漫画『はじめの一歩』１～３０巻

ジムでの私の担当（？)トレーナーのＴさんが「おまえ、はじめの一歩じゃねえんだから、腕そんなにくっつけてんじゃねえよ」と言った。構えたときの左右の腕の間隔の話。しかし私は「はじめの一歩」を読んでいない。「あしたのジョー」「がんばれ元気」「グラップラー刃牙」なら読んだが。

であれば、知っておいて損はなかろうということと、ボクシングをやるモチベーションを高めるのにもきっと良いだろうと、読んでみた。

いじめられっこの高校生、幕之内一歩。ふと出会ったボクシングを通じて、強くなることを知り、大学には行かずプロになる。フェザー級の新人王戦、数々の死闘を演じながら日本チャンピオンにまでなる。純朴でいい奴な一歩、頑固だが優秀なトレーナー、ハチャメチャな先輩たち。友情とちょっとした恋愛と、そしてボクシングを真摯に描く。

現在８６巻ぐらいまで出てるはず。しかもまだ連載中とのこと。３０巻で日本チャンピオンになったこともあるのでここで一旦休憩することにした。スポーツ漫画としては基本的な事が全て押さえられている、主人公の成長、肉体改造、テクニック、その限界、精神面・・・　「リングにかけろ」のギャラクティカ・マグナムのような超常現象のような必殺パンチは出てこない。あくまでもリアルである。それがいい。

どこを読んでも安心して読んでいられるという意味でも、こち亀やゴルゴ１３のような円熟さが感じられる。絵は闘いのシーン以外ではあまり上手とは言えない。特に女性の描き方が古いし、みな同じような顔立ちをしてる。しかしそれほど気にならない。気になるのは絵が小林すすむ（１・２の三四郎とかホワッツマイケルの）に似てると思った・・・鷹村なんて三四郎に出ていたような顔をしてるけど。ま、いいか。

デビューのときにお母さんがトランクスを手作りしてくれる。その刺繍がIPPOじゃなくてIPOになっていたのにはかなり笑った。小学生から大人まで楽しめる漫画だった。

はじめの一歩―The fighting! (1) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (1532巻)) 森川 ジョージ 講談社 このアイテムの詳細を見る

はじめの一歩―The fighting! (30) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (2197巻)) 森川 ジョージ 講談社 このアイテムの詳細を見る