ヴィランドリー城の庭園の美しさは際立っています。
(写真はヴィランドリー城公式ウェブサイトより借用 )
共に医学者であった
ヨアキム・カルバロとアン・コールマンの夫妻は、
1906年にヴィランドリー城を購入しました。
(8月11日のブログ参照 )
Charles Richet
シャルル・リシェ (1850年ー1935年 )
フランス人の生理学者。
ヨアキム・カルバロの師であった彼は、
1913年にノーベル生理学・医学賞を受賞。
もしヨアキム・カルバロが医学の道を貫いていれば ・・・
(1909年 修復中のヴィランドリー城 公式ウェブサイトより )
しかし、ヨアキム・カルバロそしてアン・コールマンの情熱は
ヴィランドリー城の再建に注がれました。
再生された建物もさることながら、
ふたりの想いは庭園に色濃く反映されています。
たとえばこの菜園 ・・・
中世の修道院にあった菜園を再現しているといわれています。
ブロックごとに異なる野菜が栽培され、
十字架が見て取れます。
(2013年7月4日のブログ参照 )
注: いくつかの野菜を栽培するこの種の菜園は
フランス語で 『potager ポタージア 』 と呼ばれる。
これは 『potage ポタージュ (スープ ) 』 の語源。
(イングリッシュ ガーデンの頃のヴィランドリー城
公式ウェブサイトより )
また、夫妻がヴィランドリー城を購入した時、
庭園はイギリス風につくり替えられていました。
ふたりは古い資料を熱心に読み解き、
16世紀のルネサンス (イタリア式 ) 庭園を
よみがえらせました。
さらにふたりは、そこに愛の物語りを映し出しました。
右下は 『やさしい愛 』 ・・・
ハートと愛の炎が表現されています。
こちらは 『情熱的な愛 』 ・・・
情熱のあまり心 (ハート ) はかたちを失い、
激情の嵐に揺れ動く様を表しているそうです。
ヴィランドリー城の庭園は10年以上の歳月をかけ再建され、
1920年、一般に公開されました。
ふたりの想いが込められた美しい庭園 ・・・
ヨアキム・カルバロとアン・コールマンは、
フランス人以上にフランスを愛した人たちだったのでしょう。
jfk-world