吉嶺史晴のブログ

音楽教室の御案内、日々のことなど

木村紀子フルートリサイタルvol.7

2016-12-14 | weblog
木村紀子フルートリサイタルvol.7を聴いた。(以下敬称略)
実に水準の高い演奏会だった。

個人的に一番印象の残ったのはG.ショッカーのスリーダンスの最終楽章。
木村紀子はここではセカンドを務める黒木由香、そしてピアノの高取裕美と共に信じ難いようなリズムの饗宴を展開した。
まるでフルートではない何か別の楽器が突然そこに現れてしまったような、何か時空がそこでずれてしまったかのような錯覚を覚えた。
クラシック系の奏者があのような鋭敏かつしなやかなノリの良さを表現できる現場というのはなかなかない。木村のフルートは音色が美しい。しかし木村の本当の美点は音色もさることながら、そのリズム感なのではないかと僕は思った。

全体はW.A.モーツァルト、L.V.ベートーベン、J.F.フレーリヒ、そして休憩の後、武満徹、G.ショッカー、最後はG.マーツの作品によって構成されていた。
この演奏会では黒木由香と並び、八田さなえも参加。どちらも木村にフルートを師事した経歴の持ち主。
音色の艶、音色の変化の幅、という点では二人ともまだ木村に及ばないが将来、おおいに期待される存在であることにまず間違いない。。
この演奏会で木村紀子のフルート独奏者としてだけではなく、アンサンブル奏者、フルート教師、そしてコンサートプロデューサーとしての並々ならぬ力量を感じた。

(追記)
個人的に強く印象に残ったのはもう1曲あってベートーヴェンの三重奏曲。
フルート奏者が3人しかいないのに目の前で大規模な交響曲みたいなものが奏されているような感じを受けた。
今はあまり使われなくなった言葉かもしれないけれども「絶対音楽」の面目躍如という言葉が浮かんだ。
ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ヴィオラ・ダ・ガンバ | トップ | 次郎、聞いてくれよ(「対話」... »
最近の画像もっと見る

あわせて読む