ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

風立ちぬ

2015-02-23 19:15:19 | 映画・ドラマ・小説
金曜ロードショーで見た「風立ちぬ」が、週明けの今の私の胸にも爽やかな余韻を残している~~。

ラストでは、嗚咽したくなるくらい感動したけど、横に夫がいたので必死で我慢。
しばらく涙が止まらなかった・・・。

こんなに感動した映画は、久し振りだなあ。

今度はコマーシャルなしで、通しで鑑賞したいから、DVD買ってくるかー。

ただ、一番はじめに見た印象って、とても大切だと思うので、記憶が残っているうちに、ここに書き記しておくことにしよう。

・はじめは退屈だった
関東大震災くらいまでは、淡々とした描写で、やや退屈に感じた。
今まで描かれたモチーフが繰り返し出てくるし、「宮崎駿も老いたなあ」という印象だった。

二郎が飛行機の設計にのめり込むあたりから面白くなってきた。

・堀越二郎と堀辰雄
二人の人生を足したという前情報はあったので、それまで飛行機一筋だった二郎が、菜穂子に情熱的な愛を注ぐ恋愛体質の男になってしまったときは、違和感があった。庭から部屋に飛び込むシーンなど。

でも、話が進むうちに、気にならなくなった。

・二郎の愛
独断で山を降りてきた菜穂子を、何も言わず、黙って受け入れる二郎に、私は深い愛を感じたなー。男の人って、ときに女の人より深い愛を示してくれることがあると私は思っていて、これはその典型的な例だと思ったな。

二郎は薄情だという論評をネットで見かけるけど、確かに自分が関心のないことに対してはそうかもしれないけど(妹に対する扱いとか・・・)、菜穂子に対しては、偽りのない、深い愛情を持っていたと思う。

他方で、「病気なのにキスをする」という描写は、ちょっと多かった。ぐっと減らして、爽やかな印象にして欲しかったな。

・美しいところだけ見て欲しかった
これはきっと、見た目だけのことではないだろう!(と私は解釈したい)

・ラスト
光を浴びて飛ぶゼロ戦が美しくて泣けた。。。
私は思想的に右でも左でもないが、単純に、美しいと感じたから泣いた。
まるで生きているような躍動感があった。

いや~。美しい映画でした。
引退を飾る名作だったと思います。

「今まで、たくさんの夢を見せてくれてありがとう。」
宮崎駿監督に、お礼を言いたくなりました。

最後に、夫(途中で寝てた)のボケ。

「『風立ちぬ』って・・・。風と一緒にどこかへ行ってしまった、という意味かなあ?」

それは「風と共に去りぬ」だ

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2 コメント

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生きねば (コロ)
2015-02-24 10:42:25
さなぎさんこんにちは^^更新楽しみにしていました♪
お元気そうでうれしいです。

風立ちぬ、私も好きな作品です。
幻想的な色遣いや、製図に没頭する二郎の様子が好きでした。
そして本当にゼロが生きているように見えましたね。
壊れたゼロの前に立っている二郎など、印象的なシーンがいっぱいです。

風立ちぬを好かない人は二郎が身勝手だと感じている人が多いようでした。私も最初はタバコのシーンについてだいぶ考えてしまったのですが^^; 
喫煙も含めて相手の気持ちを酌んだ行動だという他の方の解釈を読んで今はすっきりです。
さなぎさんは初見から二郎の愛の深さを見抜かれたのですね!どこかで、大人ほどわかる映画だ、みたいな評を読みました。私もそう思います。

ただ二人の実在の人物の人生を混ぜてしまうというのは、尊敬をこめてということみたいですが、私にはどうしても失礼なことのように思えてそこだけがちょっと…。
といっても、それがこの映画の根本なので辛いところですが。
小説には作家本人が設計者に自分を重ねるような描写があるのでしょうかね?ちょっと気になります。

いい映画でしたね。 

 
Unknown (さなぎ)
2015-02-24 17:27:40
コロさん、こんにちは!
コメント、ありがとうございます。

「風立ちぬ」、いい映画ですよね!
実は、以前にコロさんが「風立ちぬ」のことをブログに書いていらっしゃったのを覚えていて、コロさんのブログを訪問した後だったので、コメントいただけて嬉しいです(^^)

こんなに感動した映画は久しぶりなんですが、内容に100%賛同できるかというと、そうでもなくて、コロさんと同じ点はやはりひっかかりましたよ~

結核を患う菜穂子の横でタバコを吸うシーン、あれは思わず「おいおい」と声を出してしまいましたよ。菜穂子に乞われたからとはいえ、絶対ダメですよね。。

また、「堀越二郎」と「堀辰雄」という実在した二人の人生を足してしまうというのも、故人に対して失礼だと、私も思っていました。このため、劇場に足を運んで映画を見る気にはなれなかったんです。

宮崎駿監督は、原作に大胆な改変を加えますよね。この点、私は前々から原作者に対して失礼なんじゃないかと思っていたのですが、「風立ちぬ」に至っては、いよいよ実在の人物をくっつけてしまって、やりすぎだなと思っていました。

タバコと二人の人生をくっつけた点については、今でも納得はいきませんが、映画とは不思議なもので、それでも感動はしてしまうんだなあ。。

二郎の行動で、私がいいな~と思ったのは、菜穂子を駅で迎えるシーンです。「なんでこんな無茶をするんだ!」なんてこと、全く言わないで、黙って受け入れましたよね。男らしくて素敵だなと思いました。

逆に、庭から入るシーンは、「ここら辺は辰雄だな」と、冷静に分析してしまったり・・・。

語り出すと止まりません(笑)
もう一度見ると、さらに色々な発見があると思うので、時間をおいて(新鮮な感動を得られるように)、またじっくり味わおうと思っています。

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