吉嶺史晴のブログ

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楽譜から次第に離れてゆくための手続き(技術的な事柄)

2016-09-18 | 論考
いわゆる「鍵盤和声」というものは学習者をして次第に楽譜というものから離れてゆくための手続きと考えることが出来る。

例えば鍵盤和声のなかのひとつの分野として通奏低音というものがあるが、これは数字付き低音譜の読み方学習を通して右手を即興的に演奏できるためにするものである。

またリダクションなどというものもあるが、これは弦楽四重奏譜あるいは管弦楽譜などの譜面を前におきながら頭のなかでピアノ譜をその場で作りながら演奏する実習である。

あるいはまた移調演奏というものもある。これは目の前の楽譜をその場で移調しながら弾く訓練。

あるいはまたその場で変奏曲を作ってゆく、というような実習もある。例えばシューベルトの「のばら」のような簡潔な曲をその場でピアノ変奏曲として作ってゆくという実習である。

比較的高度なものとしてはバス課題にその場で4声和声を作る、あるいは与えられた定旋律にその場で対位法的な曲を作るというようなことも考えられるのである。

これらのことを考えるならばいわゆる「鍵盤和声」というものが音楽家の基礎的な訓練として重要なものであることが理解されるのである。
それは学習者をして楽譜から次第に離れてゆくための方法を様々な手段で体験させるためのものであると言えよう。

鍵になる考え方は「その場で何かやる」ということである。

この場合「何かやる」というのは音を出す、ということだが、それは厳密に言うならば、必要な音を必要なタイミングで出すための判断を瞬時に下す、ということである。
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