心配ないさ~

ふくたまの日常生活のつぶやき

三種の神器

2012年11月23日 16時52分31秒 | お仕事
SEというお仕事をやっていく上で、技術力や知識はもちろん必要ですが、
それ以外に必要なものがあり、私は勝手にそれを

「三種の神器」

と呼んでいます。

三種の神器は3つそろって初めて大きな力を発揮しうるものであり、
どれか一つでも欠けてしまうと、力が半減してしまいます。

しかし、3つの神器がそろったなら、SEとして大きな成果を生み出せるものだと
思っています。

私が考える、SEの三種の神器、それは

1.知恵
2.勇気
3.忍耐(体)力

です。

【1.知恵】

 SEというお仕事は、頭を使ってなんぼのものです。

 私の考える「知恵」とは、
  今自分が何をしなければならないか適切に判断できる力
  深く物事を考え、本質を見極める力
  突然のトラブルにも動じることなく、最短ルートで対応策を考案できる力
 だと思っています。

 だから、「知恵がある」というのは、「勉強ができる」、「知識がある」と
 いったものではありません。

 例えば、メール一通出すのにも、「知恵」があるのか、ないのかが見てとれる
 ものです。

 メールを出すべきなのか、電話をすべきなのか
 メールを出すにしても、先に電話で前もって話しておくべきか
 メールの宛先は誰にすればいいのか、CCは誰にすればいいのか
 メールの文章はどのように書くべきなのか

 知恵のある人は、その場その場に応じ、最適な回答を見つけることができる
 ものです。

 知恵のない人には、
 「何故この内容をわざわざメールで出すのか?」
 「何故こんな文章を書くのか?」
 逆に、「何故あの出来事をメールでみんなに発信しておかないのか?」
 と思わされることが多いものです。

 また、設計をする上で、最も大事になってくるのが、この知恵です。

 設計なので、技術力や、知識はもちろん必要です。

 でも、本当に大事なのは、その技術力、知識を活かす知恵だと考えています。

  見やすくするためには、どうすればいいのだろう?

  分かりやすくするためには、どうすればいいのだろう?

  お客さんの要件を満たすためには、どのような設計にすればいいのだろう?

  品質の高いものが作れ、かつ、後工程の開発工数を下げるためには、
  どのような設計にすればいいのだろう?
  
 設計を行う時、こういった自問自答、試行錯誤をするのは、必ず必要となって
 きます。

 どれだけこの自問自答、試行錯誤することができるかが、
 いい設計をする上ではカギとなり、それを踏まえて、さらによりよい設計を
 行うことができる人を、「知恵のあるSE」だと思っています。


【2.勇気】

 SEというお仕事は、ただ黙々とパソコンとにらめっこしながら
 設計書を書いたり、プログラムを組んでるだけというものではなく、
 顧客と打ち合わせを行ったり、大勢の前でプレゼンをしたり、
 成果物のレビューでチームメンバーと議論したりすることも多いものです。

 ただ、みんながみんなそうではなく、本当にパソコンとにらめっこ
 していることが多いというSEもいます。

 SEという職業は、いかに自分でアクションを起こせるかが、大事だと
 思っています。

 アクションを起こすことによって、

  自分にできなかったことができるようになる

  お客さんや、チームメンバーに対して、自分をアピールできる

  プロジェクトを動かしていくことができる

  プロジェクトのみんなにいい影響を与えることができる

 そうすることによって、プロジェクトに「貢献」することができるのです。

 ただ、アクションを起こす時には、失敗し責任を取ることや、恥をかくことの
 怖れ、不安が常につきまとうものだと思います。

 怖れを持ったり、不安になったりすることは、決して悪いことではありません。

 むしろ、そのステップがなくアクションを起こすことは、「無謀」だと考えます。

 そうではなく、怖れや、不安をしっかりと持った上で、自分なりに勝算を
 打ち出しアクションを起こす。
 でも、勝算を見つけることは必ずしもできるわけではありません。

 そんな時、自分を後押ししてくれるのが、

 「勇気」

 なのです。

 失敗するのが怖い、大勢の人の前で恥をかくのが嫌だ、
 でも、プロジェクト成功のため、自分の成長のため、みんなの幸せのために
 アクションを起こす、行動していく

 そんな人を私は、「勇気のあるSE」だと思っています。


【3.忍耐(体)力】

 SEをやっていると、楽な時期よりも、つらい時期の方が多いと感じます。

 しかも、頑張っている人や、優秀な人ほど、その傾向が顕著になります。

 できる人ほど、仕事が回ってくる、仕事が多くて手一杯な状況になってしまう
 ものです。

 ただ、仕事がありすぎて大変だと思う瞬間こそ、

 「周りから期待されている、頼りにされている」

 と誇りに思わなければなりません。

 決して、「いいように利用されている」と考えてはいけません。
 その仕事を引き受けたのは、他ならぬ自分自身だからです。

 なにより、仕事ができない人に、作業を任せたいと思う人はいないはずです。

 優秀なSEにこそ、仕事が集中するのは、この業界の性(サガ)と言えると思います。

 「キーマン」で書いたように、SEは理不尽とも思える状況下に
 長期間置かされることが度々あります。

 理不尽な状況に置かれたからといって、やる気をなくしたり、キレてはいけません。

 「やまない雨はない、日は必ず昇る」

 そう自分に言い聞かせ、自分にできることを、ただ淡々とやり続ける必要が
 あります。

 ストレスがかかる状況にある時こそ、自分を成長させるチャンスだし、
 自分を磨くチャンスでもあるのです。

 仕事で溢れ返っていても、体調も崩さず立派にやり遂げる

 理不尽な状況下に置かれても、それに耐え続け、希望を失わず自分にできることを
 ただ粛々とやり続けることができる

 それができる人を私は、「忍耐(体)力」のあるSEだと思います。


以上が、私の考えるSEの「三種の神器」です。

「知恵」を最初にもってきているのは、「ちえ、ゆうき、にんたいりょく」という
語呂がいいからというわけではなく、
私は、SEはやっぱり「知恵」が一番大事だと思っているからです。

「勇気」を持って行動しても、「忍耐(体)力」をもってやり続けても、
最後の結果を『成功』にするためには「知恵」がどうしても必要になってきます。

といっても、「知恵」だけあっても、「勇気」がなければ何も起きないし、
「忍耐(体)力」がなければ成果は長続きしません。

「勇気」があっても、「忍耐(体)力」がなければ、その行動は「無謀」なものに
なってしまうことがあるでしょう。

そんな意味で、「知恵」、「勇気」、「忍耐(体)力」は、それぞれがそれぞれを
補っていくものであり、どれか一つでも欠けると、大きな成果を望むことは
できません。

私が「知恵」、「勇気」、「忍耐(体)力」を

三種の神器

ととらえ続けるのには、そんな理由があるからです。


私自身に三種の神器が備わっているかは分かりません。

でも、うまくいった時は、必ずといっていいほど、

今自分に三種の神器が備わっている

と感じるものです。

いつも「自分には三種の神器が備わっている」、
そう感じることができるよう、日々、SEとして頑張っていこうと思っています。

過信と甘え

2012年11月19日 21時48分06秒 | お仕事
今日は失敗してしまいました。

私はプロジェクトリーダーAさんにある提案をし、オッケーをもらいました。

自分のその提案通りに、私は実行しました。

結果は大失敗。

お客さんから怒られてしまいました。

ただ、怒られたのは私ではなく、Aさんでした。

それでも、Aさんは私に

「申し訳ない!気にしないでね。」

とおっしゃってくれたのですが、悪いのは大失敗となる提案をした私。

過信

私は自分の提案を、自分の考えを過信していました。

もっと考えた上で、提案をすべきでした。

今は私の提案、行動によって、私ではなく、尊敬するAさんがお客さんに
怒られてしまった結果に胸が痛いし、責任を感じています。

提案をしたことにではなく、周りに大きな影響を与えるとわかっていながら、
自分の中で100%と言い切れる状態でないのに提案してしまったことを
反省しています。

そして、Aさんに合意をもらったからといって、その後、考えることもなく
行動に移した浅はかさを。

行動に移すとき、私の頭の中には

「もし失敗しても、Aさんが合意してくれたし、
 Aさんに責められことはないだろう。Aさんが責任をとってくれるだろう」

私にはそんな甘えというか、いやらしさがありました。

提案にいたる「過信」、提案から行動にいたる「甘え」。

それが今回見えた、私の大きな問題点でした。

失敗を失敗として受け止め、また一歩一歩、歩みを進めていきたいと思います。

キーマン

2012年11月18日 13時03分01秒 | お仕事
キーマン

何かをするとき、ものごとの核となる人、チームの中で中心的な存在になる人、
チームの中で最も発言権がある人。


【1.キーマンを見極めること】

 組織やチームの中には、キーマンと呼べる人が必ず存在するものです。

 システム開発をする上では、顧客(システムを利用する人)と
 打ち合わせを行ったりして、システムの仕様を決定していくのが非常に重要な
 タスクになります。

 我々(システムを作る人)はチームを組んで、複数人で顧客と仕様調整する
 ことが多いので、顧客も複数人からなるチームを組んでいることがほとんどです。

 プロジェクトによって様々ではありますが、大体我々も、顧客チームも
  プロジェクト責任者
  マネジメント責任者
  窓口担当
  実作業担当者 
 というような、階層構造を持ったチームを作ります。

 仕様を決定する上でとても重要なことは
 
 「キーマンを見極めること」

 です。

 チームは階層構造である以上、上司、部下の上下関係が存在します。
 ただ、キーマンは必ずしも、プロジェクト責任者ではなく、
 窓口担当であったり、役職のない実作業担当者であったりします。

 キーマンは役職や上下関係にはそれほど依存しないことも多いものです。

 例えば、窓口担当である係長Aさんがキーマンで、
 もう一人の窓口担当である課長Bさんはキーマンでないとします。

 その場合、基本的にBさんはではなく、Aさんに集中的に仕様確認をすることに
 なります。 
 課長と係長であれば、課長:上司、係長:部下の関係になることがほとんどですが、
 役職は無視して、キーマンであるAさんとやり取りする方が手戻りが少なく
 なります。

 「キーマンを見極めること」はシステム開発だけではなく、どんな作業をする
 上でも重要になってきますし、一般的にその重要性は広く認識されているもの
 だと思います。

 また、「キーマンを見極めること」は意外と簡単で、顧客チームと顔を合わせて
 直にやり取りをしていれば、すぐに分かることが多いものです。

 「キーマンを見極めること」をクリアできたなら、次に大事になってくるステップは

 「キーマンに気に入られること」

 です。


【2.キーマンに気に入られること】

 私は名古屋で丸2年間システム開発をやっていたことがあります。

 その時、私の会社は階層的には下の方の作業受け持ちだったので、
 システムを利用する顧客チームと直にやり取りすることは一度もありません
 でした。

 主にやり取りしていたのは、私の会社のような作業を受け持つ会社を、
 複数束ねるCさんという人でした。

 Cさんは発言権がとても強く、また、システムの仕様については最も熟知している
 人物でした。
 Cさんがキーマンであることは、すぐに分かりました。

 ただ、残念ながら、私はCさんから気に入れらることはありませんでした。
 むしろ、嫌われていたし、煙たがられていました。

 このブログで何度か、

 「私は名古屋で死ぬ思いをして、2年間過ごしていた。」

 と書いたことがあります。

 その大きな理由は

 「キーマンであるCさんから嫌われていた」

 ことに他なりません。

 発言権があり、権力があり、仕様も熟知しているキーマンCさんから
 嫌われるというのは、本当に辛いものでした。

 私が何か作業をする時、必ずと言っていいほど、Cさんはダメ出ししてきます。

 私も何度かキレかかった時があったのですが、仕様を熟知しているCさんに
 口もきいてもらえなくなったら、それこそ本当に八方ふさがり。

 ぐっと耐え続けました。

 ストレスのせいか、朝起きたら左足に激痛が走り、起き上がることができず、
 会社を休んだこともありました。

 私は会社の同僚に

 「ふくたまさんだったら、どんなプロジェクトでもやっていける」

 と言われることがあります。

 それは、そんな状況でも、丸2年間耐え続けた実績があるからだと思います。

 Cさんに「嫌われていた」のを、「気に入られた」にすることができなかったので、
 決して誇れる実績ではないかもしれませんが、こうやって評価してくれる人がいる
 というのは、何ともありがたいことです。

 私がCさんに嫌われたのは、会社を含めた経緯があり、そのため、
 「気にしなくていい。早く忘れた方がいい。」と言ってくれる人もいます。
 
 その言葉もありがたいのですが、スーパーリーダー、スーパーSEを
 志す私としては、

 「Cさんに気に入られるには、どのような立ち振る舞いをしていれば
  よかったのだろう?」
 
 というのを度々振り返りますし、度々頭の中でシミュレーションし
 ベストな答えを模索しています。

 まだ答えを見つけることができておらず、今なお残る、私の課題です。


【3.キーマンに気に入られたら】

 キーマンに気に入られたら

 仕事はうまくいきます。ストレスがぐっと減ります。自社からの評価が上がります。

 東京でシステム開発をやるようになって、丸2年以上経過しました。

 それを実感しています。

 私のように、客先に常駐して作業することがメインのSEの場合、
 自社は直接私の仕事ぶりを見ることはできません。

 では、私の評価をどうやって決めるのか。
 それは多くの場合、実際に私の仕事ぶりを見ているお客さんから、
 私への評価を聞き出し、自社の評価にするということになります。

 名古屋でも、今の東京でも、その形式は変わっていません。

 しかし、評価は怖ろしいほど、真逆、180度違う、天と地の開きとなっています。

 何が違ったのかというと、お客さんからの評価が、名古屋の時と、東京では
 違うのです。

 今は会社から評価されていると感じることが多いです。

 時には、その評価の高さが、少し怖くなることすらある程です。

 名古屋 お客さんから評価されていない→自社から評価されない
 東京 お客さんから評価されている→自社から評価される

 この結果から、私は

 「キーマンに気に入られること」の重要性を再認識しています。

 今、私がお客さんから評価されているのは、
 お客さんの中のキーマンに気に入られているから、という理由が非常に大きいです。

 お客さんの中のキーマンは、一人ではなく、三人の方がいます。

 幸運にも三人の方から、気に入られていると思っています。


【4.キーマンに気に入られるためには】

 なぜ、気に入られたのだろうか、と振り返ってみることがあります。

 システム開発をやっていると、飲み会が開かれることが結構あります。
 工程完了時の飲み会、プロジェクトに加入してくる人の歓迎会、
 プロジェクトを抜ける人の送別会など。

 でも、個人的にサシで飲みにいくことは滅多にありません。
 だから、お酒をおごったりすることや、お酒の付き合いで、キーマンの方々に
 気に入られたわけではありません。
 
 基本的に私は、お客さんの要求はすべて飲むし、会社に泊まり込みになろうが
 徹夜になろうが、お客さんの要求にすべて応えるようにしています。

 ただ、言いなりになっているかと言われるとそうでもなく、
 仕様でおかしな点があれば、例え顧客承認が取れている状態であっても、
 改善を要求するし、自分で改善のための行動を取ります。

 お客さんの社員であっても、SEとしてやってはいけないようなミスを
 した場合は、その人の将来のために叱ったりします。

 何かいいやり方を見つけた時は、お客さんを含めプロジェクトメンバーにその
 やり方を発信し、みんなの合意を取った上で、その通りやることを要求したり
 することはしょっちゅうです。

 もし、お客さんが、出る杭を打つタイプや、目立つ行動を取る人間を煙たがる
 ようなタイプであれば、私は嫌われていたかもしれません。

 名古屋の時も今も、自分の信念の元、失敗を怖れず常に前進し続ける姿勢は
 ずっと変わっていません。

 でも、名古屋の時は、その姿勢の中に、自分の保身というか、人の目というか、
 そんなことばかり気にしていて、仕事をする上で最も大事な
 「プロジェクトを成功させる」という目標に向かって、前進し続けることを
 やっていなかったと思います。

 東京にきてからは、徐々にではありますが、
 自分の保身を捨て去り、いい意味で人の目を気にしなくなっていきました。

 そして、「失敗を怖れず常に前進し続ける姿勢」という自分の信念をフルに発揮し、
 「プロジェクトを成功させる」という最終目標に向かって突き進み、
 プロジェクトをやり遂げてきました。

 「キーマン」というのは人間を指す言葉ですから、当然ながらキーマンの
 性格や性質は様々です。

 だから、「キーマンに気に入られるためには」という課題に対して、
 普遍的、絶対的な答えはないはずです。

 ただ、こうやって振り返っていくと、
 「自分の信念を信じ行動し続け、結果的にプロジェクトを成功させる」
 という今の自分の姿が、一つの答えになってくるような気がしてきます。

 Cさんに気に入られなかったことに関して、
 今の自分の姿であれば、ひょっとしたらうまくいくのかもしれないと、
 課題解決に向け、一つ光明が射してきたように思えます。

 いろいろ考えたり、悩んだりすることもありますが、
 今は、勇気を持って行動し、どんな困難があっても、プロジェクトを成功させる
 という最終目標を達成できるよう、少しずつでも日々前進し続けていきたいと
 思っています。

役割

2012年11月11日 13時24分57秒 | お仕事
【1.チーム】
 何かの仕事をする時、一人で作業することもありますが、チームを組んでものごとに
 あたることも多いものです。

 チームというからには、一人ではなく、二人、三人、場合によっては、
 50人というチームが構成されることもあるでしょう。

 今、私は結構大きなチームの一員として作業をしています。

 ただ、厳密な、そして最小単位という意味では、10人ぐらいのチームの中で、
 日々作業をしています。

 決して大きくはないチームですが、みんなそれぞれ個性があり、まさに
 十人十色のメンバーが集まっています。

 リーダーシップ、設計力、プログラミング力、環境構築力、テスト実施力、
 品質分析力、障害解析力、予算管理力、マネジメント力、プレゼン力など、
 何かプロジェクトを行う場合、そのすべての「力」を満たしていないと
 本当の意味での「成功」というのは手にすることは難しいです。

 どれか一つでも「力」が欠けていると、結果としてうまくいかないことが
 多いものです。

 ただ、一人がそれらの「力」をすべて満たしている必要はなく、
 複数人が集まったチーム全体で、満たしていればよく、そのために様々な個性を
 もったメンバーが集い、チームを構成します。


【2.他の人が持つ能力】
 あの人のようにリーダーシップを発揮したい、
 あの人のように資料を作るのがうまくなりたい、
 あの人のように天才的なプログラミングを書けるようになりたい

 周りを見渡す時、私はいつも他の人が持つ能力をうらやましくなります。

 時には、自分より優れた能力を持つメンバーをみて、落ち込んでしまうことも
 あります。

 そんな時は、

 「チームというのは、様々な能力をもつ人間達の集まり。
  その人にしかない能力があり、また、自分にしかない能力もある。」

 と思い直し、
 「すべての能力を一人で満たす必要はない。チーム全体でその必要な能力を
  満たせばよい」
 と、ある種、当たり前のことを思い出すようにしています。

 ただ、「すべての能力において自分が一番になりたい」という気持ちは強く、
 身体や精神に無理をかけすぎない範囲で、影で努力するのを忘れません。

 そうやって、自身の能力を向上させていくことが、生まれ持った私の気質であり、
 それだけはどうやっても変えることはできません。


【3.役割】
 今、プロジェクトは終盤に差し掛かっています。

 ふと、「このプロジェクトで担った私の役割って何だったんだろう」と思います。

 私はJavaのプログラミング力ではナンバー2に留まりました。
 Java歴が長いAさんには勝っていなかったと思っています。

 リーダーシップにおいては、プロジェクトリーダーのBさんに及ばなかった
 思っています。

 みんな未経験だった、とある新しい技術を吸収できた量は、若いCさん、Dさん
 より劣りました。

 長時間働いても体調不良にもならず、常に安定した仕事ぶりを発揮することに
 関して、私はEさんほどうまくはやっていけませんでした。

 要所要所で成果物に対しピンポイントな指摘をすることは、
 女性社員のFさんの方が、私より鋭かったと思います。

 こうやって振り返ってみると、みんな私より優れた能力がありました。

 いや、能力という言葉は、ちょっと適切ではないと思えてきました。 

 「能力」というのは静的な意味合いを持ち、それを持つこと自体は究極的には
 大事ではありません。

 大事なのは、その「能力」を発揮し、結果を出していくこと。
 「能力」という言葉より、もっと動的な意味を持つのは「役割」、「担った役割」。

 言い換えると、
  こうやって振り返ってみると、みんなそれぞれに、それぞれにしかできない
  役割を担った。
 となります。

 みんなそれぞれに役割があって、その役割を立派に果たした。

 そう考えると、私はなぜか嬉しくなります。

 心強いというか、たくましいというか、頼りになるというか…。


【4.自分の役割】
 自分が担った役割ってなんだろう。

 設計力には自信がある、と何度かこのブログに書いたことがあります。

 設計力はチームで一番だったと思います。

 でも、設計力は「能力」であり、「役割」ではありません。

 つい最近、私は自分よりもJava力を持ったAさんに、
 「私がいなくなっても、このプロジェクトはうまくいきますからね~」
 と、冗談交じりに話したことがあります。

 Aさんは、とても寡黙な方で、自分の意見や、考えを言うことが滅多に
 ありません。

 Aさんは真顔でこう答えました。

 「ふくたまさんがいないと、プロジェクトが動きません。」と。

 みんなに先回りしての基盤モジュール構築、
 品質強化を実施し後工程で発生しうる問題を事前に検出する、
 外部作業での段取りの取り決め、
 仕様不明確点をお客さんと詰めみんなの作業に手戻りが生じないようにする
 など、みんなの作業が止まらないよう、先行してみんなの前の障害物を取り払う
 作業を常にやっていたような気がします。

 Aさんから答えが返ってきた時、私は

 「あっ、私が担った役割は、プロジェクトを動かすことだったんだ。」

 と、気が付きました。

 普段はほとんど自分の思いを語らないAさんの言葉だったからこそ、
 私は自分が担った役割に気付くことができました。

 そして今は、願わくばずっと、この先携わるプロジェクトすべてで
 自分はプロジェクトを動かしていく役割を担っていきたいと思い始めたところです。

センス

2012年11月10日 12時04分38秒 | お仕事
「センス」という言葉から、

才能、能力、何をする上でも重要になるもの、…

などが思い浮かびます。

とりわけ、

『生まれつき個人に割り当てられる資質であり、いくら努力しても向上できないもの』

というのを、私はまず最初に連想していました。

料理を作るセンス、絵を描くセンス、車を運転するセンス、
プログラミングをするセンス

何をするにも、「センス」というのはとても大事になってきます。

私の父はとても絵がうまい人ですが、残念ながら私は子供のころから絵心という
ものがまったくと言っていいほど、備わっていませんでした。


ふと思うことがあります。

「センスって、向上させることはできないのか?
 センスって、成長させることはできないのか?
 もし、それができないのであれば、本人の意思に関係なく生まれついて備わる
 ものであり、悲しすぎる」と。


特に意識していたわけではありませんが、最近はちょっと考え方が変わって
きています。

センスというのは、

『成長させるものではなく、磨いていくもの』

なんだと。

「センス」というのを「原石」と捉えてみます。

例えばダイヤモンドの原石といったように。

「原石」を大きくすることはできません。

しかし、「原石」を磨いていくことは、意識次第で誰にでもできることです。

人はダイヤモンドだけでなく、ルビー、サファイア、エメラルドなど、
いろいろな「原石」を持って生まれてきます。

残念ながら、この「原石」を大きくすることはできないのかもしれませんが、
大なり小なり、誰でも「原石」を持って生まれてきます。

そして何より、磨き続けて輝きを増すことは誰にでもできることです。


センス

いろいろな種類のセンスがあり、これのある、なしで私は自信を持つことがあります。

落ち込んでしまうこともあります。

そんな時は

「センスというのは努力次第で、まばゆい光、輝きを放つ宝石に変える
 ことが必ずできる。」

と思い直すようにしています。

それが成長の歩みを止めないことだと信じています。