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オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

ミラノの大聖堂を見る

2017-07-15 13:21:34 | 美術
せっかくミラノに来たのだからと、大聖堂を見に行く。以前もミラノに来たのだが、その時は修復中で、正面のファザードが全部隠れていたため、見た気にならなかった。昔見たヴィットリオ・デシーカ監督、脚本ザバッティーニというコンビの映画で「ミラノの奇跡」という作品があり、主人公の青年がミラノの大聖堂の前の広場から空を飛ぶような場面が印象にあったので、何とかその大聖堂を見たいと思っていた。「ミラノの奇跡」は1950年代初めのネオレアリズモの傑作。

大聖堂はドゥオーモと呼ばれて各地にあるが、普通の教会とは異なり、教区を束ねる総本山の教会で、教区をまとめる司教がいるところだ。だから、大聖堂はたいてい大きくて立派な建物だ。英語で言えばカセドラルだろうと思う。

ミラノは昔から経済力がある街だったので、大聖堂も飛び切り大きくて立派だ。14世紀から建築を始めて、完成したのは19世紀末というから建設に500年もかかっている。尖塔が沢山あるゴシック建築で、その堂々たるファザードはパリのノートルダム大寺院よりもずっと素敵な感じがする。近寄るとファザードの装飾だけしか見えないが、離れた場所から見ると100メートルを超える高さの先端に黄金の聖母像が輝いている。僕が行った時も、聖母像は見えたがその周りは未だ修復中だった。修復前は随分と黒ずんでいたが、修復を終えた個所は白い輝きを取り戻していた。

大聖堂に入るには切符が必要で、隣にある切符売り場で買う。混雑を避けるために午前中の早い時間帯に行ったが、結構観光客が列をなしていて、入り口のおじさんから、番号札を渡された。大分待たされるかなと思ったが、自動券売機ならば並ばずに買えるよと教えてくれたので、自動券売機で買う。現金はダメで、クレジット・カードのみ。それは問題ないのだが、カードを入れろと表示されたのに、入れ口がどこにあるかがわからない。仕方がないので磁気ストライプをこすったら、ICチップ付きなので磁気ストライプは使えない様だ。タイムアウトになってしまったので、もう一度やり直して、散々入れ口を探したら、テンキーパッドの下側に入れ口があり、無事決済を済ませることができた。

切符を買ってもすぐには入れずに、入り口で結構並んだ。セキュリティ・チェックが厳しく、一人ひとり金属探知機で調べた後、バッグを持っていると中身を検査する。ペットボトルの水を持っていたら、水だと分かるように、係員の前で飲んで見せろと言われて、その場で一口飲むと、やっとOKが出た。そうした調子だから、午後などは随分と長い行列になっている。

中に入ると、何しろ大きいという印象。これだけ大きな教会は少ないだろう。ニュー・ヨークのセントラル・パーク北にある未完成の大聖堂もかなり大きい印象を持ったが、それ以上かも知れない。内部ではステンドグラスの装飾が見事に輝いていた。一度、教会の外に出て、今度はエレベーターに乗り教会の一番上の屋根の上にあるテラスへ上る。ここからだと、尖塔の上に沢山ついている聖人像を一体一体まで細かく見ることができて、この建物の凄さが良く分かる。

僕は高所恐怖症で、高いところは苦手だが、あまり下を見ないようにして、とにかく一番上のテラスまで行くと、町の風景が一望できる。また、教会の一番上にある黄金のマリア像も近くで見ることができる。この屋上テラスは、何かの映画で出てきたような気がしたが、何という映画なのか、結局思い出せなかった。

屋上からエレベータで再び地上に戻り、隣の附属博物館も見学する。ここにはこれでもかというくらいに、尖塔の先の像やいろいろな宝物類が収められているが、見学者は少なかった。

博物館を見終わるとちょうど昼時になったので、大聖堂そばのレストランで食事する。オッゾ・ブーコとミラノ風のリゾットに赤ワインを頂く。隣のテーブルではイタリア人のおばさんが、骨付きのミラノ風カツレツを食べている。結構な歳なのに、あんなにたくさん食べるのかなあと、見ていたら、視線を感じたおばさんが、これは若い牛の肉を揚げたものですよと、教えてくれた。
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