ふくらく通信

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仙台空港:2012年3月21日の記録

2017-10-07 16:47:13 | 東北被災地の歩み:名取・岩沼

あらためて、海に近かったのだなと思う。


海沿いの林がまばらとなり、建物が壊れている景色。
1階は浸水、水が重くのしかかって壊していく怖さを、まだ残されている建物を見て思う。




空港は、物資の輸送にも、町の復旧作業のためにも、いち早く再開させる必要があった。
たくさんの漂流物を片付けるのは、本当に大変な作業だったはず。

けれども、方々からの支援で懸命な作業がなされ、震災から1ヶ月で一部の運行再開、半年たって完全復旧となった。

空港付近は、普段はとても穏やかな場所である。

空港施設も、平成9年に新しくなって開設したもので、設備も建物も綺麗だ。




(道路標示は、撮影の仕方でなく、実際に曲がってしまっている。)


それが一時、土砂を含む海水が押し寄せ、1階はほぼ浸水した。およそ3m浸水。


今は、何と綺麗に戻っていることか。
明るく、美しい空港に戻っていて、ほっとする。

柱に、津波がここまで来たことを記してあった。

1階の広場には、復旧までの歩みや、

 



あちこちからの励ましの寄せ書きなどが展示されていた。

 




寄り添う人々がいると、やっぱり嬉しい。



空港内の店も、1階に新しい店が入ったが、以前のように豊富な品物がそろっている。
通路に出店が置かれるが、そこで久しぶりに嬉しい品と再開した。

相馬の、「香の蔵」さんの味噌漬けである。


震災前は、時々、松川浦を通ってその店に行くことがあった。

店内でたくさん味見ができ、好みの物を選べる、いい店だ。



ここの味噌漬けは、味付けが絶妙だ。しょっぱくならず、素材の味わいに深みを増して旨い。

相馬といえば、松川浦も津波の被害で大変だったが、1年経って海辺もだいぶん片付き、観光を再開する動きがあるそうだ。
あの穏やかで、美しかった松川浦が、一時は酷く悲しい姿になったけれど、傷跡を残しながらも、輝きを取り戻しつつあるらしい。


仙台空港へ行っても、高いところが苦手な自分は、飛行機にはちっとも乗らない。

なのに、ちょいちょい仙台空港へ行く。
飛行機が飛び立つ様は、見ていて爽快だし、並ぶ品々も、郷土の個性を活かそうと工夫されていて面白みがある。

傷跡もあるけれど、仙台空港は明るさを取り戻し、今もなお、復興応援に訪れる人々を迎え、送り出している。



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