ブラジルとブラジルのマーケティングあれこれ

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落ち込みひどい個人消費

2016-12-28 00:01:13 | マーケット

 ナタール(クリスマス)が過ぎて、ショッピングセンターの売上げのデータがAlshop(ショッピングセンターに出店している店で組織する業界団体)から発表された。今年の売上げはインフレを引いてマイナス9.1%とのことである。去年は下げ幅は8.8%。予想されていたことであるが、ここまでひどいとは。なかなかインパクトのある数字である。Folha de S.Paulo紙は一面トップで扱った。

 
 落ち込みがもっとも大きかったのが家具(-14.55%)、通信機器(-12.21%)、電化製品 (-10.33)で、微増で健闘したのが香水・化粧品で0.75%増えている。化粧品などは単価の安い商品が多くて、それが売上げを支えているはずである。
 
 極端な消費力の減退を表している。消費者が金を使わない、あるいは使えないということである。まず第3四半期の失業率が11,8%に達している、職を失っていないにしても残業が減っている、金融機関への借金が膨らんでいる、借りている金の利子が大きい、銀行が貸し渋りをしているという状態だ。とくに借金に対する利子は極端になっていて、それでなくても高い公定歩合(年間13.65%)どころではなく、クレジットカードの場合、払い残したものに年間482.1%の利子がかかる。銀行の自動貸出は330.7%。カード会社や銀行も無茶苦茶して莫大な利益を得ていると思うけど、実際は貸し倒れがひどくて、それをヘッジするためにこれだけの利子を設定しているといわれる。
 
 銀行利子については政府系のもの(ブラジル銀行、カイシャ・エコノミコ)に利子を下げるようにプレッシャーがかかっているといわれるが、今日の報道によるとブラジル銀行の総裁は過去にやったような現実に合わない利下げはしない、利益を守ると明言しているので、この先しばらくは続くだろう。
 
 その結果おこるのは景気の停滞、減退の長期化である。GNPは昨年はマイナス3.8%だった。そして中銀のFocusの予想では今年が3.5%のマイナスで、来年がよくてプラス0.5%。雇用もも来年は回復するという期待があったが、ブラデスコ銀行とサンタンダール銀行のエコノミストの予想では、来年はまだ失業率が上昇し、それぞれ12.9%、12.7%と予想している。これは2014年の2倍近い水準である。
 
 要するにジルマが罷免されてテーメルが就任したときに皆んなが期待した回復は見られず、来年もまだ駄目だということである。さらに2014年の選挙のときの不正会計が指摘されて、今日などはジルマとテーメルの選挙用マテリアルの印刷を受注して莫大な売上げがあった印刷会社に連邦警察の捜査が入っている。売上げに見合うだけの量の印刷をするキャパがあったのかを検証するのが目的である。ジルマとテーメルは大統領、副大統領で連名(シャッパ)で立候補しているのだから、連帯責任が問われる可能性もあり、政局の流動化の可能性も残っている。そうなると現在、通そうとしている年金法、財政支出制限法、労働法の修正などリセッション脱出と財政赤字の削減のために必要とされている法案の承認・施行が先延ばしになるリスクが出てくる。PTや世論調査でいい数字がでているマリーナ元上院議員が求めるように、大統領選挙の前倒して実施されたりしたら、それこそ景気対策は後回しになってしまう。
 
 でもどうせ悪いのが続くなら5年先を見て、この際、選挙をやって国会をリセットしておくのもいいかなと思ったりもする。

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