民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

バンドコキュウリを作る

2017-05-14 16:36:01 | 民俗学

伝統野菜といわれるものがあります。在地で古くから作られてきた独自の品種です。当然、種は栽培されたものの中から次年度用の種をとって、代々つないできたものです。かつては、栽培したものから次年度の種をとるのは当たり前でしたが、今は交配種の種のため、栽培したものの種では同じものが育ちません。したがって、種あるいは苗は買うものとなってしまいました。世界中の原種の種を保存して品種を作っているアメリカの陰謀のような気もします。種もまるで標準語が方言を駆逐するように、どこに行っても似たような品種の野菜が栽培されるようになってしまいました。しかし、かろうじて在来種の伝統野菜で命をつないでいるものがあります。その地にしかない野菜がその地で代々種を取り作られてきたというのは、ロマンです。各地に天皇が生き残っているようなものです。そんな話を、松本市安曇方面に勤務している友人が聞いて、安曇にしかないない野菜の種を手に入れてくれました。(安曇といえば安曇野をイメージされる人が多いと思いますが、松本市安曇は乗鞍や上高地への上り口で、梓川の上流にあり飛騨と松本を結ぶ道だとはいえ、不特定の品種が交配するほどには交通が頻繁であった地ではありません)いただいたのは、バンドコ(番所)キュウリという、在来種のキュウリの種です。栽培しているのは、安曇橋場地区のBさんです。Bさんの家の畑で代々作られてきたものといいます。Bさんからの友人の聞き書きによれば、種は数粒ずつまき、元気な芽を選んで余計な芽ははさみで切り取る。はさみで切り取らないと、抜いたので根がからまっていて全部抜けてしまうという。普通に栽培して、ウリが黄色くなったら収穫する。緑色の時はまだ熟していないので、かたくて食べられない。黄色くなったウリは冷やして皮をむき、味噌やマヨネーズで食べるとおいしい。調べてみますと、古くはキュウリは熟して黄色くなったものを食べたとありました。今食べる緑のやつは、未熟なやつを食べていることになります。つまり、キュウリの古代的な品種と食べ方が安曇に残っているということになります。貴重な種をいただきましたので、ポットに種をまき、ベランダで苗を育ててみることにしました。苗が育ったら、畑にまいた花豆の隣に植えようと思います。高原シリーズです。と言いますのは、花豆も高原でないとできないという粒の大きな豆なのです。この種は売っていますが、何と一袋700円もしました。山の中の温泉地で花豆の煮たやつを袋に入れて売ってますが、手のひらにのる程度の量で、500円程で売っています。バンドコというのは飛騨から松本に入る人を見張る番所があった場所の地名です。このキュウリの育ち具合は随時報告します。とにかく、種まき用の土を買ってきてポットに入れ、今日は種をまきました。

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