pen紙創造

ノンジャンル千夜一夜物語

大道芸

2010-02-28 21:08:50 | ノンジャンル
「頭がよくないもので・・」、ってなことをつい言ってしまいますな。

同じ間違いをすると、言います。そんなとき、

「同じ間違いをするな!」と怒られたりもしますな。

しかし、一回でできる方と、二回でできる方と、

何十回もかかる方と、結果でみれば、同じですな。

初対面の方には、相手が何十回も失敗を繰り返した方だとは、判りませんな。

早いはなし、「できる」ということには、変わりないということです。

「ワタシ、これ、一回教えてもらってできるようになりました。へへ」

 その男、頭の上で独楽を回しております。

「カタイ頭してますなぁ、ええ。どんな頭してるんです?」

 頭を覗き込みますと、

「違いますよ、頭で独楽を回せることに驚きませんか?」

「だから、驚いております。随分とカタイ頭してますな」

「こんなふうに回せますか?」

 男は、紐をグイッと引っ張りますと、頭に載せます。

「ほほー、とてもワタシにはできません。何度やってもできません」

 後日、違う広場を歩いておりますと、

「おや、ここにも頭で独楽を回してる御仁(おひと)がいる」

 近寄って行きますと、

「どうです?うまく回ってますか?」

 その男が、訊きます。

「上手に回ってますよ」

「ワタシは、何度となく練習してや〜っと、できるようになりました」

「あなたも頭をカタクしたいんですか?」

「ちがいますよ」

「それでは、頭で独楽を回すと何か得になるんですか?」

「それはね・・・」

 男は、頭で回り続ける独楽を上目使いに見ながら、

「・・・」

「頭をカタクしたいのか、とトンチンカンなことをいう男に会えると、聞いたもので・・・」

 これでは、どちらが興ろいのか、判りませんな。

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