Duke MBA 日本人ブログ

Duke University - Fuqua School of Business(非公式)

MANAGEMENT 747 -- Leadership

2017-05-30 02:06:45 | Leadership

こんにちは,Class of 2017のKoheiです.今回は,私が二年生の最後に履修し,最も印象に残った授業のひとつである"Leadership"というクラスを紹介したいと思います.この授業は,非常に予習・宿題が多いと評判の授業で,ほとんどの学生が重いワークロードを敬遠するため,定員が75名のクラスに40人程度しか履修していません.逆に,履修する学生はとても熱意に満ち溢れた人たちばかりなので,非常に活発な議論を体験することができました.全12回の授業を通して,5人組のチームで毎授業前に,与えられた題材に関するリーダーシップについて議論したり,プレゼンの準備をしたりします.私のチームメートは4人のアメリカ人で,MBA Association/ClubのPresidentやFuqua Action News Anchor,など,個性が際立ち,学校内で目立ったリーダーシップを発揮しているメンバーに恵まれました.共通の知り合いからは『The Dream Team』と呼ばれるほどの熱血ぶりで,毎回,非常に充実した議論が繰り広げられました.以下,授業を受けて良かったと感じた点です.

 

①   授業中の議論

日本人にとっては,非常にタフです.例えば,映画のワンシーンを5分ほど見せられた後で,『さぁ,このリーダーシップについて議論しよう』と討論が始まります.通常の授業では事前に与えられたビジネスケースの内容を議論するため,予習をすることで英語力不足を補うことができますが,この授業では事前準備が利きません.私はMBA以前に英語での学習・仕事・生活経験がなく,語学の習得に最も苦労した学生の一人でしたが,字幕なしで映画を見ても全てを聞き取ることができない,アメリカ人の早い英語についていけない,映画の背景にある文化的な知識がない,など非常に苦労しました.二年生の最終学期で,最も英語力が高まった時期だからこそ何とか議論についていくことができましたが,一年生時の英語力では討論に参加することが難しかったと思います.また,議論内容も,Moral, Change management, Philosophy, Crisis, Diversity, Gender issue, など幅広く議論され,深刻に自身の経験を語るクラスメートの姿が印象的でした.例えば,Gender Discrimination の議論では非常に心が揺さぶられました.私は日本人男性が大多数を占める均質な職場しか経験したことがありませんでしたが,女性のクラスメートが涙を流しながら経験を語ったり,チームメートが非常に小さく思える論点に執拗に食い下がってきたり,誰かが世の中に対する半ばあきらめの観点での意見を述べたり,多様性に関わる問題を学ぶ良い機会でした.

 

②   ゲストスピーカー

2回に1回のペースでゲストスピーカーが訪問し,講義をしたり,自身のリーダーシップ経験を語ってくれたりします.印象に残ったゲストスピーカーの一人は,マットレス会社の工場長をしていた時の危機管理マネジメントについて話をしてくれました.ある日,工場が大爆発を起こして3日間燃え続ける中で,いかに従業員を守りつつ損失を最小化するか,という内容です.全米ニュースになる大事故の中で,限られた時間と情報中で,何を根拠に判断をくだし,その結果どうなったか,をリアルに語ってくれました.また,事故後,レイオフの判断を下した後,従業員が自殺してしまい一生悔いることになった経験から,トップマネジメントの判断の重さを伝えてくれました.

もう一人の印象的なゲストスピーカーは,女性初の陸軍士官学校出身で将官になったイラク駐在経験の長い軍人です.授業前に彼女の生涯キャリアについて書かれた十数ページのリーダーシップケースを読み,チームメートと議論し,彼女のリーダーシップを理解した後で生のスピーチを聞きます.物語を読んで感銘を受けていた中で,本人が登場して生の経験談を聞き,質問ができることは,非常に印象的な経験です.例えば,彼女が若いころに,女性であるがゆえにわざと厳しい訓練を受けさせられた話(内容はサバイバル訓練で生の鶏の内臓を食べるなど,非常に過激なものでした。。。),若いころに直面した組織の硬直性に対して,後に自身がトップに立った時にどのように考え決断したかについての話,イラクで絶対不可能と思われる指令を与えられた際,極限に追いつめられる中で自身が元来楽観主義であることに気が付き救われた話,犠牲になった部下を心に刻み,どのように未来を向いて生きていくか,など非常に深い内容でした.

これらは他では聞くことのできない実際の体験談であり,将来,自分が組織のトップに立ったときに,どのように判断を下すべきか,その判断がどれほど大きな影響を及ぼすのか,を考える良い参考になりました.

 

③   フィードバック

受講する学生は,Six Domains of Leadership という理論を基に,各自のリーダーシップについて分析します.これは,リーダーシップは6つの要素(Personal, Relational, Contextual, Inspirational, Supportive, Responsible)に分解され,ピラミッド型になってお互いが依存しあって成立する,という考え方で,開発されたツールを元にプロフェッショナルやパーソナルな出来事を振り返り,各領域のリーダーシップについて自己評価を行います.また,職場の同僚や学校の友人から,自身のリーダーシップ像を客観的に評価してもらうこともできます.私は二年生の最後に履修したため,二年間を共に過ごしたFuquaの友人のうち,私を多面的に評価できそうな6名に評価をもらいました.Fuquaでは,ほとんどの学校行事がStudent-ledで運営されており,リーダーシップを発揮する機会が多くあります.その中で,自分自身がどのようにリーダーとして見られているのか,普段は絶対に得られない非常に貴重な機会です.チームあってのリーダーシップであり,一人では絶対に完結しません.他者からどのように見られ,どういうリーダー像を描かれているかを知ることは,自身のリーダーシップの成長にとって非常に重要であり,また,私にとってはMBA二年間の総括にもなりました.例えば,以下のようなフィードバックをもらいました.

Positive

- He is incredibly caring and thoughtful. He makes the effort to get to know those around him on a personal level and remembers the small things that a person has shared about themselves. This automatically fosters trust in the relationship.

- He led the large group incredibly well. He was organized and made sure everyone was staying in line, while also having fun and staying incredibly well liked.

- Extremely authentic individual who makes others look up to him.

Constructive

- Reluctance to ask for help. He tends to put too much on his own shoulders.

- Would like to see him defend his ideas more, explaining where his logic comes from.

- He should be a bit more assertive. He tends to accept others' statement without fully sharing his own thoughts.

評価をくれた6人の中でも,フィードバックの深さにばらつきはありますが,親しい友人で,かつ共に苦境を乗り越えた仲間ほど,私のことをよく理解してくれ,一段深い洞察をくれました.これらを元に,よりいっそう自身を深く分析することで,さらにリーダーシップを磨くことが可能になります.

The Dream Team(自称)

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