活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【6月15日】

2017-06-15 | 文庫

震災後、青年団や在郷軍人達による防火や被災者支援は2日までは続きましたが、そこからは不逞鮮人(と歴史的には言います)対策に移り、支援活動が滞ってしまったことは残念なことだと言われます。不逞鮮人も流言飛語という訳言われもないもので、多くの中国人や朝鮮人が捕らわれたりリンチを受けました。当時はテレビはおろか、ラジオもない時代、新聞だけが頼りで、その新聞が流言をそのまま記事にしてしまいました。情報が限られると、やむを得ない形での情報展開になってしまうのですが、翻って現代はどうかと思うと、情報取得元はいっぱいありますが、SNSが正しく情報を伝えるかというと、あまり信じられないところが多々ありますね。フェイクニュースが問題になったばかりで、実は情報の真贋は大正時代と意外と変わらないのではないかと思ったりします。個人の日頃からの情報に対する訓練が(情報があふれているだけに)必要なのでしょう。
それにしても現代の震災では被災者は行政の作った一時収容施設に入るのが常識ですが、当時はそういう制度はないので、被災後一週間くらいでバラック小屋が建ったといいます。電気水道などのインフラが整っていないので、炭や薪での煮炊きが普通だったことから、米さえあれば意外に自分たちで何とかなっていたように感じます。翻って現代は多くの人がアウトドアの経験も無く、直火で料理の経験も無く、ましてやバラック小屋を建てるなどはホームレスに聞いた方が早いという感じで、大正の人たちの方がたくましく対応していたようにも感じます。

「関東大震災」鈴木淳 講談社学術文庫

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