトによりますと、
蜘蛛に限らず昆虫が活動するには雨が降らないことが条件です。
- matin chagrin car la rosée ne gène pas son travail de filage et qui dit pas de rosée dit pluie ;
朝が悲しみというのは、朝、露があれば、その日は蜘蛛の巣張りができるから。朝露がないと雨が降ってしまうので。
- soir espoir car cela suppose que l’atmosphère est calme et que le beau temps persistera.
夜が希望と言うのは、大気が安定しており、良い天気が続くから。
補足すると、朝、蜘蛛が巣を張らずに、ちょろちょろとしていれば、その日は雨が降るので「chagrin」。
夜、蜘蛛が活動していれば、次の日は晴れるので「espoir」。
さて、この諺(というか慣用句)には実はお昼バージョンもあります。
Araignée du matin, chagrin; araignée du midi, souci; araignée du soir, espoir.
「朝の蜘蛛は悲しみ、昼の蜘蛛は心配、夜の蜘蛛は希望」
- midi souci car si elle travaille à ce moment, contrairement à ses habitudes, c’est qu’un orage ou une pluie s’annonce ;
昼が心配と言うのは、通常昼間は活動しない蜘蛛が昼間に活動するのは、雷雨または雨の前兆であるから。
一方、日本側ですが、いろいろな説があるようです。
・朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはダメ。しかし、夜の蜘蛛は泥棒にはいられる前ぶれなので殺すべし。
・朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺してはダメ。
・夜の蜘蛛はそのあと巣を張ってしまうので殺すべし。
・朝の蜘蛛は巣を張って獲物を待っている-つまり待ち人来るで吉兆。
(参考サイト慣用句辞典)
いずれにせよ、天気とは一切関係ありません。
ところで、朝露と天気を結びつける慣用句は日本にもあります。
朝露が数日続いてやめば雨(八重山)
朝露のない時は雨を降る(東北)
朝草の葉に露があると、天気が良い、ないと天気が悪い(東北)
(参考サイト:南部の言い伝え、石垣島地方気象台)
朝の蜘蛛、夜の蜘蛛のイメージが反対になってしまったのは、意味するところが全然違っていたからなんですね。