中小企業診断士 福田 徹 ブログ

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直売所出荷者は片手間の農家か?

2011年03月04日 | 福田徹の農業再生

「企業様を元気にして日本の明るい未来をつくりたい」

皆様、おはようございます。(株)ビジネスファシリテーションのファシリテーター・中小企業診断士 福田 徹です。


農産物直売所には様々な農家が出荷していますが、直売所顧客が多品種少量生産を要求しているためそれができる農家、または少品種少量生産しかやらない(できない)兼業又は半分引退した高齢の農家が中心になっています。

そのうち多品種少量生産に対応できる農家は少数派であるために、少品種大量生産を行ってきたいわゆるプロ農家からすると直売所におろす農家に対して「片手間」「兼業」というように感じる場合が多いようです。

少品種大量生産による規模のメリット追及で効率を求める農業政策に乗る自分達のやり方こそが、農業一本に賭けて生きる道だと考えているわけです。


農業一本に賭けて生きることが、農業だけで食べていくことであるとするならば、農業をやってお金を得ると言うことが必要になります。

そのひとつの方法は、上記のコストを抑えることを目的とした大規模化による農業生産なのかもしれません。


しかし、それとは別に、直売所という売場に顧客の望むものを、望む量、望む品質、望むタイミングで提供する多品種少量生産農家だって食べていくことができるのです。

大量生産、大量出荷されて、誰が作ったのかわからないで消費される農産物よりも、直売所で自分の顔と名前を覚えてもらいながら売る農産物の方が顧客との関係が強固であり、ロイヤリティが高くなります。

最終的に消費するエンドユーザーに近い方が、顧客が何を求めているか敏感に感じることができるため、よりニーズにあったものを作っていくことができます。


こうして考えると、直売所への出荷はけして「片手間」の仕事ではありません。農産物の生産と販売の「プロ」である出荷農家が真剣になって取り組むべきものだと考えます。


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