山里の暮らしに関する一考察

本州内の町で、人口密度が下から2番目の小さな町・宮城県七ヶ宿に所在する社内で最小の事業所、七ヶ宿林業所のブログです。

こっちも臭い

2012-10-30 09:32:39 | 山里の
クルマの臭いは、バッテリーの交換で解消出来そうですが
今の季節の山里は、臭いの悪魔が襲来しています。

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今年の夏も、しっかり暑かったので
順調に繁殖・生育を行った様で
かなりの数が、越冬に備えてビニールハウスや
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物置に
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入り込んで来ています。


3年程猛暑が続いているので
カメムシ爆発は続くのでしょうね。

山里で薪ストーブを使用した家庭では
薪に潜んだカメムシが、室温で活性化し
飛び回る事が珍しく無いので


我が家の子供達は、慌てることなく
これらの処分にあたります。


隣の市の高校に通う長女は
この季節、クラスメートに頼られているそうで

「街場の人間は軟弱だ、男ですらカメムシに怯える」

と嘆いております。









車が臭い

2012-10-29 18:05:29 | インポート
昨日からの雨もやみ
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良い天気になりました。


本日は、先般の上京の際に
ポロッと口走った一言から、我が山里に興味を示した
古河グループ企業の方々をご案内しました。


流石に、先端産業の企業は物事を具体化させるのが早く
とんとん拍子に日程が決まり、今日に至ったのでした。

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大黒柱ツアーと同じようなコースで
社有林の状況や町の様子をご案内したところ
山里の環境の素晴らしさに、いたく感心されていました。


更に町長にも、お引き合わせをし
過疎に悩む山里に、どの様に企業が関わって行けるか
などについて、有意義な話し合いを持つことが出来ましたよ。

今日の話が前進していくことを願います。



で、表題ですが
先週あたりから、ちょっとクルマが臭っていたのですが
今日はかなり臭くなり「温泉?」
というレベルに達したので、夕方修理工場へ
バッテリーが原因と判明し、交換と相成りました。










みちのく小さな旅

2012-10-26 20:22:31 | インポート
日帰りで岩手の北上まで行ってきました。
勿論、平日なのでお仕事ですよ


古河グループ企業所有山林の施業について
「意見を」と言うことで、所有企業のご担当者方
阿仁の所長と↓で落ち合い
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(山間地の宿命、カメムシが集っておりました。)


昼食(マイタケラーメン大盛り)を頂き
移動後、実際の施業にあたる地元の森組さんと
↓でご挨拶
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この駅(JR北上線)から、歩いて数分の所に
目的のスギ林があり
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事前に聞いていた話では
40年生ぐらいということだったのですが
「もっと古いでしょう?」と森組さんに聞いたところ
「80年ぐらい」とのことでした。


全く手入れをしてこなかった成果で
倒木、折損木、枯損木、が多々見られたものの
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優良木も結構ありました。

森組さんのご説明では
岩手県の補助事業を用いて間伐を行うとのことで
本数率40%以上の伐採をしないと補助要件を満たさないので
「ざっと半分ぐらい伐ります」という話


阿仁の所長と「伐り過ぎでは?」と顔を見合わせ
本来ならば30%以下とした方が良いので
「出来るだけ被圧木を」とお願いしてきました。


線路を挟んだ別の林も
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間伐の痕跡はなく、「お手柔らかに」という感じでした。

隣接するJRの所有林は
複層林施業の為の受光伐をした後で
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雪害が心配される状態でした。
この後に植栽するらしいですが「無理だ、育たない!」
と森組さん、阿仁の所長と共にキッパリと思うのでした。


昼に寄った、道の駅でカメムシの侵入を許したようで
走行中に車内を飛び交い鬱陶しいのと
岩手の虫を宮城県南部に持ち込むのは
遺伝子多様性への侵害になると考え
前沢SAに置いてきました、七ヶ宿のハエと共に。



役立たず=生物多様性の保全

2012-10-25 17:16:38 | インポート
ヤキモキしていたナメコも漸く
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芽きりが増え、来週辺りから収穫が本格化しそうです。
例年より3週間ぐらいの遅れです。

で、表題についてですが
我が社の山林に限らず、東北の山の沢筋や
過湿土壌の場所に生えてる樹 サワグルミのことです。
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七ヶ宿では、カワッコとかカワグルミと言われています。
屋根や皮箕(ザルみたいな者)の材料として
樹皮が有用だったからなんでしょうね。


サワグルミはオニグルミ等の様に
食用になる実は付けません。


木材としては
オニグルミ等がウォールナットと呼ばれ
木質は重硬で衝撃に強く、強度と粘りがあり、狂いが少なく
加工性や着色性も良いという特性を持つ。
落ち着いた色合いと重厚な木目と形容され
家具や工芸に重用されるのと異なり

白っぽくって、軽く柔らかく、すぐ腐るので
使い道がありません。

かつては、マッチの軸や下駄等に使われたそうですが
何れも、最終製品として需要が少なくなっているので
素材(丸太)としても売れる物ではありません。

また、その材質から炭や薪としても不適ですし
ナメコの原木としては、植菌初年度から発生するものの
他の木と比べると持ちが悪く、2年程度で腐ってしまうので
使用する人はあまり居りません。


そんな訳で、収穫対象として認識されて来なかった事から
大木となったものを随所で見かけます。
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成長力が旺盛なので
隣の植林されたスギにも負けていません。
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と言う感じで、存在感のある樹で
人間にとっては「役立たず」にはなってしまっていますが
他の木に先駆けて、渓畔林を形成し、高く大きく育つので
水辺に関わる昆虫、魚、鳥達にとって
大いに貢献しているそうです。



















スギ林の紅葉は中から

2012-10-24 17:30:08 | インポート
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夏が長引き、紅葉は遅れている感じですが
標高の高い所から、進みつつあります。


常緑針葉樹のスギもこの時期に
葉を枯らして居るのですが、部分的なので
遠くから見ると、変わり映えのしない
深緑の林です。


そんな訳で
新緑の時期と同様に、「スギ林はつまらん!」
と言われる方がおられますが


中から見る紅葉期のスギ林(成熟林~)は
中々キレイなのです。


林床に生えるクロモジや
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スギに上るツタウルシ
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等で色付きますし
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やや暗いスギの樹間から垣間見える
沢筋の広葉樹は輝いているかの様です。
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七ヶ宿のスギ林の紅葉は
来週辺りが見頃です。