加東市議会議員・藤尾潔の出る杭日記

出ない杭は地面で腐食します。杭を打つ手も結構しびれているはず。
打たれないような杭では使い物になりません。

回顧⑤ 市長部局を呼んでの総務文教常任委員会(H29.4.20)

2018-02-15 08:13:07 | Weblog
連休等もあり 連載の間があきすみませんでした。(等の中にはアイスホッケーとカーリングの見過ぎも含みます・・・)

前回は、「公共施設の適正化に関する計画」に関する議会での説明の内容と違う形で 東条地域小中一貫校の建設の話が進められていることを書きました。
「公共施設の適正化に関する計画」の本文自体には今回問題になっているプールや体育館をどうする といった記述はない訳ですが、その際に行った説明や方向性の中では明記されています。
そのあたりをどうとらえていくかの かけ違いが 大きいと思うのですが 追い追い書いてまいります。

さて、市教委が 「公共施設の適正化に関する計画」の方向性と違う形で話を進めているように思われましたので 詳細な説明を改めて受ける機会を設けました。
この際、(もちろん委員会運営ですから委員長との調整の中で)適正化の担当部局も調査に呼ぶこととしました。

以前は、市長部局の審査には原則市長が出席されていましたが、教育委員会部局に関しては市長は出席されていませんでした。(「教育長にお任せしている」というお考えなのだと思います。)
現在は、市長部局の審査の際も副市長もしくは担当部長が委員会での内容について市として責任を持つという前提で、市長の出席を減らすような取り組みも進めています。

ただ、あまりにも市教委が当初の計画と違うことを言うので この時は市長部局に出席を求めたのです。(このように、ブログで色々書く前にやることあるやろ、というご批判に対しては「色々やってきてはいます」ということは言っておきたいと思います。)ただ、会議録を読み返すと 市長はおられず 部長対応となっています。(会議録は こちら


◆磯貝委員  今、いとも簡単に説明を受けたんですが、これ正直申し上げまして、これだけの大きな金額の差異が出てきたということに関して、まず1点、公共施設適正化配置計画の観点からこれはオーケーなのかどうなのか。これだけ金額の違う内容で説明を受けて、議会としてはびっくりしとる状況なんですが、そういう点について、まず公共施設適正化配置計画の観点から照らし合わせて整合性がとれてるのかどうなのか、私はこれ後からこういうのがぽんと今ごろになって出てきて、俗に言う後出しじゃんけんのようなそういう感がするんですが、そこらの点について丁寧に説明を求めたいと思います。
◎協働部長(計画の担当)  公共施設適正化に関する計画の観点から、この点と全体での話になろうかと思いますが、その計画に沿って年次計画というものを立てておりますが、年次計画を立てる上での事業費等については計画書の2ページ、3ページに記載しておる概算の考え方という一定の考え方に基づいて出しております。
 ただ、それは平均単価みたいなもので出しておりますので、今後ほかの施設についてもある程度事業費が上がったり、下がったりすることは想定をいたしておりますが、この東条中学校の小中一貫校に関しましての上がり幅が非常に大きいということはそのとおりでございます。
 その中で、先ほど説明がありましたように、1つは体育館とプールというものを既存のやつを使用するということから、土地の確保の観点から、また教育的な観点から校舎のほうへ新しく建設をするということの要因が、金額的には一番大きくはね上がった要因だと理解をしております。(以下略)

◆磯貝委員  今の答弁を受けて、例えば金額や具体の内容についてはこれぐらいの変更はオーケーということなのかどうかということを逆にお尋ねしたくなるんですよ。要望が出てくる、今、大畑委員から事前にそういうのが説明があって、予算特別委員会でもそれをオーケーした上でやってきたと、そういう指摘もありましたけれど、だけれどその部会からそういう要望が上がってきた、そういう中でできるもの、できないものという点ではめり張りつけた上で対応をしてきたということですけれど、結局これぐらいの金額であればオーケーなのかどうなのか、そういう点について金額的に大きな金額ですよね。それが部会からなりそういう声が上がってきてそういう形の中で変わってくるということは公共施設の適正化も含めて、また滝野地域、社地域も含めて後からそういうのが出てきたということになれば、市民の皆さんから、例えば滝野地域、社地域の関心のある方から問い合わせが私に来たとしたら、プール21億円、体育館何やかやってこんだけふえたらしいなと、議員知っとってですかという形の中でどういう説明をしたらいいのか、そういう問題も出てくるわけです、議員としては。せやから、金額や具体の内容についてはこれぐらいの変更はオーケーということなのかどうなのか、そこらの点についてお尋ねしたい思います。
◎時本部長  御質問に全体的な話としてお答えを申し上げたいと思います。
 当然、公共施設の適正配置計画に基づいて年次計画というのについては年次的に、また金額も入れた計画を議会へお示しをさせていただいておりますが、その額がいいかげんなものではないということの中で、当然先ほど申しましたように変更はあり得るということで思っております。その額の変更がこれぐらいだったらオーケーであるとかそういうことではないということで、こちらもいろいろな場面で説明は各所管にはしておりますが、その変更点について確たる理由があって、それが今回の場合、教育委員会ですが、教育委員会の方針できちっと決まっておる中で、当然財源的な問題がありますので、その財源的なことがきっちりクリアできるという中での変更は認めていくと。
 ですから、議会へお示しをしとる年次計画についてはこれは確たる一定の根拠を持って出しとる数字でございますので、それがいろいろ大きく変わるということは結局的は好ましくはないという観点では捉えております。
 ですから、その変更について確たる理由、説明、また財源的なことが確保できるんであれば計画を担当しとる担当課としてはそれで議論をした上でよし悪しということを決めていきたいと、このように思っております。

※(藤尾注…もちろん計画なのですから単価の違い等や微妙な内容の変更の違い等で数字が動くことはあり得ると思います。今問われているのは、その変更が当初の計画の内容に沿った変更なのか趣旨を損なう変更かということなのです・・・)

○副委員長(藤浦議員)私これ手続に問題があったんじゃないかと考えるわけです。
 まず、適正化計画は議会で議決をされた。当然その範囲内でやっておればこういう問題は生じないわけです。それと、この額を変更、内容を変更する場合、例えば請負契約であれば、議決を要する契約であれば一旦議決をする、その後にまた変更を生じたらその部分も議決をするというのが本来の恒例のやり方です。
 この場合、適正計画で議決されとるのに二十何億円がふえてきた。この委員会だけでそれを済まそうという考え方のように私は思うわけですけれども、それはちょっと議会軽視じゃないかと。あくまでもそこまで変更するんであれば、まず適正化計画の変更を議決して、後にこれをやられるべきじゃないかと私は考えるけれども、この考え方はおかしいですか。
◎協働部長  ちょっと議決の関係で説明をさせていただきますが、あくまでプールを下に持ってきた件と金額的なものについては年次計画に上げておる内容でございまして、議決をいただきました適正化に関する計画の中にはそういうものは入っておりません。
 それで、先ほどの御質問にも絡むんですが、当然適正化計画に書いておる内容の変更については議決をいただいておりますのでそれを変更する場合は議決が要ると。それで、議決をいただいた後に事業着手をしてくということになるんですが、今回のプールですとか体育館の件につきましては適正化計画の議決をいただいたほうには入っておらない、東条地域、加東市全体で小中一貫校として整備をするということと、整備順序については東条、社、滝野の順序で検討をしていくということと、それで実際事業化に当たりましては教育委員会との協議を経て事業化に当たっていくという文言は入れておりますが、再度になりますけれど、プールですとか体育館については現状のまま残すということは適正化計画の中には入れておりません。
 ただ、先ほどから出てますように、一定の計画についても大きなこんだけの額の変更がありましたので、そういう意味もあって今回説明をさせていただいておると私は理解をしておりますけれども。
○副委員長  適正化計画には事業費はなかったと。年次計画に事業費があったと。しかし、それは適正化計画の中の小さな計画ですから、考えてみれば一体的なものと言えると思うんです。その場合に、やはりこれだけの額の変更があるということは、当初の議決が無視された形になりますわね。
 ですから、当然それだけの額の変更が出てきた場合には議会にかけていただくという手続が私は必要じゃないかと思いますが、その辺の見解はどうですか。
◎協働部長  あくまで今、長谷川課長が申しましたように、要するに公共施設の適正化に関する計画については方向性をお示ししとるものでございます。その方向性の中で具体な施設についてどう取り組んでいくかというのが年次計画に上げておるものでございまして、議決をとる、とらんという法的な見解から来ましたら、あくまで議決をいただいておりますのは適正化の計画だけでございますので、議決の必要はないと理解をしておりますが、先ほども言いましたように、それを実体化する上で当然予算とか、時期とかを示しとるのが年次計画でございますので、その変更が生じた場合は判明した時期に必ず議会へ説明をさせていただくという中で、今後もほかの施設もそういうものが生じてくる可能性は十分ございます。ただ、勝手に予算を計上するということではなくて、一定の話は議会へきちっと説明をさせていただいた上で進めていくべきであろうとということで思っております。ただ、議決をとる、とらんという法的な見解からいきましたら、今回のこの件については、議決は不要であるとは考えております。

(藤尾注・・・この時の答弁からは、計画の担当としては議決した時の説明と違った内容で進んでいることに対しては一定の受け止めをしていただいているのではないか、とは思います。再議決は不要であるという解釈ですが。)

今日は引用がかなり長くなり 読みづらくなってしまいましたが、要約いたしますと
◎教育委員会のしている体育館とプールを新設に変更するという案が、当初受けていた説明と違うので、計画の担当部署も読んで改めて説明を求めると、年次計画のほうを見直していく という方針が示された
ということになろうかと思います。

※その外にも個人的に注意しておくべきやりとり
◆安田委員  教育の話で財政に聞くのもおかしなんですけれど、これは3校目まで、こういったことの程度の工事費も含めて増額なんか見てあるので、ある程度の追加というか、変更なんかはもう織り込み済みと、この程度やったら織り込み済みというふうに財政は、財政課長やないのにおかしな話ですけれども、元総務部長として織り込み済みとしておるつもりやったんか、そこだけは、総額200億円近かったと思うんですけれど、それがもう2割ほどは何かのかげんで上がるかもしれないというような財政からは見ておったのか、それはもうしょうがないというところがあるんですか。
◎協働部長  当然財政当局として、先ほども言いましたように、財政計画を立てる上で議会にもお示しをさせていただいた年次計画に基づいて財政計画というのを立てております。
 その計画が大きく狂うということはやはり財政担当としては困ります。それで、織り込み済みかどうかという点なんですが、そういうことではなくて、今の加東市の現時点での財政の状況からいきましたら、基金残高等からいきましたら十分財政的には耐え得る額とは見ることができるとは思いますが、今後収入財源がどうなるのかとか、扶助費と物件費等の増、また公共施設の適正配置計画を進める上で廃止になる施設の跡地利用をどうするのかということもまだ計画上でも未決定の部分がございますので、財源投下がかなり必要であろうかというまでの想定はしておりますが、財政当局からしましたらやはり計画どおりの額で進めていただきたいというのが本音でございます。
 ただ、かわりまして今、計画担当の課におりますので、それから行ければ先ほど申しましたようにやはり変更せざるを得ないものは変更をしていくということでこの年次計画についてもお示しをさせていただいたときに毎年見直していくということも申し上げておったと思いますので、いつにかかって市民の方が利用しやすい施設を財政的にどう今後運営していくかというのは非常に難しい時代になってこようかと、このようには思っております。

(※藤尾注…部署が違えば見方も変わるのかもしれませんが、結局市としてはどうなのでしょう。)
◆安田委員  ふえないようにと思っておりますというんだけれど、現にこのぐらい工事費50億円をめど、それでも9億円ふえるわけです、まだその工事費だけでも。いや、工事費減るだけで、そやけれども21億円が9億円ほど、12億円ほどはまだそれでも増額になるということなんで、それにはやはり私もこの教育には必要という、利便性とかわかるんですけれども、開校準備委員会ばっかりが中心になってしていってきたら、今度は本当にその前例をつくってしまえば社地域、滝野地域も開校準備委員会の意見をもう8割、9割聞く姿勢で行くとなるんか、そこだけはある程度教育委員会としてももう少しこの大事なことを、最後の年までいったらまだ10年先です。そこまで考えておくべきではないかと思うんですけれども、教育長、その点はどうですか。
◎教育長  おっしゃってることはわかってるつもりでいます。ただ、今回の分については先ほど申し上げましたように、教育の活動に離れてると今から50年そこを使っていくわけですが、離れてることによってやはり大きな支障が出てくるということも私も思ってましたし、地域の方もそうですし、教員職もそうだし、保護者もそうだったと。であれば、もし可能であればおろしたいという思いは私も一緒でございます。
 ただ、例えば木のぬくもりのある校舎、すてきなことだと私も思いますが、じゃあ全てこんな木を使って額を膨大にしてしまう、そういうことは考えてはいません。ただ、その辺はうまく折り合いをつけながら枠の中で考えていく、あるいは提言していくということも含めて今後取り組んでいきたいとは思っています。
(※藤尾注…安田委員が指摘をされているように、東条地域で意見を取り入れてここまで変更してきた場合、社・滝野はどうなるねん という議論も出てきますね。)

次回で市長の話も含め いったんまとめたいと思いますが
この4月の委員会から9か月の時を経て示されてきた計画の変更なるものが さらに大胆に示されてくるとは 予想だにしなかったのです。
というのは嘘で、この時の当局の問題意識の持ち方からすると あり得るとは思っていました。が、まさかね・・・