野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

多摩川源流部を歩く

2016-11-07 08:44:43 | トレッキング

 

 

多摩川の源流部最奥を歩いてきた。

奥多摩湖を抜け、丹波山村を越えて着いたのは一之瀬高原の作場(さくば)平。

ここは唐松尾山や笠取山の登山口にもなっている。

鬱蒼とした森に入っていく

 

登るにつれて大きかった流れが次第に細り、水面が視線の高さまで降りてくる。

 

鬱蒼とした針葉樹の森を抜けると小沢が連続する。

 

標高が1400mを超え、紅葉が次第に彩りと輝きを増してきた。

 

 

 

 

 

 

 登り始めて小一時間。登山者にはまだ一人も出会わない。

もともとここはハイカーの少ない山域なのだが、この紅葉の素晴らしさを

独り占めできるとは、なんと贅沢なことだろう。

 

 

 

 この日は天候に恵まれた。晩秋の高原のからりとした空気がうまい。

 

 

 もうすぐ登山口から2時間になる。笠取小屋が見えてきた。

ここで初めて3人組のハイカーと出会った。

 

さしたる疲れもなかったのでそのまま多摩川最奥源流部を目指す。

 

僅かな風でも唐松の落葉が降り注いでくる。

 

小屋から間もなく、笠取山麓に広がる高原に出た。

 

 標高は2000m近い、冬の厳しさを物語るデッドツリーが多い。

 

 

 

ちょっと小高い丘に見えるのは小さな分水嶺の碑。

 

左側の石碑には三方に多摩川、荒川、富士川とかかれている。右奥の山が笠取山。

いつもは必ず登るのだが、今回は山麓をゆっくり味わいたいのでパス。

 

 

 きれいな紅葉を見せているのは奥秩父の山々。

 

 振り返るとわずかに冠雪した富士山が望める。

 

 

 小さな分水嶺からは水干(みずひ)に向かった。

十数年前この山に登り始めた時からあった搬送ケーブルの残骸。いつも思わず写真に撮ってしまうのだが、

わが身の老いと比例するかのように、年々赤錆びが増していくようだ。

 

 

源流部最奥の看板。

 

 崖の上には水神社の小さな祠

 

 

 この崖の真下から水源の一滴が始まり、一之瀬川そして丹波川と名前を変えて奥多摩湖に注ぐ。

奥多摩湖からは多摩川となり、河口まで全長138kmの川となる。

 

 水源に下りて水を頂いてから、少し戻り雁峠に向かった。

 

 途中珍しく10数名の団体とすれ違った。分水嶺の奥を通り少し下った先が雁峠。

広々とした休憩場所になっている。

 

目の前には甲武信岳へと向かう北側の斜面。

 

西に下ると広瀬湖へと至る。山麓の紅葉が見ごろを迎えている。

 

 東には笠取山。

 

ここは奥秩父縦走路の一部となっているが、登山者にはめったに出会わない。

 理由としては標高が2000mから2500mとちょっと物足りない、森林が多く展望がきかない、

登山客の減少により途中の山小屋が使えない、よって縦走するには高い登山技術と装備が必要となる。

そういう技術のある人はより魅力的な北や南のアルプス山塊に向かう……。

 

 でもそんなわけで静かな時を過ごせるのだから、私にとっては得難い山だ。

今日の目的はここで昼食をとりながら、峠を吹き渡る風に暫らく身をさらすこと。

無の境地に至ることはできなくても、俗塵を払うことぐらいはできるだろう。

 

 峠で一時間、食べたり、紅葉をめでたり、ぼんやりしたり、

寝転がったりしてささやかな至福の時を過ごした。  

この辺で。

 

 

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