Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

日本三百名山回顧№5、北海道、トムラウシ山(百名山)

2017年06月05日 | 三百名山回顧

 平成3年8月9日  

姿見ロープウェー駅→ 大雪山、旭岳→ トムラウシ山→ トムラウシ温泉  

  

 大雪山からトムラウシ山の縦走と言えば、2009年に起きたツアー登山の山岳遭難が思い起される。あの時は強い風雨に晒されて低温症で8名もの命が奪われたのだが、天気次第で天国にも地獄にも変わりうる山の恐さを改めて認識させられた事故だった。

 その同じコースを我々夫婦は25年以上前の遠い昔に歩いた。その時は百名山ブーム等は無く、静かな道程で幸い天気に恵まれて山中3日間の楽しい山歩きができた。

 初日が大雪山最高峰の旭岳を越えて白雲岳キャンプ場でテント泊。二日目は広大な山上高原、高根ヶ原を縦断し、ヒサゴ沼避難小屋泊り。そして三日目、いよいよトムラウシ山を目指した。

 広大な山上高原、高根ケ原

 忠別岳(1963m)山頂

 化雲岳(1954m)山頂

 幽玄なヒサゴ沼、遠くの山は石狩岳(左)、ニペソツ山(右)

 避難小屋から尾根上の縦走路へ登り返すと、涙の滴のような形をしたヒサゴ沼が眼下に見えた。そこから沼や巨岩が点在する自然庭園のような眺めの良い登山道を伝ってトムラウシ山頂直下の北沼に着いた。

 トムラウシへ続く登山道

 この辺り一帯が2009年ツアー登山の遭難現場だが、晴れていれば桃源郷のように眺めの良い所で悲惨な遭難事故が起きようとは信じ難く、その時の我々も知る由も無い。

 北沼から遠く十勝岳方面

 沼から岩のゴロゴロした急坂を登って、念願のトムラウシ山(2141m)に着いた。山頂からは十勝岳や石狩岳、二ペソツ山等道内の雄峰が見渡せて、素晴らしい展望であったと思うが既に記憶が薄れている。

 トムラウシ山山頂

 トムラウシ山を後にするとトムラウシ温泉東大雪荘に向けて長い下山の道に入る。途中岩の堆積した前トム平と呼ばれる所では天然記念物のナキウサギを見掛た。下山の道は遠く、宿の東大雪荘へ着いたのは午後3時を過ぎていた。

 東大雪荘は奥深い山中に建つ温泉宿で、源泉掛け流しの大きな湯船に身を浸すと極楽へ舞い降りたような気分になった。我々が宿に到着した直後から本降りの雨となったので、天気の面でとてもラッキーな山行だった。翌朝我々は温泉始発のバスに乗り、新得駅から次の十勝岳登山の為富良野町へと向かった。

 

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