ストーリーは説明不要だろう。とても感銘を受けた。
1.山形県の酒田、鶴岡を美化しようとしていない。それがとてもいい。田舎を描く映像作品はとかく田舎=とてもビューティフルでワンダフルなものであると描こうとする。それは、田舎は見る側にとっても魅力的なものではないだろうと、作り手が感じているという心理が裏に働いているからだ。カッコいいものはカッコ悪く描き、カッコ悪いものをカッコよく描こうとするのが、言わばこの世のならい。しかしそれも私のようにずっと観続けているとさすがに飽きる。そしてリアリティがどんどん失われる。滝田洋二郎はアカデミーの受賞スピーチではダメぶりを披露したが(なぜ通じないか)、本職では本当にいい仕事をなさっている。なんでもかんでも美化すればいいってもんではないのだ。
2.納棺という仕事にスポットライトをあてただけでも評価されるべき作品である。作中に出てくるように、人は誰でもいつか死ぬのだから。
3.職業に貴賎はない、という古臭い言葉を思い出した。我々は心が汚れ麻痺し削られ鈍くなり光を失っているので、Aという職業にとても肯定的な評価をし、Bという職業には否定的な評価をしてしまう。なぜかと言えば①Aは収入が多い ②Aはなりたくてもなかなかなれない ③Aという職業につくと有名になれる からだ。しかし、Aに<大物犯罪者>を代入しても三つの条件は満たされる。犯罪者とそうでないAという職業人の違いは反社会的かそうでないかだ。しかし社会的かそうでないかなんて実に普遍性に欠けた、言わば、大衆の今のvulnerableな気分が支配しているに過ぎない。普遍性のないparadigmには我々は乗っかるべきではないのと同じく、普遍的でないルールなんて無視してしまえば良いのだ。なんだか気がついたら「おくりびと」とどんどん無関係な所まで来てしまった。
4.広末涼子を見直した。こんな可愛らしい女性なら結婚してやってもいい(俺は誰だ?)
5.最近休業中の「今日の教訓」に代わって、観ながら思ったのは、
殴らないで殴らないでだってあなたは
ボコリびと
やっぱ旬よねやっぱ旬よね
おぐりびと
好きです好きです好きです
コクりびと
大統領が送るのは
送りveto・・・
すみませんもう無理です勘弁して下さい
いつもはい、いいえと書いた紙を用意して、10円玉に人差し指を置いて準備万端な人
狐狗狸びと
嗚呼もう誰もついて来ない(涙)
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