FUCHISO(フウチソウ)

諸国の古い工芸/染織品をご紹介する小さなお店です。 東京都渋谷区神宮前3-7-4 2階/TEL 03-5474-7107

● トルクメン族 / 鳥モチーフのベルト

2013-11-30 | 古いもの
今日も続いて、毛のものを。

古代よりアニミズムやシャーマニズムを信仰していた遊牧の民が

東アジアからアナトリア地方へと移動し

偶像崇拝を禁ずるイスラム教と相まじり

彼らの信じた自然界の動植物に宿る神々も幾何学モチーフとなり

祈りや願いのモチーフとして根底では変わる事無く、彼らの生活と共に有り続けた証。




本日ご紹介の物は

アフガニスタン トルクメン族の鳥モチーフベルト

鳥に人が重ねるものはどこのお国も程近く

幸せを運ぶものや、自由、幸福の象徴として織り込められたと言われています。









イラン北東部 トルクメン族

ベルト(荷をラクダに背負す時やテントの固定等多用)

20c初頭

ウール(無染色)

W 9 × L 236 cm

ご売約済みとなりました。ありがとうございます。







二重織り(とでもいうのか)で強度の有る織り方です。





片方が輪っかになっているので、飾りやすい。





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● チベット/ヤクウールの岩塩袋

2013-11-28 | 古いもの
さ、寒い。木枯らし吹いてます。


日本各地で初雪が

迫って来てます、本番の冬が。

日々、毛の物を着ねば過ごせない。


今日は毛の物。

しかも ヤク の 毛の物。ヤクウール。








後ろ




縫い糸までヤクの毛 





ヤクは標高の高い所に放牧されているロン毛の牛の様な動物で

チベットでは、荷物の運搬はもとより、ミルクを食し、皮は靴や鞄に、毛は紡いで衣類やブランケット等になる。

過酷で物資の少ない高山地域で暮らす人々の生活に共に居た動物。(今も居るけど減少の一途だそう)

岩塩入れたら、幾らごわごわなヤクの毛織物でも穴がほげてくる。



ほげた所は繕う。

かつては当たり前だった事が、美しく思える今日この頃ですが。



コノヨウに上の口が開いていて袋状になっているので、パンヤを詰めてクッションにしても




そのままでは、冬場座るとヒヤッとする様な素材の冷たい椅子をお持ちならば

敷いて暖を取っても良い。




命が絶えても、優しさくれているような。


チベット 20c中頃

ヤクウール(無染色)

岩塩袋

W37 × L55.5 cm


ご売約済みとなりました。ありがとうございます。

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● 酔いどれ天使/デルフトタイル

2013-11-27 | 古いもの
ざっくりとでは有ります。

タイルは古代、神殿を飾る為の壁面装飾で有って

オランダで一般家庭の壁面装飾に取り入れられたのは

17c以降大航海時代を終えた後のデルフト窯で半陶半磁器の量産が出来る様になり、民の生活が富かになってからのことだとか。

その後は壁紙等のタイル変わる安価な建築材料がどんどん出て来、タイルの需要と生産は途絶えつつ有るものに。













ちょっと酔っぱらって千鳥足 みたいな、愛嬌の有る太っちょな酔いどれ天使の図。

大概このように余白の有るタイルは同じ図柄を連続で壁面につらつらと貼付けて使用していたらしく

酔いどれ天使が繰り返し飛び交う壁、見る度に微笑み生まれそう。





厚みが然程無い所を見ると、18c-19c初頭頃のものかと。

約13.5cm角  厚さ1cm

長い事ここに鎮座しているので、お値段見直しました。

目出度く一目惚れして頂き、ご売約済みとなりました。ありがとうございます。







奥行きの有る額に入れても素敵ですが、フレキシブルに皿立てに立てても。

もちろん、時にはデザートプレート等に食周りで使うのも楽しみの一つでは。




これから年末に掛けて又、こんな人々電車内で見掛ける様な時期になりますね。
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● おっきいはずだった おっさん

2013-11-26 | 古いもの
以前もブログでご紹介していた

ちっさいおっさんとおっきいおっさん 達、覚えていらっしゃるでしょうか。


あれから1年が過ぎ

今現在、1人のおっきいおっさんだけが吊る下がって揺れている。












彼はFUCHISOで四季を体験した という事は1年癒しをもらった事になる。

おっさんよありがとう、そして旅立たせられずごめんね。





クリスマスっぽい色彩でしたので

そろそろかなと、ご紹介。


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ベルギー20c初頭のマリオネット

木に彩色 金糸縁取りのプリント地水色スカート

本体 W5.5×L24cm (針金込み40cm)

* ご売約済みとなりました、有難うございます。


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比較となるちっさいおっさん達は皆、もらわれていったので

おっきいはずだったおっさん となった。


人間もだんだん縮むものね。



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● 2013.11/24(日) - 12/8(日) の営業予定

2013-11-24 | 営業日のご案内

やっぱり、、もう年末。

ご連絡遅くなりすみません。


11/24(日) - 12/8(日) の営業予定をお知らせします。



11/24 (日) OPEN  


25 (月)  CLOSE


26 (火) - 28 (木) OPEN


29 (金) CLOSE


30 (土) - 12/3(火) OPEN


4 (水) 5 (木) CLOSE 


6 (金) - 8(日) OPEN


*12月中旬以降の予定ですが、調整中です。解り次第ご案内させて頂きます。



ここの所、小春日和続きで日の光が当たる時間帯は店内暖房要らず。ありがたや。


晴れた日の、1時辺りから4時位迄の間



古い面取りガラスの風鎮から、プリズム(実際はもっと沢山舞うのです)

季節外れの蛍みたいに。




........................................................................................................................................


FUCHISO (フウチソウ)

〒150-0001
渋谷区神宮前3丁目-7-4
和泉ビル201

T/F 03-5474-7107

営業時間 12:00-18:00 頃

E-mail : fuchiso☆tbr.t-com.ne.jp (☆を@に変えて下さい)


古物市場仕入れ・骨董市出店等で、不定休にて営業しております。
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● 桑原典子さん作 マグカップ(FUCHISO.ver)新入荷しました

2013-11-22 | 新しいもの( 現代作家 + α )




桑原典子さん(笠間)の磁器のマグカップが新入荷して来ました。

やっぱりきれいなフォルム。



作家さんの定番とは違う形の持ち手を付けた FUCHISO.verで 製作して頂いているため

数量限定での販売となります。



外側のマットな泥釉はすべりにくく、柔らかく光を吸収し

内側は白磁釉なので、汚れも落とし易い。



左 鉄フチ / 右 ベージュ



左 ベージュ / 右 白



左 鉄フチ / 右 白


鉄フチは釉薬の流れ方具合が1つ1つ異なるのも魅力




φ8.2×H8.5()

1客¥2.200-

色 : 鉄フチ/白/ベージュ の3色






先日作家さんに聞き忘れたと思いつつもおっかなびっくりで、のみさしに蓋をしてレンジに入れてみた所

ちゃーんと問題無く温められました。

冷めた飲み物程、うすら寂しさ感じるもの無いもの。


*作家さんの意向により、通販はお受けしておりません。店頭のみでの販売とさせて頂いております。


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● へっぽこ古道具市 (海風圏と田螺堂さんのイベント)

2013-11-21 | 日々
道具屋の先輩方が今週末に向け企てているイベントのお知らせを。



11/23(土)-25(月)の3日間

西荻窪の 海風圏と田螺堂 さんにて へっぽこ古道具市 が開催されます。

と紹介するにも内要が解らない。


どんな物が集まったんですか?

と聞くと、顔をしかめてちょっと笑いながら へっぽこなもの~ と田螺堂主が言っていた。

愛すべき へっぽこ な古道具達が並ぶらしい。

謎です。











このDMの へっぽこのバランス 絶妙すぎ。


詳しいことは 田螺堂さんのブログ   にて。

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● 2013.11.17(日) 大江戸骨董市に出店します

2013-11-16 | 骨董市・他 出展イベント



明日は、FUCHISOにとっては今年最後となる骨董市への出店です。

(東京国際フォーラムでの大江戸骨董市は改修工事の為2013.12月~2014.3月迄休市となります。)

明日は少し暖かい様子、骨董市会場にてお待ちしております。

※ 17日出店したものの、体調不良の為早めに店仕舞いさせて頂きました。ご来店頂いた方には大変申し訳なく、この場を借りてお詫び申し上げます。


大江戸骨董市詳細  ←主催者HP



*予定が見えておらず、11月末の店舗の営業予定を未だアップ出来ていません。

取り急ぎ 11/20(水)~24(日) 店舗にて通常営業予定(18.19は古物市場等の為休業)です。どうぞよろしくお願い致します。


FUCHISO

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● サントス木彫立像

2013-11-15 | 古いもの
世の中あまりにクリスマスモード全開なので

影響され易いFUCHISOから

今日ご紹介するのはキリスト教系の木彫もの。




































南洋材と見られるその木質から

東インド諸島(おそらくフィリピン)で製作された サントス(聖人)の 木彫立像 と思われます。

南米のそれらよりは落ち着いていて 西洋のそれらよりは柔らかさをたたえている。



19c中頃

最大幅11 ×高さ30 cm

✳︎ご売約済みとなりました、ありがとうございます。


*腕から先は欠損しています、背面に釘や釘跡が有ります。

自立しますが少し傾きが有るので、撮影時は調整して撮影しています。
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● アールデコ/ガラスケース

2013-11-13 | 古いもの




アールデコの意匠と

部分的に入ったモールの縁取りが引き締め役。

ステンドグラスで立体

といった所に惹かれた品。


色づき始めた樹々と、澄みきった空気感の今に合う素材と色味かと。










冬の光を受けて、映り込む影がやさしい。



20c初頭~中頃 製作地不詳

外寸 横/奥行き22 × 高さ36 cm

¥12.000-→☆ おくればSALEにて価格見直しました。お問い合わせ願います。






*明日11/14(木)は休業させて頂きます。15(金)16(土)は通常営業致します。

17(日)は今年最後となる 大江戸骨董市(於:東京国際フォーラム) に出店の為店舗は休業します。(雨天中止の場合は店舗にて営業します)



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● ベルベル族/絞り染めショール

2013-11-12 | 古いもの
昨日の晩に冬将軍がやって来たらしい。

どおりで急激に寒い。

秋を存分に感じる間も無く、今年は冬支度に。

街はすっかり、ハロウィンを終えた辺りからクリスマスモードに入った。

夜になると妙に、きらきらしている。

むむ。

フウチソウにも、クリスマスらしいもの有るんですよ、という訳で

ベルベル族の絞り染めのショール。




20c初頭~中頃

W80 L95cm

☆ ご売約済みとなりました、お愉しみ頂ければ幸いです。


*画像では解りにくいのですが、全体は藍と黄の重ね染めの深いグリーンをしています。






裾のボーダーの織部分だけ木綿糸の為、染まり方が他と違う

フリンジ迄、染め分けて有る所も見所。

身に付け人の動きに合わせてゆらゆらしている様を想像する。

訪れた事は無いけれど、チュニジアの画像検索をしてみたら、白や土色の建物の有る街らしい。

それらの合間に

こんなショールを身に纏った女性が佇んでいる様は、想像だけで充分美しい。




今年のクリスマスは、こんな布を愛で乍らシャンパンなんて良いかも。

むむむ。


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● 朝鮮族・馬綴れ/手描き捺染

2013-11-10 | 古いもの
生涯(と言える程は生きて無いか)で、まだ片手に満たない位しか見た事の無い布

馬の毛で織られたと思しき綴れ(つづれ)織りの布。



















始めは感覚。褪色した天然染料であろうその色調、パステル画みたいでキレイだなあ。



見て触るほどに、技法の混ざり合いやその資料の無さに戸惑わされ、興味の深まった布。


技法としては、つづれ織りした生地の表側に、手描き捺染で宮中図が染め出されています。


見るからに短いあの馬毛から糸を紡ぐのは、さぞや手間と技術が必要だったでしょう。



そういえば広げたりする度にこれも、短い毛がパラパラと抜け落ちる。

この布もあと200年もすればおそらく、図柄の判別も付かぬ位に毛が抜けたり虫に喰われたりして残欠となり

やがて朽ち果て、自然の一部に還るのでしょうか。

布や紙ものにはそういった儚さも伴って魅力が有るように思う、今だからこそ愛でられるもの。

来年は馬年ですし。(関係無し?)











日常的な用途ではなくて祭礼の懸装幕として山車を飾る為の用として日本に渡ったものだそう。

その使用頻度からも、強度と言うよりは、珍重度が優先されたのだとすれば納得。

19c初頭位のものかと思われます。


資料があまり無い布の為、確かでは無いけれど

宮中図柄と素材から察するに、騎馬民族である朝鮮族により織られた綴れという説が今の自分には腑に落ちる。








素材 経 木綿 × 緯 獣毛(おそらく馬毛)

技法 綴れ織り/手描き捺染

W 132 × L 168 cm


:ご売約済みとなりました、ありがとうございます:

所々に、染みと虫食いの穴有り。



* 明日11/11(月) は 古裂市場の為、休業とさせて頂きます。12(火) 13(水) は 通常営業致します。

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● 李朝後期・紙縒りカゴ

2013-11-09 | 古いもの
昼過ぎなのにずっと夕方みたい

気が滅入る空の色。

こんな日は目に入ってくる色も流す音も、ずんずん地味なものになる。


前の記事と同様、李朝工芸からご紹介。

日本にも有る工芸ですが

反古紙を用い紙縒りにしたものを編み上げて成形するカゴ












↑ 底部だと反古紙なのが良くわかる。



編み方や作り出されたものが違う事位で、発想は共通しています。

このくらいの大きさのものは、女性達が裁縫カゴとして使ったりしたのだとか。

儒教の精神性が、生活の道具にまでも浸透していた証。


それにしても、光を反射せず吸い込む紙ものは無釉の器と似て緑が良く映える。





李朝時代後期(19c末頃)

minφ13 maxφ17×H10 cm


*ご売約済みとなりました、有難うございます。


当店には見当たらず実践出来ないけれどたとえば アルミ だとか アクリル だとか

何かそういった無機質な素材の敷板の上に置いたらより映えそう。
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● 李朝後期・上閉櫃(ウイダジ)

2013-11-07 | 古いもの
立冬を迎えた今日は

一段と日暮れ後の底冷えが激しい店内。

休み明け位から、いよいよ暖房を入れねばかしら。



さてさて、昨日の店内写真に載せた所、詳細の問い合わせが。

華美な金具も無く簡素で、近年の手の加わりが少ないウイダジ

(ちなみに、バンダジと呼ばれているものは、半閉櫃と表記する様に、前板の半分が開閉する形状を差します。

それに対しこのように上が開閉する櫃は、上閉櫃 ウイダジと呼ばれています。

が、用途はいずれも同じくで。押し入れ文化の無い李朝時代に衣類・寝具・文房具などなど、収納の目的で作られた箱状のもの。)

 
7年前に韓国を訪れた際に目が合ってしまい、色んな意味で頑張って持ち帰ったもの。
























置いて良し、掛けて良しのサイズ感

それと、これは好み分かれる所ですが、儒教の教えの時代ならでは

質実剛健/質素倹約を重んじた概念 が凝縮されている様な。(過大評価かしらん)

目地に添って素直に切り分けられた天版

きっと女性が使っていたのでは?花模様の釘彫りが施された、簡素な中にも想いを感じられる鉄味の良い金具

板に残る、両引きのノコギリの目跡 など。



足は近年の材に取り替えられています。(ここは一番摩滅が激しい部分の為、多くが付け替えて使用したようです。)


李朝後期 19c末~20c初頭

松材

幅75 × 奥行32.5 × 高35.5 cm


:ご売約済みとなりました、ありがとうございます:





個人的見解ですが、真横から見た時の天板のギリギリな薄さや

前面の板に何のラインも入らないシンプルさが好み。(バンダジだとここにラインが必ず入るので)





*明日11/8は休業日、9(土)10(日)は通常営業致します。よろしくお願い致します。



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● いつもの

2013-11-06 | 日々
催事の入れ替えを終え、いつもの FUCHISO に戻りました。





慣れぬ催事でカチカチになっていた心が、少しほぐれてきた今日も


冬に近くなって低く差し込む柔らかい光と共に、皆様のご来店をお待ちしております。





* 明日11/7(木)は所用の為14:00頃のOPENとさせて頂きます。 FUCHISO
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