頭の中は魑魅魍魎

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『ホミニッド - 原人 』ロバート・J・ソウヤー

2012-05-25 | books

「ホミニッド - 原人」ロバート・J・ソウヤー 早川書房 2005年
Hominids, Rober J.Sawer 2002

カナダの地下研究所で実験をしていた。人が入れるはずないのに、突然飛び込んで来たのは… 我々が暮らす世界とは別にもう一つの世界があった。それはネアンデルタール人が存在し、我々は存在しない世界。量子コンピューターで大きな数を素因数分解していた、あちらの世界の物理学者ポンターがこちらの世界に転送されてしまったのだ。ネアンデルタール人から見た我々の暮しはどうなのか、ポンターがいなくなったあちらの世界では何が起こっているのか、交互に描く。

うーむ。想像を絶する大風呂敷なのに、破たんせずに読ませる。いや、ビックリするほど読みやすい。

人類学とか生物学的はホモ・サピエンスの罪悪なんかついてあれこれと考えさせられる。(ネアンデルタール人はとってもいい人たちなのだよ)

並行宇宙とかもう一つの世界と言っても、SF作家がちょこっと思いついた、小手先フィクションという訳では全然なくて、量子論というれっきした学問。その入門編としてい読むのにちょうどいい本だとも思う。私はいまだに量子について、ちっとも分かった感じだしないのだけれど。

では、また。


ホミニッド-原人 (ハヤカワ文庫SF)
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