栗原康『現代暴力論 「あばれる」力を取り戻す』角川新書
を読んだ。圧倒的に面白い。基本は彼の著書『大杉栄伝』をベースにしながら、そのアナーキズムがどのようなものか、そこに込められた意味を分かりやすく説いてくれる。
ここで問われているのは何よりもまず、国家による人間への暴力の理不尽さだ。
ニーチェやスピノザを彷彿とさせる(とか考えるのは私だけか?)。
国家に隷属することは「生きること」とは違う、奴隷状態でいるということは、ただ「生き延びているだけだ」「SurviveではなくLiveをつかめ!!」というアジは、今日だからこそ心に響く。
開沼氏の数字にモノを言わせる姿勢が櫻井よしこと結びついたとき、どんな絶望的な状況の「肯定」が起こるのかを、血が沸騰するほどのリアリティで示してくれている、といっていいだろう。
出てくるのは幸徳秋水、バクーニン、大杉栄、はだしのゲンなどなど。
国家の収奪システムとしての「暴力」に私たちはどうやって対抗していくのか。
アナーキズムとテロとはちょっとツボが違うのだが、筆者は「私はテロに賛成しません」なんぞという間抜けな話はしていない(笑)。
そうはいってももちろん、テロ礼賛なんぞとはもっと遠いところにある話だ。
とにかく、この2015年の年末にたった一冊読むとしたら勧めて置きたいのがこれ。
下は『現代暴力論』の出版記念トークです。
気分はもう、焼き打ち——栗原康×白井聡対談【前篇】
https://cakes.mu/posts/11519
を読んだ。圧倒的に面白い。基本は彼の著書『大杉栄伝』をベースにしながら、そのアナーキズムがどのようなものか、そこに込められた意味を分かりやすく説いてくれる。
ここで問われているのは何よりもまず、国家による人間への暴力の理不尽さだ。
ニーチェやスピノザを彷彿とさせる(とか考えるのは私だけか?)。
国家に隷属することは「生きること」とは違う、奴隷状態でいるということは、ただ「生き延びているだけだ」「SurviveではなくLiveをつかめ!!」というアジは、今日だからこそ心に響く。
開沼氏の数字にモノを言わせる姿勢が櫻井よしこと結びついたとき、どんな絶望的な状況の「肯定」が起こるのかを、血が沸騰するほどのリアリティで示してくれている、といっていいだろう。
出てくるのは幸徳秋水、バクーニン、大杉栄、はだしのゲンなどなど。
国家の収奪システムとしての「暴力」に私たちはどうやって対抗していくのか。
アナーキズムとテロとはちょっとツボが違うのだが、筆者は「私はテロに賛成しません」なんぞという間抜けな話はしていない(笑)。
そうはいってももちろん、テロ礼賛なんぞとはもっと遠いところにある話だ。
とにかく、この2015年の年末にたった一冊読むとしたら勧めて置きたいのがこれ。
下は『現代暴力論』の出版記念トークです。
気分はもう、焼き打ち——栗原康×白井聡対談【前篇】
https://cakes.mu/posts/11519