陳 満咲杜の「為替の真実」

陳満咲杜のFXブログです。ブログ引っ越ししました。新ブログはhttp://chinfx.blog136.fc2.com/

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ドルインデックスで測る先の「円安バブル」の異常さ

2007年09月13日 18時39分01秒 | 市況の真実
結論から申し上げると、今年7月までの円安はバブルだった。つまり、足許は円高ではなく、単に先の円安バブルを修正し、あるべき価値へ戻っただけだ。

厳密で言うと、一国の通貨の価値は相対的で、何か基準で定めるものではない。但し、基軸通貨のドルと比べれば、その価値の測定はある程度できる上、逆にドルの価値も測れる。このツールはドルインデックスである。ドルインデックスは主要な6カ国通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダ、スウェーデンクローネ、スイスフラン)の対ドルレートを加重平均して計算された数値で、そのウェイトは下記の通りである。 ユーロ 57.6%、円 13.6%、ポンド 11.9%、カナダドル 9.1%、スウェーデンクローネ 4.2%、スイスフラン 3.6%。このように、ユーロのウェイトは最も大きく、円は二番目になる。ここで導かれる二つの法則は以下の通りである。1、ドルの対極として、ドルが売られたら、ユーロがほぼ間違いなく買われる。ユーロサイドの事情を無視する形で現れることもある。2.ドル安のトレンドが進行中であれば、円安はいずれ修正される。

特に2番目の法則を以ってドルインデックス(黒)とドル/円(赤)の比較チャートを見れば、今年7月までの円安バブルがいかに異常かに気づくだろう。2002年から2004年年末までほぼ連動していたのに、2005年後半から両レートが乖離をし、2006年4月頃からドルインデックスが一貫して右下がりしているのに、ドル円のレートは逆に上昇していく。やがて6月に入って両者の乖離が極端に広くなり、その後円の急騰が生じた。つまり、ドル安がはっきりしている中、円だけ大幅に売られるのは不自然で、円安も自己増殖性によるバブルだった。例え、米サブプライム問題などファンダメンタルズの変化がなくても、、円安は必ず修正される。また面白いのは、テクニカル的な修正の必要がでれば、相場は往々にしてファンダメンタルの急変を登場させる。今回の米サブプライム問題の発生タイミングもしっかり。鳥先か、卵先かという論争があるように、相場の根本的な決定要素を単にファンダメンタルズでは解釈しきれないことろは一杯ある。

確かに偉い「先生」と呼ばれる評論家達と殆どの業者さんは円安を煽ったけれど、重要なのは、評論家達は評論で生計を立て、業者は手数料で稼ぎ、決して自己資金で相場を張っていないという事実を理解することだ。肩書きや経歴で「偉い」と思われた他人の話を鵜呑みするよりも自分の目と頭でこれぐらい簡単の理屈を確認すべきである。「シンプル・イズ・ザ・ベスト」、為替相場は本来わかりやすいものだ。
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ドルインデックス、15年来安値

2007年09月13日 12時47分11秒 | 市況の真実
昨日のドルインデックスは、15年来安値を更新し、79.31を記録した。
足許では、オシレーター系指標らにはダイバージェンスの兆しもあるが、ドルのベアトレンドに鑑み、このようなダイバージェンスといった現象が寧ろモメンタムの強さと解釈すべきだ。従って、先の記事で指摘している「米ドル、全面安の新段階へ」との判断はドルインデックスで証左されよう。


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ユーロ/ドルの史上最高値更新、ドル全面安の新段階へ

2007年09月13日 10時48分49秒 | 市況の真実
昨日ユーロ/ドル高値更新、予想通りに1.3880台を達成した。日本の個人投資家らの大半の予測と裏腹に、ユーロの強さが対ドルに表れ、対円では依然リバウンドの領域から出せずにいる。先の記事を参考にすれば、この理屈は自明の理で、ドル/円の弱さに起因している。

今回指摘したいのは、日本にいるからと言って、ドル/円やクロス円相場ばかりに目線を奪われると、本当のトレンドが分からなくなるということ。昨日ユーロの史上最高値更新は意味重大である。即ち、ドルの全面安が新たな段階へ突入したことを示唆した。今後のストラテジーとしては、やはり素直に対ドルのメジャー通貨買いに尽きる。円の108.96(2006年5月高値)、スイスフランの1.1287(2004年高値)、英ポンドの2.0653(今年の高値)、それぞれ対ドル相場の高値更新はこれからだ。トレーダーなら、チャンスを逃すわけにはいかない。

一方、クロス円相場に目を移すと、やはりややこしくなる。先の記事にも書いたように、クロス円のレートは各メジャー通貨対ドル相場レートの掛算で算出されるもので、それぞれの変動率も予測しなければならない。が、私から見ると、トレンドがはっきりしない相場には乗る必要はない。メジャー通貨相場が明確なトレンドを描いている足許では、やはり追随のみでよい。素晴らしいストラテジーこそ単純明瞭だ。

最近「休むも相場」と語る評論家達が多く登場して来た。無理もない、彼らはクロス円相場しか見ないから。日本人だから円取引・・・・・・といった発想は日本のFX取引を「日本村」のレベルに限定させる。業界人の責任は重い。

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クロス円取引自体がそもそも存在しない?

2007年09月13日 10時08分51秒 | FXの真実
「講演内容は非常に勉強になりました。しかし、ユーロ/米ドルなどの欧米通貨同士の取引はしていないため、円と絡んだ通貨ペアにだけ絞って話して欲しい。」
これは私が講師を務めたセミナーで集計したアンケートに寄せられていた、あるお客様からの感想の一節である。

株投資と比べ、まだ歴史が浅いことから一般の個人投資家のFXに関する認識には間違ったものが多く、一部の業者やマスコミの偏った宣伝に乗せられ、最初から甘い感覚で相場に臨むケースも少なくない。FXの本質を理解せずに、間違ったコンセプトに基づいた取引をするのは、いずれ失敗に終わるでしょう。特に円高の局面において、手痛い損を被るリスクは決して無視できるものではない。

為替取引と言えば、日本円と各外貨の交換のこととしか頭に浮かばない個人投資家は多く存在する。外貨同士の取引には全くの無関心で、外国の事情には疎いから、相場を読めないといった感想を持つ個人投資家は驚くほど多いである。前記のアンケートもその表れだが、端的に言うとFXの仕組みを正しく理解していないからだ。

  FXの仕組みについてお話しするとまず、インターバンク市場(銀行同士を連携して売買する世界的なネットワーク)における為替取引の90%が米ドルとの取引であり、その他は殆どユーロによって占められていることを理解してほしい。従って、対円の取引では、米ドル/円取引が大半で、残りはユーロ/円となるが、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドルといった通貨の対円での取引はインターバンク市場では殆ど行われておらず、まして南アフリカランドやトルコリラなどのマイナー通貨と円の取引は存在するはずがない。つまり、米ドル/円、ユーロ/円以外の通貨いわゆるクロス円の通貨ペア(ドル以外の通貨と円の取引)のレートは単に合成されたもので、その殆どが本当に売買されているレートではない。

では、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドルなど対円の取引が銀行同士でどのように取引されているのかというと、答えはそれぞれの通貨が対米ドルの取引と同時進行して完成させているのだ。例えば豪ドル/円の買いオーダー(豪ドル買い/円売り)が入ると、ディーラーは豪ドル/米ドルの買い(豪ドル買い/米ドル売り)を行いながら、米ドル/円の買い(米ドル買い/円売り)も実行する。この2つの通貨ペアの同時進行によって豪ドル/円の買い注文を完成させるわけ。理論上、豪ドル/円のレートは取引の瞬間における豪ドル/米ドルと米ドル/円のレートの掛算によって形成される。即ち、豪ドル/米ドルのレートが0.8585(ピット)/0.8590(オファー)、米ドル/円のレートが、122.50/122.55であれば、豪ドル/円のレートは約105.21/105.23となり、ディーラー同士はそのレートに近い値段で売買する。具体的にはそれぞれのビットとオファーがクロス(交差)して掛算する(0.8885×122.55、0.8590×122.50)ことから、クロス通貨ペアという言い方の由来になった。

  このように、例え円絡みの通貨ペアにしか興味がなかったとしても、それぞれの通貨の対ドルの相場をわかっていないと、根本的にクロス円相場を読めなくなる。外貨同士の通貨ペア、とりわけ対ドルの相場動向を常にチェックしなければ、円絡みの取引もうまく対応できない恐れがある。『メージャー通貨ペア(各主要通貨対ドル)を分からずには、クロス円通貨ペアを語らず』という理屈も明白といえるでしょう。

  また問題点としては、冒頭でのお客さまの感想文にはもうひとつニュアンスが含まれている。即ち、日本にいるだから、日本円の価値を肌で感じられるので、円と絡んだ取引が理解しやすいといった「錯覚」を御持ちになっていることだ。結論を先に申し上げますと、一般投資者の所謂「肌での感覚」こそ、失敗の原因であったことを歴史が教えてくれたので、為替取引を成功させるコツは寧ろそういった「感」や先入観を捨てることだ。この辺の解釈は後日に譲る。

 そもそもなぜインターバンク市場に存在しない通貨ペアの取引を、現在一般の投資家がFX業者によって簡単に行うことができるのか・・・。その答えは昨日の「あなたの注文は市場を素通りしている?」の記事にある。

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