福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,お寺で行事のあるときには五色の「幡」が掛けられます。この意味は?

2011-12-08 | Q&A
Q,お寺で行事のあるときには五色の「幡」が掛けられます。この意味は?

A,
1、結論からいうとこれは「今此のお寺で仏教行事を行い、魔を降しているぞ」という意味です。

「幡(はた)」はサンスクリット語のパターカー(patākā)という言葉に由来し、仏や菩薩を荘厳・供養するために用いられるものです。また、『維摩経』によれば降魔の象徴とされ、幡を立てることで福徳を得て長寿や極楽往生につながるとされています。

2、仏具大辞典によると「幡はもともと武人が戦場において自己の武勲を敵味方にアピールするためにたてた旗の事であった。古くから仏教に取り入れられ武勲のシンボルである旗が、佛菩薩の降魔の威徳を顕示する具として用いられた。「維摩経註」に「外国は敵を破るに則ち勝幡をたつる。道場は魔を降し亦その勝相をあらわして曰う」という。また幡は佛菩薩の降魔の威徳を顕示するものであるから、幡そのものに降魔や延寿などの福徳があると説かれ、『灌頂経』には「われまた黄幡を造作し、刹上に懸著せんことを勧む。福徳を獲て八難の苦を離れ、十方諸仏の浄土に生ずることを得せしめん。幡蓋を供養せば心の所願にしたがって菩提を成ぜん。」と幡の造立と供養の功徳を説いている。

日本へは仏教伝来と共にもたらされた。日本書紀巻十九欽明天皇十三年(552)条に「冬十月、百済聖明王、西部姫氏達率、怒唎斯致契等をつかわし釈迦仏金銅像一躯、幡蓋若干、経論若干巻を献ず」といい、同じく巻二十二推古天皇三十一年(622)条には「秋七月、新羅遣大使奈末智洗爾を遣わし、任那遣達率奈末智を遣わす。並び来朝す。仍ち仏像一具及金塔并舍利且大灌頂幡一具小幡十二条を貢ぐ。・・・余の舍利金塔灌頂幡等は皆な四天王寺に納む」という。  
                     
幡の構造は三角形の幡頭・長方形の幡身・幡手・幡足からなる。種類も非常に多い。
一、 材料による種類・・錦幡、綾幡、絹幡、・・・
二、 色による種類・・白幡、赤幡、黄幡、青幡、・・五色幡、雑色幡、
三、 大きさによる種類・・大幡、小幡
四、 用途による種類・・堂幡、金堂幡、礼堂幡、講堂幡、庭幡、・・
五、 用法による種類・・灌頂幡、続命神幡(延寿を祈る)、薦亡幡(死者に功徳をつませるためのもの)、施餓鬼幡、・・」とあります。


3、なお5月になると、鯉幟に五色の吹流しがつけられますがこれは神道や中国の五行説からきた五色で魔除けの色とされます。共に縁起のいいものとされるという意味で仏教の幡とも共通のものがあるようにも思います。
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