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オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

コッポラ監督の「ペギー・スーの結婚」

2017-08-05 14:38:55 | 映画
フランシス・フォード・コッポラ監督の「ペギー・スーの結婚」を衛星放送の録画で観る。1986年の映画だが、これまで見逃していた。コッポラは、1970年代に「ゴッド・ファーザー」を撮り、1980年代には「コットン・クラブ」などを撮っているが、この「ペギー・スーの結婚」は「コットン・クラブ」の直後の作品。

主演は僕のごひいきのキャスリーン・ターナー。演技がうまいというよりも、ちょっとハスキーな声が好きなのだ。ローレン・バコールも、ハスキーな声に惹かれてファンになった。

この映画はちょっと変わったファンタジックな物語で、高校卒業後25年を記念したパーティに出席したターナー演じるところのペギー・スーが、心労が重なっていたこともあり、気を失って倒れてしまう。なぜ心労が重なったかというと、夫との関係だ。夫とは高校時代の同級生で、卒業と同時に結婚して、二人の子供までいる生活だが、夫が他の女に走ったために、真剣に離婚を考えているのだ。

気を失ったペギー・スーは、25年前の高校時代にタイム・トリップしてしまう。意識は25年後の大人なのに1960年の田舎町に戻ってしまったのだ。だから、こっそりと父親のウィスキーを飲んで呆れられたりする。高校時代に将来の夫とステディな関係だったペギー・スー―は、突然開放的になり、皆から馬鹿にされているガリ勉の男に将来有望となる発明品を教えたり、小説家を目指す男と思い出を作ったり、歌手を目指す将来の夫にはビートルズの曲を教えたりする。そうして、25年後にはもう会うことができなくなっていた祖父と祖母にも会いに行く。ペギー・スーの母親役はバーバラ・ハリスで、この頃は「ナッシュビル」や「ファミリー・プロット」に出ていたから、とても良い味で演じている。

映画の中で、高校時代のペギー・スーは真剣になって結婚を申し込む将来の夫に対して、「二度もあんたと結婚しないわよ」などと冷たいが、彼の真剣さに思わず負けてしまう。

そうして、再び気を失うと病院のベッドで寝ている。現在の自分に戻り、夫が心配そうにのぞき込んでいる。すべては気を失っていた間の夢だったのだ。

こうした、展開を見ると、この映画はジュディ・ガーランドの出た「オズの魔法使い」と同じ構造だと気が付く。気を失っていた間の夢を経験したことで、再び家族の絆は強まるのだ。

この映画を見ていたら、なぜか泣けてきた。不思議な魅力を持つ映画だった。
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