奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その239)

2017-04-20 08:20:09 | 奈良・不比等
「地方自治講義(今井照いまいあきら著・ちくま新書2017刊)」を読んだ。今井照(1953年生れ)氏は東京大学文学部(社会学)卒で東京都(教育委員会・大田区役所)に奉職し、1999年より福島大学教授(地方行政)を務められている。-----
明治以降の地方自治制度は変節を繰り返しつつも結局は中央集権を強化する方向で政府の云う通りになることを求められて来た。戦後、アメリカ合衆国の州政府を念頭に置いていたGHQの方針により日本国憲法の制定とセットで地方自治関連法案が制定されたが地方自治は骨抜きにされたまま戦前の制度が温存されてしまったとのこと。-------
市町村のうち町村は江戸時代の城下町と農村部に相当し、市は欧米にならって日本全国の重要拠点(最初は31市)を市制下に置き国の直轄地としていた処である。------
町村に対しては数か所を一括(ひとくく)りにして郡役所を置いていたが町村合併を進めて大正10年には郡役所を廃止している。江戸時代には村単位で年貢を藩庁に納める制度となっており村内の仕切りは村の自治に任されていたが、明治新政府は徐々に個々人が国民としての義務を果たさねばならない中央集権の仕組みを整えて行ったのである。-------
都道府県にしても版籍奉還により朝廷が直接治めた律令時代の様な制度に戻り、国司の派遣と似た形で県知事を中央政府が任命したのである。江戸時代の行政末端の地方自治の良さは今でも旧村に伝統芸能や村の鎮守社・檀家寺院の運営の形態で僅かに残っているとも云えるが、昭和の大合併や、平成の大合併により、市町村の独自性は大きく損なわれてしまったと云わざるを得ないのではなかろうか。
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