けろちゃんの山日記

定年後の山行録です

南ア安倍奥の山伏・八紘嶺をミニ縦走

2007-10-24 22:24:48 | Weblog
安倍奥というのは安倍川の奥ということで、その最高峰「山伏」は「やんぶし」と呼ばれ、日本300名山にも選ばれています。また「八紘嶺」はその名前が良い響きで、実は小生の名前の一字にもなっていることで、いずれは登りたい山でした。
この2山とも山梨100名山にも数えられています。
この2山を縦走する企画が毎日新聞旅行で、新コースとして出ましたので、天気も良さそうと見て応募、参加しました。
ただ途中の避難小屋泊は自炊であり、当然シュラフ持参とあるので、荷物の重さが少し気になるところでした。
10月23日、東京駅集合は7時45分とゆっくりです。この日は清水から富士見峠径由して、林道を深く入り、避難小屋の下30分の所まで車で行くので、のんびりです。
参加者は13名内女性は4人でした。清水で、ガイドが1名加わり、添乗員と合計15人です。途中コンビニで弁当を仕入れ、富士見峠で昼食でした。
大無間岳が正面に見え、また赤石岳、聖岳も見える絶好の展望です。笊ヶ岳はその登頂時に展望がなかっただけに、ここから見ても印象的でした。

大無間岳
午後0時40分、林道の百畳峠に着き、ここが今日の登山口でした。当初の予定は「猪ノ段」でしたので、これで行程が30分位短縮されました。緩く登って10分で稜線、更に15分でもう避難小屋に到着です。まだ1時15分です。
明日も登るのですが、天気の良い今日中に山伏を往復しておこうということで、2時に手ぶらで出発、30分で山伏頂上です。(標高2014m)

ここは昔は「山伏岳」(やんぶしだけ)とか「山伏峠(さんぷくとうげ)」とか言われていたそうです。富士山がかすかに雪がつき綺麗です。
3時小屋に帰着しました。夕食は自炊ですが、ガイドがお湯を沸かしてくれるので、ごはんとカレーを湯煎してもらい、美味しく食べました。ガスなしで助かります。焚き火で温まったりしましたが、午後6時には暗くなり、することもなく、もう就寝しかありません。
10月24日
午前5時起床と言ってましたが、4時半頃には皆起きていました。寒かったと皆言っていましたが、小生は冬用シュラフなので寒さを殆ど感じませんでした。
6時前に出発、6時20分、再び山伏頂上です。昨日と同じ快晴です。寒いのですぐ出発します。稜線漫歩です。北岳が見え、八ヶ岳が見えと楽しみました。2時間弱で大谷嶺です。


大谷崩れは日本3大崩れとのことで、2年前に下から見ましたが、今回は上から覗きました。その下りでは日本カモシカ1頭と10mの距離で遭遇し、しばし写真タイムでした。八紘嶺の登りも聞いていたより大したことなく、午前10時5分に頂上到着です。


ガイドの足が速く、付いていくのに大変です。遅れる人も出て、かなり疲労を訴える声がありましたが、小生には問題なしでした。
10時20分出発し、急な下りです。11時30分林道に到着、待っていたバスに乗りました。しかし実はバスはもっと上の「安倍峠」にあったという、すれ違った登山者の誤った情報があったため、ガイドだけが峠まで遠回りする結果になっていました。11時45分バス発車、12時15分、安倍川沿いにある「黄金の湯」で温泉に入り、そこでの昼食も旅行費用に含まれていました。午後1時半出発、東名高速も順調で、マイクロバスなのに追い越し車線を走る飛ばしやの運転手で、午後5時15分、東京駅到着でした。


南アルプス深南部の黒法師岳に登る

2007-10-14 12:20:24 | Weblog
「南アルプス深南部」には、山屋には何か惹かれる響きがあります。
なにしろ交通不便で山小屋もなく、藪道が多く、人は少ないときています。玄人好みとまでは言わないにしても、ある程度の経験者には分るでしょう。
その中で、比較的易しく300名山にも選ばれているのが「黒法師岳」です。
寸又峡にあるのが、「前黒法師岳」で、また別に「黒法師山」というのも近くにあって紛らわしいです。
東京からでは日帰りできず、どこかで泊まる必要があります。考えた末、結局林道ゲートでテント泊し、翌日登頂往復して帰京することにしました。
10月12日
例によって天気の良い日を選んで、午前8時、車で出発しました。浜松から先が3時間かかるとしても午後3時頃にはゲートに着けるとみたのですが、失敗でした。車の時間は読めません。東京を抜けるのにもう3時間を経過、更に東名高速は集中工事とかで、そこらじゅう工事渋滞です。浜松で既に午後2時を廻りました。152号線で北に向かい、約70kここは意外に早く3時10分水窪ダム(みさくぼです)に到着しました。地図で確認しながら更に林道を30分走り3時40分ゲート前に着きました。明るい内で良かったです。林業関係の3台の車が上から下りてきて、ゲートを開けて通過しました。原則的には土日しか林道を歩いてはいけないようです。ゲートの先にテントを張りました。午後4時頃一人が到着し、今日の内に登山口まで歩いていくとのことでしたが、この人は翌日ハプニングを起こします。天気は晴れの筈でしたが一晩中霧雨でした。さすが深南部です?
10月13日
4時起床、5時、まだ暗い内にヘッドランプを着けて歩き出します。緩い傾斜の林道ですが、距離は6kあり、高度も400mほど稼ぎます。天気は曇り空で、かすかに霧雨がまじります。6時半登山口の標識に到着し、休んでいたら、なんと前日の人が林道を上から降りてきました。聞くと「黒法師岳は登れない!」と。登山口を間違えたようです。「ここが登山口ですよ」と教えるとびっくりしていました。案内書と違う!と。6時36分、一緒に登り始めましたが直ぐに遅れてついてこなくなりました。藪こぎ状態の道で、ズボンはびっしょりです。30分歩いてやっと旧道と合流し、尾根上の歩き易い道になりました。等高尾根は急傾斜で有名ですが1300mから1400m、また1700mから1900m付近が特に急傾斜です。途中2回の休憩で、午前9時主稜線に出ました。

急に晴れてきました。黒法師岳と丸盆岳が目の前に見えました。しかし風が出て寒くなります。黒法師岳までの道は刈り払いがされていない笹薮の道です。足先で道を感知しながらほぼ尾根に沿って登ります。中間のガレ場のジャリ道は下が落ち込んでいるので少し怖いくらいです。頂上着9時36分、登山口から丁度3時間でした。有名な×印の三角点標識を写真に撮りました。展望もなく誰もいないので寂しい位です。


9時50分、下山です。10時17分主稜線分岐を通過しました。朝会った人とまだ遭遇しません。少し心配になります。等高尾根に入ると登ってくる人がいて、やっと会えたかと思いましたが違う人でした。2番目に会った人に聞いたら、ずっと下で下山する人に会ったとのことで、多分下山したと安心しました。結局3人とすれ違いがありました。

12時10分、林道の登山口到着です。下りでも2時間20分かかりました。急坂で滑り易く慎重に下りたので、ほぼ見込み通りです。下りの途中から、天気が快晴になってきましたが、展望には後の祭りでした。林道歩きは1時間10分かかり、午後1時20分ゲート前の車に到着して登山終了です。
午後1時半出発、浜松まで2時間近くかかりましたが、東名は順調、牧の原SAでラーメンを食べ、首都高速も渋滞は比較的軽く、自宅着は午後8時15分でした。
2日間の走行距離は延べ約800kで時間が約15時間もあり、登山中の歩行時間の2倍という遠距離登山でした。