寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

記憶に残っている映画(19)「誰のために鐘は鳴る」

2016年03月18日 10時37分00秒 | 寓居人の思い

 アーネスト・ヘミングウェイの小説はたくさん映画

になりましたね。

”For Whom the Bell Tolls"(表題の作品;1940)、

”The Sun Also Rises"(陽はまた昇る;1957,1984)

”A Farewell to Arms"(武器よさらば;1957)

”The Old Man and the Sea"(老人と海;1952)

”The Snows of Killmannjaro"(キリマンジャロの雪;1952)

これらの作品については後程感想を書く機会を作りま

す。表題作はゲイリー・クーパーが出ているので初め

西部劇かと思っていましたがスペインが舞台でした。

 現在各地で起きているテロ事件は、この映画で見る

ような崇高な目的を持ったものとは異なるように思い

ます。ヘミングウェイの小説でも、人の生命の大切さ

そして恋人を助けるために自己犠牲の精神を貫くとい

うところがこの映画の評判を高めたのかもしれません。

この作品は私が誕生した翌年にスペインで起きた内乱

をテーマにしています。スペインではかっていろいろ

な民族が自分たちの地位確立のために立ち上がり内乱

状態になりましたが現在は落ち着いた感じになってい

ると思います。

 スペインへ行った時の思い出があります。マドリッ

ドの大学へ見学に行っていろいろ話し込んで帰りの時

刻が遅くなってしまい、夕食をテベレる店がなくなっ

てしまいました。ホテルへの道で一軒の飲み屋風のオ

ープンな店を見つけて、何か食事ができないかと頼ん

だところ、ここは飲み屋なので大したものはできない

がそれでもよいかというのでそれで結構といって夕食

を作ってもらったことがあります。店の壁には足1本

分のハムが何本もぶら下がっており美味しそうだなあ

と見ていると削りかけのがあるから食べてみるかいと

いうのでお願いした。ワインと一緒に出てきたものは、

削りたてのハムと少し辛口のワインだった。空腹だっ

たのでどちらも美味しく満足した。作ってくれた夕食

は一見家庭料理風のものだった。名前を聞いたけれど

も今は忘れてしまった。味はスパイスが効いていて野

菜もたくさん入っており、申し分なかった。

 店主にお礼を言って代金を聞くと1000円相当だっ

た。ホテルへの道を聞くと安全な道を教えてくれた。

 当時マドリッドは何かの選挙をやっていて”VOTE”

と書いた写真付きのポスターがたくさん貼ってあっ

た。闘牛は好きになれなかったが食べものはどれも

おいしかった。それからサングリアも気に入った。

マラガ、グラナダ、ハエン経由のバス旅でマドリッド

へ戻りそして寝台車でパリへ向かった。

映画の印象とは別にスペインはまた行きたい国の一

つだ。 


「一流」の店に入ると

2015年12月25日 17時17分42秒 | 寓居人の思い

 「一流の店」というのどういうのか分からない。ミシュランで

星をもらった店ということなのか、有名になった店ということ

なのか、あるいは食べ物でいえば出される食事が美味しい

と思った店のことをいうのか分からない。なんていう七面倒

なことは脇に置いておこう。

 昔からデパートで買い物をすることはその人のステータス

を高めるといわれていた。それはデパートの商品は質にお

いても信頼出来るということです。

 たしかに昔、銀座松坂屋で買った洋服は型崩れしないしと

ても着易かった経験があります。さて昔のことはともかくお題

の「一流」の店に入った経験ですが、築地「田村」という懐石

料理の店に行ったことがあります。初めて「田村」行ったとき、

懐石料理というのはほんの少々の料理が何種類も次から次

へとだされるのですね。初めこんな少量の料理でお腹がいっ

ぱいになるのかと思ったものでした。しかし最後の甘味が出

てきたときにはもう十分という状態になっていました。味は申

し分ありませんでした。それでその後も年に二回ほどは食事

に行きました。

 「一流の店」というのはこのように初めて入った後に何回も行

きたくなる店ということなのでしょうか。

 

 

 

 


仏教寺院の布教活動は?

2015年12月23日 22時29分48秒 | 寓居人の思い

 この数年前から、菩提寺からは葉書による連絡がある

だけになりました。前にはお盆などにお経を上げに来て

下さったのが来てくださらなくなりました。

  日本の佛教寺院を云々いうつもりはありませんが、少な

くとも我が町でちまたにお坊さんの姿を見ることは全くあり

ません。お寺は幼稚園を経営しているところもあります。

もちろんそれでお寺の経営が成り立つならば結構な話です。

 しかし、家庭(檀家)への棚教もしなくなったり、家庭(檀

家)から寺院が離れていくのはどうしたものでしょうか。も

ちろん寺院側を一方的に云々いうつもりはありません。

 別の宗教団体では年間数回は我が家はじめ近所の家を

訪ね布教しています。教会では信者のためにいろいろな行

事を計画して信者を増やそうと努力していますね。言い過

ぎだったら申し訳ありませんが、他方仏教寺院の関係者は

寺院内から外へ出て布教している様子はありません。京都

へ行くと僧侶が沢山歩いていますね。それは布教のためで

はなく修行のためかも知れません。しかし町中で僧侶の姿

を見るとそれは佛教信者を増やすことになるかも知れませ

ん。信者を増やす必要があるかどうかは不明ですが、信者

を増やすことで何かしら世界平和に貢献出来るかも知れ

ませんね。

 以上は私の独り言です。


季節のうつろい (思い出話)

2015年12月13日 22時23分00秒 | 寓居人の思い

 今デパートやスーパーマーケットさらには商店街でもお菓子

屋・ケーキ屋の店・花屋の店先はクリスマスセールで忙しそう

にしていました。これもあれも今月25日までです。クリスマス

の日が過ぎるとぱたりと止んで、お正月一色になります。店は

25日夜は徹夜で模様替えをするそうです。

 このように日本の商店は日本従来の節季に限らず世界の

いろいろな地域の行事までも利用してセールを行っています。

たくましいと言えばそうなのですが、日本の美しい節季に基づ

いた秀鑑がうやむやになるのは寂しいですね。考え方を変え

ればグローバル化?は必要なことかも知れませんね。

 お正月が過ぎると節分、ひな祭り、ゴールデンウィーク、...

とまた繰り返されます。

 ところで数十年前子供達が小学生の頃、お正月に妻の実家

へいったときのことです。妻の妹(子供が大好き)が、子供達に

お年玉をくれるというので子供達は喜んでいました。妹は、20

cm角、高さ15cmほどの上部に直系10cmくらいの穴が開い

ている箱に小銭から札までいろいろ入れた箱からつかみ取り

で掴んで箱の外へ持ち出せただけのお金をお年玉としてあげ

るといった。

 私はいやな気分になりましたが子供の前では止めさせること

をしないで後から、子どもにいろんな影響が出るかも知れない

ので来年からこの方法を止めるようにいいました。

 子どもとの接し方は多様であり一言では言えませんが、気を

つけなければなりませんね。


無駄と思われる学問でも・・・・

2015年12月12日 21時08分47秒 | 寓居人の思い

 国際宇宙ステーションに滞在していた油井亀美也宇宙飛行士

が無事地球に戻ってきましたね。打ち上げ船の不調で宇宙ステ

ーションへの飛行が延期になったり出発が危ぶまれましたが順

調に宇宙ステーションに到着し幾多の仕事をこなして任務完了

ということで地球帰還になったのですね。お疲れ様でした。

 少し前のことですが、宇宙へ人を派遣するのを考え直したいと

いう談話をある大臣が発言しましたね。この議論は私が初めて

宇宙関係の研究を始めた頃から出ていました。アメリカでもNASA

の存続を巡って大変な議論がありました。長期間の議論の結果

半官半民のような現在のシステムに移行しましたね。

 日本では成果が上がっているときは沈静していましたが、予算

に見合った成果が出ないと存続問題が話題になる。しかし微少

重力での実験は地球上では思いも付かない結果が出ることが多

々あります。最も重要なのは実験条件が一定に保たれるので結

果の信頼性が高いということです。

 何事でも同じですが一度研究を中止してしまうと、これまで培っ

てきたノウハウはいくら記録を残しておいても風化していくものです。

それは文部科学省が大学学部の刷新と称して旧学部名を廃して

すぐ役に立つ学部へ組代えるよう指導しましたね、あれもおかしい

考え方だと思いました。化学の分野でいえば、有機合成化学がも

てはやされていた時代には有機化学をやらなければ化学者じゃな

いと極論する人達がいました。

 近年の日本の科学者は苦節数十年の地道な研究をしてきた結果

多数のノーベル賞がもらえるようになりましたね。普段はあまり話題

にならないような研究でも着実に成果を上げて行くことは大事なこと

です。

 私にも一つだけ自慢話があります。私は恩師のO助教授の下で人

間の各種臓器中の微量元素の分布を調べていました。そんなこと

やって何の意味があるのかとかそんなの化学じゃ無いなどといわれ

たものです。しかしその結果が役に立ったのです。ある日某国立病

院の医師から、医学の力ではもう手の施しようがないという赤ちゃ

んを助けてほしいという電話による依頼があました。

 私はしばしば臨床医学系の方から分析依頼を引き受けてきま

したが、この依頼は私には無理な気がしたのですが、その医師は

文献調査をした結果、私しか依頼出来る方がいないし、妻の医師

がある大学の医局にいたときに、私のことを聞き及んでいたとの助

言があったというので引き受けることにしました。赤ちゃんから

マッチの先ほどの試料をとっていただき、分析した結果、Mn(マ

ンガン)欠乏症を発見したのです。その結果を基に治療が進み、

運良くマンガン欠乏症が治癒したのです。その時の赤ちゃんは、

現在通常の大人として生活しているという便りを担当医師だった

方から最近いただきました。

 世界で初めて人のマンガン欠乏症が発見され、しかも治療に

よって治癒することが出来たのです。

 

 

 

 

 

 

 


昔の苦学生 (思い出話)

2015年12月11日 00時18分41秒 | 寓居人の思い

 先日、2本の杖を持って道路を歩いている知人に会いま

した。その方とは町のあるボランテア団体で一緒になった

方です。お会いしたときの第一声が「お金がないので買い

物は夕方スーパで割引になるのを待って買うことにしてい

ます」と話し出した。 私はかまわず「今日は、お散歩です

か」と挨拶をした。すると彼女は続けて、「夕方になると3割

引きになるのです。とてもたすかります」と。私は言葉に詰

まって「もう一つのスーパーの方がもっと安くなりますよ」

と応じてしまいました。いくら旧知の間でものっけからお金

の話はないだろうと思いました。

 さて、昔の話ですが、私のところに出入りしていた2人の

学生(別々の大学の学生でした)のことを紹介したいと思

います。1人は男子学生で、何しろお金がないのですね。

でも向学心は人に負けないくらいあったようでした。食べる

のにも困っている様子でした。どうしようもなくなると私の

ところへぶらりと立ち寄ります。初めは気がつかなかった

のでコーヒーとその時手元にあった駄菓子をだすと全て

食べてくれました。それでこれは腹が減っているのだと気

がついて食事に連れて行ったりインスタント食品を買い

置きしておくようにしました。

 ある日、学生生協の人と話をしたときに、彼の話が出ま

した。彼は時々生協にやってくるが1回も喫茶室にはいる

ことは無かったといいます。何をしているかというと、喫茶

室でサンドウィッチを作るときにでるパンの周辺部分(み

み)を切り落とすのを待っているというのです。そのみみ

を持っていき食堂で水を飲みながら食べているというの

ですね。

 それを聞いた私は、生協の調理場へいって前に捨てて

いるのを見たことがあるお焦げをおにぎりにしてカウンター

の端にでもおいて無料で配ってほしいと頼みました。店長

は気持ちよく承知してくれました。しかも漬け物とか福神

漬けを出してくれるようになりました。お陰で夜間学生な

どもそれを食べて授業に出席するようになったそうです。

ただ食中毒には十分気をつけてくれたようでした。

 もう1人は女子学生です。彼女は千葉県千葉市で乗り換

えてしばらくいったところから日野市にある大学へ通学し

ていました。入学時に奨学金を申請して借りることが出來、

更に授業料免除の申請をしてこれも許可されました。2年

生のときに父親が病に倒れたためにアルバイト代と奨学

金で家計を守ったということでした。通学時間は約3時間

往復6時間かかるので家に帰っても勉強する時間が無い

ようでした。しかし頑張って大学院まで卒業しました。それ

で私は、彼女を海外で主に活躍している企画エンジニアリ

ング系の大手企業を紹介して運良く入社出来ました。

 その彼女が大学院卒業式が終わってしばらくして私のと

ころへきました。先週母親と2人で新宿発の列車で松本→

糸魚川→新潟→高崎→上野→秋葉原→千葉を経由して

自宅へというコースで旅行をしてきましたというのですね。

いい親孝行が出来たねと褒めました。よく聞くと周遊の間

一度も下車せずに駅弁を食べながら列車を乗り換えても

どってというのですね。

 それでも母親は非常に喜んでくれたというのですね。こう

言う形の親孝行もあることを知りました。

 2人は今どうしているのでしょうかね。幸せになってくれ

たと思いましょう。

 


「あかつき」 金星周回軌道へ

2015年12月10日 10時47分10秒 | 寓居人の思い

 日本の惑星探査衛星「あかつき」が最後の力を振り絞って

金星周回軌道に乗ることに成功した。と報じられました。「あ

かつき」が打ち上げられたのは2010年5月だと記録にある

ます。7ヶ月後の同年12月主エンジンが故障したために金星

周回軌道に乗せることが出来なくなり、太陽を回る軌道上で

金星周回軌道へ入れる機会を待っていた。そして5年が過ぎ

今回の機会を掴んで、最後の手段ともいえる、衛星姿勢をコ

ントロールするための燃料を使って金星周回軌道に乗せたと

いう。

 衛星の姿勢制御用の燃料は非常に特殊なものだということ

を私が宇宙関係の研究に入ったときに聞いたことがあった。

衛星の姿勢制御はきわめて微妙なコントロールが必要で、

点火時期、点火時間、燃焼終了をどれだけ速やかに行うか

等々難しい問題を解決しなければならないということです。

現在はどうか分かりませんが、10年ほど前には衛星の姿勢

制御に個体火薬が使用されていました。0.X秒間燃焼させ

残りの火薬に延焼させないような火薬の開発と装置に最高

の技術を駆使して製作された。

 衛星の姿勢をコントロールする火薬の量は衛星の重量制

限の中で最大量を積載する。それは軌道を周回する衛星の

使用寿命を最大限に伸ばすためですね。

 その火薬(燃料)を全て使って「あかつき」を金星周回軌道

に乗せることに成功したので、「あかつき」の寿命は周回軌

道からずれたときが寿命の限界になるのでしょうかね。

 

 

 

 

 

 


冬到来

2015年12月08日 12時29分34秒 | 寓居人の思い

 自然は冬支度が出来上がったようです。我が家に西側の

杉林の中に落葉樹が数本あります。今日は少し北風が吹い

ているので木の葉が舞い落ちてきます。その写真は難しく写

せなかったのですが、庭の芝生の上に落ちた枯葉を紹介し

ます。

    

 庭の銀杏も黄色い葉に変わりました。

 そう言えば小鳥たちの巣があもすっかり少なくなってきまし

たね。でもまだウグイスや名前の分からない小鳥が数種類

は庭の遊びに来ます。

 

 


夫婦別姓問題について

2015年12月07日 23時27分14秒 | 寓居人の思い

 今また夫婦別姓が問題になっている。私の知る限りでは

夫婦別姓問題はもう数十年前に勤務先と別姓を主張する

女性との間に裁判沙汰にまで発展した。そのことを新聞記

事で知り、それまでそんなことが問題になるなどと思もしな

かった。その女性が私の勤務先に転勤してきた。それで沈

静したと思っていた。ところが最近また報道で盛んに記事が

出るようになった。仕事上不都合があるという理由が中心と

思える発言が聞かれるが、それだけではないだろう。

 私の知人の中に、旧姓で結構仕事を認められていたが、

結婚して姓が変わった。彼は旧姓と新姓を併記して、その後

に親の付けた名前を書くようにした。初めのうちは少々不便

を感じたこともあったようだが、外国人はすぐに慣れて旧姓

で呼ぶ人、新姓で呼ぶ人などいろいろいるようだがそれほど

不自由を感じていないようだ。特に学術関係では全く問題が

無くちょっとした変更手続きで済んだという。