今年はミニシアター系の映画も観に行ってます。薄味にメモ。
監督は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・フォン・トリアー。
本作は監督が鬱病を患っていた頃の作品とか....
映画はプロローグ、悲嘆、苦痛、絶望、三人の乞食、エピローグの6章で構成されています。
夫婦が愛し合っている最中に子供が窓から転落して亡くなってしまう悲劇から、徐々に精神を病んでいく妻(シャルロット・ゲンズブール)と独自の方法で妻を治療しようとするセラピストの夫。
催眠療法から妻の恐怖が森の中にある“エデン”という山小屋から来ていると判り、夫婦は救いを求めて山へ、エデンへと向かう。
罪の意識と自責の念を持ってしまったとき、人はそこから逃避するのではなく、何度も同じことを繰り返し自らの傷をさらに拡げてしまうものなのか。
と、その悲しみの深さを思いましたが、妻の狂気はエデンに入ることによって別の深淵へと堕ちていきます。
妻の隠された秘密、三人の乞食とは、息子の靴を左右逆に履かせた訳は...ではあの事故は...底なしの執着から夫が逃げられないように...ヒィィー!!!
恐ろしい結末へと何ら真相は解決をしないまま突き進んでいきます。
自らの狂った欲望を断ち切るために...ギャーー!!!
アンチ・・に含まれる意味とは何なのでしょう(パンフなかったし)とにかく正視はムリでした。賛否両論の中、カンヌで主演女優賞を貰えて良かったですよ。大量に落ちてくるどんぐりの音も怖かったです。
観たらうなされそうだよ~とか、観ないとこれまたうなされそうだ~といいながら恐る恐る行って、客はなんと友と自分のふたりでした(w
たしかにある意味病んだ映画でしたが、ただ単にサイコホラーの枠でもない、映像美のお陰なのか、思い返してもさほど嫌な気持ちにならないし観てよかったかもなあーと思わせます。
そこが自己犠牲を描こうとする監督の(脚本兼)腕なのかも知れません。
しかし、あの妻は何者だったのでしょうか...
ダンサー‥のほうが後味的には悪かったかな。
トリアーが鬱の時期でよかったのかも?でも、今年のカンヌでも問題発言をしての追放事件がありましたね。
主演女優賞だけは頂けたみたいですけど。
【R18+】公式サイト←ショッキングなので気をつけて(>_<)
今夏はポタと忍たまとシリアスマンと‥後は何かあるかなあ。
2011.3