THE MOVIE STALLIONS

映画のための大切なネタ帳。

映画「ブラッドダイヤモンド」

2008年10月14日 00時32分39秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と大きな関わりある話だが、
久々にDVD鑑賞をした。

いい作品だった。気持ちが展開を追う心地よさを
本当に久々に味わった。

監督のエドワード・ズゥイックは、前作の「ザ・ラストサムライ」で
日本の歴史を描いた有名な監督だが、こんどはアフリカを蝕む
ダイヤモンドのシンジケートを題材にした作品を選んだ。

とにかく脚本がよくできていた。
脚本のチャールズ・レビットは「K-PAX」も書いている。
この作品と「K-PAX」は形はかなり違うけど、
どちらも展開がいいので見やすい。
すぐれた脚本家だと思う。


ともすれば暗くなりがちな社会派の作品でありながら、
アクションも恋愛ドラマも非常に洗練された
形で盛り込まれている。


搾取され続けるアフリカの人々を巧妙に利用し
富を得続けるダイヤモンドの世界。
平和に暮らしていたソロモンも、村が襲撃され、
家族は散り散りとなり、ダイヤ掘りの強制労働を強いられる。
その世界のなか、一匹狼でダイヤの密輸をしているダニー。
街で偶然出会ったジャーナリストのマディーには、
痛いところを突かれて癪に障るも
ソロモンのもたらす巨大ダイヤの情報に魅せられて
強引にそのダイヤ奪還に巻き込んでいく。

キャスティングはこれもよかった。
ズゥィック監督は前作のラストサムライに続いて
同じヴィッキートーマスと組んだ。
今回は、ラストサムライで大失敗した「大人になりきっていない若者」
でもうまくいっていた。

ソロモン役もいい。

印象に残ったシーンは、ありきたりで申し訳ないが、
ダニーがマディーに「兵士の気をそらしてくれ」と頼むシーン。
ジェニファーコネリーは見事に演じていた。

この年は、ディパーテッドやバベルなどといった強烈な作品があるなかで
ディカプリオやジャイモンがアカデミー賞にノミネートされ、
存在感はあった。

実際にディカプリオら3人は見事にバランスがとれており、
まったく違和感のないなかで作品に没頭できる。

強いて気になる点があったとすれば、それは広大な難民キャンプのシーンで、
あれはちょっといかがなものかと思った。
しかし、そんなことはどってことない。

これはあくまでも推測だが、
ズゥィック監督は、ここ2作で「親子」の関係を盛り込む作品を
撮っている。
先進各国に共通する問題として、何かを強く訴えようとしているのでは
ないだろうか。
一つのスタイル、そして切り口として高い意識がまぶしい。

次回もきっとよい作品を撮ってくれるだろう。

「ブラッドダイヤモンド」・・・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
監督:エドワード・ズゥィック・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
キャスティング:ヴィッキー・トーマス・・・・・・★★★★★★☆
脚本:チャールズ・レビット・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:レオナルド・ディカプリオ・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:ジェニファー・コネリー・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:ジャイモン・フンスー・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆



評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった


映画「インサイド マン」

2008年03月23日 03時52分10秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と大きな関わりある話だが、
久々にDVD鑑賞をした。「インサイド マン」。

予備知識なしで、デンゼルワシントンと
ジョディーフォスターに惹かれてすっと借りた。

見始めて知ったのだが、監督はスパイク・リーだった。
その点については、ちょっと意外だった。
これまでのスパイク作品は、NYの庶民、なかでも
アフリカンアメリカンの視点を重視した
印象が強かったが、今回はその視点が比較的ゆるいタッチだった。

しかも、DVDジャケットの印象も都会的で現代的だった。

さて、
ストーリーは、NYの銀行に強盗が入る。
強盗は人質をとって立てこもり、周囲を包囲したNY市警察と
にらみ合いになる。
一方、現場から離れた場所で、銀行の会長が
NYでも最も信頼できるであろう弁護士に
事件を見守るように依頼する。

ものすごく簡単に書いた。

正直なところ、脚本が弱い気がする。
主役はデンゼルワシントンの演じたNY市警察の
いわゆる交渉人だが、有能なのだが
「普通の人」っぽさが強く出ていて、
そうかと思うと交渉人として「タフ」な面も
出てくる。

こうして書くと、より人間っぽくていいのではと
言いたくなるが、作品の中ではうまく機能していない。

クライブオーウェンの犯人もなぜかスリルを
感じることができなかった。

脚本だけでなく、演出にも問題があったかもしれない。
カットもかなりオーソドックスな割りだった。

ジョディフォスターやウィレムデフォーは
存在感があり、とてもよい演技だったが、
やはり脚本の弱さがあとでのしかかってくる。

キャスティングがかなり豪華だったわりに
エネルギーの低い作品だったと思う。

この作品は当初ロンハワードに提示されていたが、
ハワードはラッセルクロウから「シンデレラマン」
の脚本を渡され、乗り換えたという経緯があるそうだ。

見所は、人質の尋問シーンだろうか。
シーンはそれぞれかなり生き生きとしている。
ほぼすべてアドリブだったそうだ。

これがなければ
私にはかなりつらい作品だっただろう。
いい作品を作るのは本当に大変な作業だと思う。


「インサイド マン」・・・・・・・・・・・・・・・・★★★★☆☆☆
監督:スパイク・リー・・・・・・・・・・・・・・★★★★☆☆☆
出演:デンゼル・ワシントン・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョディ・フォスター・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ウィレム・デフォー・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:クライブ・オーウェン・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:クリストファー・プルマー・・・・・・・・・★★★★★☆☆


評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった




映画「トランスフォーマー」

2007年12月24日 03時08分48秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と深い関わりのある話だが、
映画「トランスフォーマー」を見た。

正直なところ、DVDが出る前に飛行機の中で見たのが最初
だったのだが、なかなかよかったので、DVDを購入してしまった。

ある面では久々に強く印象に残った作品となった。

その昔、テレビアニメで同じタイトルの作品が
放送されていたことを記憶されている方も多いだろう。
●もともと国内で販売されていた『ダイアクロン』
『ミクロマン』シリーズをアメリカのハスブロ社が
他の変形ロボット玩具と一緒に『TRANSFORMERS』
として販売したものが米国内で大ヒット、それを日本に逆輸入
したものが『トランスフォーマー』シリーズである。●
以上、ウィキぺディアより抜粋。
という背景が作品の題材にはある。
私の場合、アニメの記憶はかなり薄れているが、
主人公がロボットで、トレーラーのヘッドの部分が
変身する「コンボイ」と呼ばれる者がリーダーだった気がする。

さて、今回の本編では
そのアニメとは細かい部分では違いがあるけど
クルマや飛行機がロボットに変身するということに変わりはない。
遠くの星からやってきた生命を持つロボットが
その昔地球に飛来した彼らの星の大切な何かを
探し、奪い合うというのがおおまかな話の流れだ。

私は非常に窮屈なシートで作品を見始めたので
最後まで見る自信がなかったが、
それはまったく心配なかった。

物語の主人公は大きく分けるとロボットのほかに
3チームにスポットがあたるようになっているけど
そのなかでも特に強く物語を牽引していくのが
シャイア・ラブーフのいるチームだ。
ありえない出来事を彼を含めた主人公たちが
徐々に受けいれざるを得なくなる展開は
多少強引で性急な気もするが
悪い気はほとんどしない。

この作品で彼は非常に良くやっていると思う。
極端に言えば、マイケル・J・フォックスの
再来とまで感じた。
CGが多用され、演技も難しい部分が多かったと思うが、
非常にいい緊迫感とリズム感があった。
彼のシーンは全く緩むことや停滞することがなかった。
これは驚きに値する。

そして、この作品はとにかくCGの凄さが際立っている。
また、CG映像と演技のマッチがとてもうまくいっていると思う。
私もそんなにたくさん作品を見てきたわけではないが、
CGを使う作品にはこれまで何度も悲しい思いをさせられてきたが、
今回は違った。
タダひとつ、個人的な難点をいえば、
ロボットそのもののキャラクターからくる動き、また
アメリカ人が持つロボットそのものへの日本人と違う感覚からくる
動きがあまり好きではない。特に、悪役ロボチームで活躍する
小型のロボットが見せるキャラクターと動きは
少し苦手だった。

こんな印象をもって、発売されたDVDを改めて見た。
やはり迫力があって楽しめる映像だった。

しかし、シャイア・ラブーフに関しては
マイケル・J・フォックスまでかどうかは
次回の作品で答えを出したくなった。
私が比較した「バック・トゥ・ザ・フューチャー」での
マイケルはやはり間違いなくベストキャスティング
だった。エリック・ストルツに疑問を感じ、
途中で交代させたロバート・ゼメキスも天才だが。
しかし、ラブーフも悪いわけでは全くない。素晴らしい。
みなさんも、是非マイケルが「バック・トゥ~」で
クルマの中で見せる喜怒哀楽の素晴らしさと
比べてみてほしい。

また、他のキャストもなかなか絶妙だった。
特にシャイアの演じた役の両親はいい。
キャスティングはこの両親の役のようなサイズが
一番難しく、また重要なのだ。

この作品は、監督と脚本とキャストがうまくバランスが
取れていると思う。
是非一度見てほしい。

「トランスフォーマー」・・・・・・・・・・・・・・★★★★★★★
監督:マイケル・ベイ・・・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:シャイア・ラブーフ・・・・・・・・・・・・★★★★★★★
出演:ミーガン・フォックス・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョシュ・デュアメル・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョン・ヴォイト・・・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョン・タトゥーロ・・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:バーニー・マック・・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
キャスティング:ジェーン・ジェンキンス・・★★★★★☆☆


評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった

映画「パイレーツ・オブ・カリビアン:ワールド・エンド」

2007年12月09日 00時59分59秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関わりのある話だが
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン:ワールド・エンド」を見た。

前作から半年もの間ほとんど映画を見る時間が取れなかったが、
ここに来てやっと時間を取れて正直ほっとした。

この作品は前2作を見ていたので
自然な流れでDVDをゲットした。

さて内容だが、
今回も前作に続いて2作目までの説明がまったくない。
気持ちいいほどそのまま3作目にスパッと入る。
初めてこのシリーズを見る人のためのことなど
微塵も考えていない潔さは豪快だ。

この作品では前1,2作のなかでの謎が解け、
関係に一旦ケリがつくまでの話になっている。
3人の主人公たちがそれぞれ自分の親の世代から
引きずっている運命の連鎖に挑戦していく。

やっぱり前作を見たときと同様
前回までの話を思い出すのに苦労した。
しかし、やはりその世界観はゆるぎないリアリティーで
見る者を迷わせることはない。
前作と同じレベルであることもうれしかった。

展開も意外性があって楽しい。
事情が複雑に複雑になっていくが、
その分ラストに対する期待も膨らんでいく。
ま、「期待できた」ということか。
リズムに圧倒されていくので問題ない。

ちょっと気になるのはそれらの身にふりかかる出来事に
登場人物たちはひるまない。多少悩んではいるようだが。
そういったこともリズムに圧倒されちゃっていく。

それはそれで楽しいからOKだと思う。

ただ、今回は困ったことが起こった。
ファンタジーとして作りこまれた世界がリアルだったため、
死後の世界と現世のハザマの世界が登場するのだが、
そこが難しかった。
おいらには視覚的にその世界を味わうことができなかった。
もちろんそれはそれで問題ないのだ。
話の流れからはいやでもわかるので。
ただ、そこだけが気になった。

また、ジャックの葛藤や内面の表現方法に新しい手法が出てきた。
これは賛否両論だろうが、個人的には少し違和感があった。

いずれにせよ作品のエネルギーは凄まじいので
2時間半を超える長さもほとんど気にならない。
また、展開が大きく速いので飽きが来ない反面
役者の濃い演技みたいなものを楽しむ場面もごくわずかだ。
しかしいずれにせよ楽しめるということには
違いない。

キャストは前作から続いて同じ役者が出演していて
目新しい人は「1人」超印象的な配役をしているけど、
まぁ、ご愛嬌かな。楽しめたけど。

まだ一度もこのシリーズに触れたことのない方には
是非連休や年末に一気に3作品を見て楽しんでもらいたい。
体は疲れるかもしれないけど
楽しめると思う。
3作品の締めとしてよくできていたと感じた。
この次もあるような気がしてしょうがないけど。

「ワールド・エンド」・・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
監督:ゴア・ヴァービンスキー・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョニー・デップ・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:オーランド・ブルーム・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:キーラ・ナイトレイ・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ステラン・スカルスゲールド・・・★★★★★☆☆
出演:ジオフリー・ラッシュ・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:チョウ・ユンファ・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆


評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。

映画「ザ・グリフターズ」

2007年06月02日 23時55分53秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関りのある話だが、
映画「ザ・グリフターズ」を見た。

1990年の作品。今となっては古い映画だ。
これまで何度もレンタルビデオショップで目にしてきたが、
どうもジョン・キューザックにエネルギーが感じられずにパスしてきた。
だが、今回もう一度ケースを良く見たらアネット・ベニングが出ていることに
気がついて借りてきたというわけだ。

ロスで表向きはサラリーマンとして暮らす男。彼は実は詐欺師だ。
師匠の教えに忠実に仕事をこなして生活している。彼にはとびきり美人の彼女がいて
生活に不満はなかった。しかし、あるきっかけで体調を崩し、
一人苦しんでいるところへ 別の女性がやってくる。
あまりの様子に救急車を呼んでその命をやっと救うことができる。
男はその女性からの借りを返すために、
彼女と一緒に後を追いかけていくのだが・・・。

とまあ、こんな内容だ。
脚本がよくできているのと、演出にリズムがあるために
かなり見やすい。スコセッシが興味を持ったのもうなづける。
物語はあらすじで紹介した3人がそれぞれ進めていくことになるが、
これらのバランスや順序がいいので混乱することもなく、逆に引き込まれていく。
ただ、冒頭でひとつのスクリーンを3つに分割して3人の行動を見せていく
シーンが少しあるが、あれは見づらい。まぁ、3人が平等にメインだと
知らせるにはいいかもしれないがいかがなものだろうか。

キャスティングはこれも良かった。
個々の役者が内面に持つエネルギーとルックスがキャラクターと
見事にマッチしていた。このおかげで作品はよりわかりやすくなっている。
また、脇で登場する役者も素晴らしい。すでに亡くなってしまったJ.T.ウォルシュ、
ステファン・トボロウスキー、チャールズ・ネイパーなどが出ている。
特にJ.T.ウォルシュのシーンは良かった。脇であっても
そのシーンを完全にリードできる実力は本当に稀有だ。
また、面白いところではアムトラックの食堂車のシーンに
ほんの一瞬であるがウィリアム H.マーシーが出てくる。
是非見つけて欲しい。

役者はそれぞれキャラクターがハッキリしている分演じやすかったと思う。
それぞれが生き生きとしていてこちらの気持ちが離れることはなかった。

物語の結末が私にとって意外だったが、
とても楽しめた。
まだ見ていない人は時間を見つけて見て欲しい作品だ。

「ザ・グリフターズ」・・・・・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
監督:スティーブン・フリアーズ・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:ジョン・キューザック・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:アンジェリカ・ヒューストン・・・・・・・★★★★★★☆
出演:アネット・ベニング・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:J.T.ウォルシュ・・・・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
キャスティング:ヴィクトリア・トーマス・・・★★★★★★★

評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。

映画「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」

2007年05月28日 01時20分05秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関りのある話だが、
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」を見た。

前作はアドベンチャー作品としてとても楽しめた。
子供のころに「インディー・ジョーンズ」シリーズを見て
味わった感覚を久々に得ることができたいい作品だったと思う。

この作品もその意味で非常に良かった。
世界を作り上げることに本当に努力しているので
物語に深く入り込んでいけるのだ。
ここに隙があると、ハッキリとはいえないが
なんとなく物語全体が薄く弱い印象になりがちだ。

今回は、またもそれぞれがそれぞれの理由で海に繰り出して仲間を探す。
そしてそのなかで呪われた海の伝説との戦いが始まっていく。

といった内容だ。
脚本は前回の物語が終わったところからそのまま続くような展開なので
新たに説明がましいことは全くない。これは気持ちいい反面、
私のように前作を見てから時間が経っている場合は例えば
ターナーはもともと何の職業についていたのか思い出せなかったりするので、
前作を見てから時間が空いている場合は事前に見ておくことを
お勧めする。それ以外ではあまり気になるところはない。

キャスティングに関しても、ほとんどの役が前作からそのまま引き続き
出演しているのでわかりやすい。ただ、ひとつだけ、私にとっては
バルボッサ役の役者とブーツストラップ・ビル役の役者が
とても似ているように見えてしまい、混乱した。
通常、キャスティングの際には顔が似通って見える役者は
どちらかの採用を見送るものだが、あえてそうしたのだろうか。
特に気になったのはその程度で、他に新たに登場する役は
わかりやすいキャスティングで、観客も物語を整理しやすい
妥当なキャスティングだったといえるだろう。

映像に関しては2点ほど気になった。
劇中で海の謎の巨大な敵に船が襲われるシーンがあるが、
ここのカメラワークが気になった。カメラの動きがバタバタしすぎていて、
緊迫感を上手に表現できないばかりか、逆に単に見づらくなってしまっている。
巨大な敵の存在そのものや動きを迫力あるものにしたかったのだとは
わかるが、あれは少し行き過ぎだと思う。
また、丘を駆ける大輪はあれはすこししつこい気がする。
転がっていてもいいと思うが、途中の映像はカットして
ゴールに突然現れたほうがいいと思う。ここは整理してほしかった。

とにかく世界だろう。とてもよく作ってある。
この世界で一緒に暮らしてみたいと思えるものがあった。
しっかり時間をとって是非シリーズで見てもらいたい。

「デッドマンズ・チェスト」・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
監督:ゴア・ヴァービンスキー・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョニー・デップ・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:オーランド・ブルーム・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:キーラ・ナイトレイ・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ステラン・スカルスゲールド・・・★★★★★☆☆

評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。

3作目にも期待。


映画「スクール・オブ・ロック」

2007年05月27日 01時18分09秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関りのある話だが、
映画「スクール・オブ・ロック」を見た。

最近DVD化された「ナチョ・リブレ」という作品を
仲間同士で同時に借りて、それぞれの自宅で「せーの」で同時に見よう。
という計画を持ち出したところ、その前にスクール・オブ・ロックは
既に見たのか?ということであわてて借りてきた。

有名な音楽雑誌「ローリングストーン」のロゴをまねているジャケットは
なかなかイカす。

物語はとても単純で、ロックミュージシャンが小学校の先生をするというものだが、
それぞれのロックミュージシャンの境遇と小学校の設定をうまくすることで
とても楽しい展開が繰り広げられる。

キャスティングは小学生でかなり苦労したと思う。
日本の場合はなかなかあそこまで集めきれないだろう。
練習させるといっても、やはり実生活での授業があるので
時間もうまくとれない。こういった作品の場合、クラスメイトは
ほとんど同じ年齢の子供でそろえることは難しいだろう。
しかし、この作品ではクラスが違和感がなくいい感じであった。

脚本の着想が主演のジャック・ブラック本人の存在であったということで
その点では自然なんだと思うが、演出的に「ロック」のトーンで演じている場面が
単調でその点は気になった。ロックな人間であるがゆえに直面する事態を
もう少し前面に出しても良かったような気がする。また、小学校の校長先生
の存在が微妙だ。いいキャラクターを垣間見せてくれただけに、
展開上もう一歩踏み込んで関わってきてもまったくおかしくない。
また、子供と主人公と親の関係性、主人公と親友とその彼女の世界で
それぞれもうひとつずつ位のエピソードがあっても良かった。

演出上では主人公と子供たちの間でのギャップが足りない気がする。
子供側の反応が少ないというかあまり生き生きとしたところが
出し切れていない。互いの関係が一方的過ぎたり
過度に従順であったり、そのあたりは挑戦の余地があったと感じた。

しかし、これらは細かな問題であり、
全体としては楽しい作品であったことには間違いない。
最近の若い人には「ロック」な世界がわかりづらくて
とっつきにくいかもしれないが、一昔前の音楽に触れるきっかけとして
見てみるのもいいかもしれない。
まさにスクール・オブ・ロックな作品だ。

「スクール・オブ・ロック」・・・・・・・・・★★★★☆☆☆
監督:リチャード・リンクレイター・・・★★★★☆☆☆
出演:ジャック・ブラック・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ジョーン・キューザック・・・・・★★★★☆☆☆
出演:マイク・ホワイト・・・・・・・・・・★★★★☆☆☆
脚本:マイク・ホワイト・・・・・・・・・・★★★★☆☆☆

評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。




映画「ウェルカム トゥ コリンウッド」

2007年05月26日 02時27分08秒 | Movies
これは、私の映画制作に対する情熱と関りのある話だが、
映画「ウェルカムトゥコリンウッド」を見た。

計画して借りた作品ではなく、お店で衝動的に
借りてしまった。

ソダーバーグとクルーニーの名前があったので迷わず決めた。
彼らの作品、オーシャンズ~シリーズを楽しませてもらっているからだ。
ジャケットもなかなかいい雰囲気だった。

日々ギリギリの生活を送っている人々が、
あるルートを通じて秘密を知った女を発端に集まっていく。
はじめは単に人探しだったはずが、いつの間にかそれが強盗の計画に発展し、
ツキも味方してようやく決行することになるが・・・

という内容だ。
ストーリーは派手ではないが面白い。基本的にコメディーだが、
ドタバタではなく、それぞれが一生懸命何かに挑戦するところから生まれる
笑いだ。実際にはこの作品は1958年のイタリア映画「Soliti ignoti, I」
のリメイクなのだそうだ。このオリジナル版は見たことがないが、
この~コリンウッドは良く書き直せた台本なのだろうと思う。
物語をリードするのが一人の主人公というよりも、ひとつのグループと
なっているので各人それぞれの情報が出てくる分複雑になってしまいそうな
ものだが、うまく整理し受け取りやすい順序、流れになっていたと思う。

配役も良かった。特にルイス・ガズマンは演技はまぁそこそこだったが、
役としての存在感が作品の中でとてもよくバランスがとれているので
物語に入り込みやすかった。また、マイノリティーで英語が微妙にたどたどしい
ところなどは良くやっていたと思う。
展開が先に行くと出てくるジェニファー・エスポジトもがんばっていた。
演出の要求もあるのかもしれないが、意外とキーになる役どころなので、
話を追いやすく演じているようにも見えた。
個人的にはもうほんの少しでいいので突っ込んで役の背景の世界を
垣間見せて欲しかった気もする。
いつも脇でしっかりした演技を見せてくれる人々が
この作品では物語を牽引していく役どころにいる。それでも各シーンは
とても良くまとまっていて、全体とうまく調和していたように思えた。

最初は「オー・ブラザー」のようなイメージを持って見たのだが、
やはり別物に仕上がっていた。
枠組みのようなところにだけ無理やりなら共通点が出るかもしれないが・・。

なかなか楽しめた。

映画「ウェルカム トゥ コリンウッド」・・・★★★★★★☆
監督:ラッソ兄弟・・・・・・・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:サム・ロックウェル・・・・・・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ルイス・ガズマン・・・・・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:ジェニファー・エスポジト・・・・・・・★★★★★☆☆


評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。


個人的に一番好きな系統の作品だった。
楽しめた。





映画「ザ・センチネル」

2007年05月23日 01時58分59秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関わりのある話だが、
映画「ザ・センチネル」を見た。

実はこの作品にも日本オリジナルの「陰謀の星条旗」というサブタイトルが
あるが、このようなものがあまり好きではないので、今後は
なるべく原題に近い表記とさせていただく。
ちなみにヤフーでこの「ザ・センチネル」を翻訳してみると
「歩哨」という意味だそうだ。直訳であまり役に立たないとは思うが、
それでも陰謀の星条旗をくっつけるよりシンプルに「ザ・センチネル」
でいいのではないだろうか。

監督はクラーク・ジョンソン。
この間鑑賞した映画「S.W.A.T」を撮影したあと、テレビドラマを
いくつか撮って、およそ3年ぶりの映画になる。
「S.W.A.T」ではかなり辛めの評価だったが、今回はどうだっただろうか。

アメリカ大統領の護衛を勤めるシークレットサービス。
彼らは大統領を守るために 時に命を張る。
過去にあった大統領暗殺未遂事件で負傷した生ける伝説は
現在も現場に立ち、若手の手本となっていた。
そんな彼が職務上明かすことのできない秘密を背負った負い目から
新たな大統領の暗殺計画に巻き込まれていく。

といった内容だ。

特に前半はかなり編集が意欲的で、スリルがあった。
大胆で時に話を追おうとするとリズムが狂うのだが、
それが効果的に緊迫感を生み出していたと思う。
カメラワークも同じで、見づらいことが余計にいい効果となっていた。
これらはとても良かったと思う。
後半は逆に深まる謎がどのように解決するのかというほうに
気持ちが向く中で、バタバタと解決に突き進むのだが、
どこかもう少しこだわった視線がほしかった。
これは脚本の問題だと思う。

キャスティングは脇がなかなかいいチョイスだったと思う。
小さな役であってもこだわってキャスティングしている。
特にシークレットサービスの同僚たちは
観客にとって、このドラマをより一層集中できるものとしている。
また、メインではマイケル・ダグラスが良かった。
写真が送りつけられたシーンと浚渫船の外でキーファー・サザーランドと
対峙するシーンは是非よく見てもらいたい。

音楽は曲に使われている楽器が映画「クラッシュ」に使われた曲と
似ているので、少しそれが気になったが、それはともかく良かったと思う。

全体としてはとてもいい作品だった。
後半の展開はともかく、最後まで引き付けるエネルギーはあるので
ほとんどの人が楽しめると思う。


映画「ザ・センチネル」・・・・・・・・・★★★★★☆☆
監督:クラーク・ジョンソン・・・・・・・★★★★☆☆☆
出演:マイケル・ダグラス・・・・・・・★★★★★★☆
出演:キーファー・サザーランド・・・★★★★☆☆☆
出演:キム・ベイシンガー・・・・・・・★★★★☆☆☆

評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外は特に評価したいと思わなかった。

やはり、前作の「S.W.A.T」同様もう少しだけでいいので
登場人物の心の葛藤をうまく見せてほしいとは思った。

映画「フライトプラン」

2007年05月20日 02時59分39秒 | Movies
これは私の映画制作に対する情熱と関わりのある話だが、
映画「フライトプラン」を見た。

ジョディ・フォスターは信頼できる女優のうちの一人だ。
他にも素晴らしい女優は多いが繊細さや大胆さ、力強さは
多くの人を惹きつける魅力だろう。
トム・クルーズのようにアイドルに近いイメージがいまだに
残ってしまって苦労する役者もいるなかで
彼女はしっかりと演技派として認知されている。

作品はやや暗い雰囲気でマクを開ける。
最新の飛行機のエンジン設計者としてドイツで夫と娘の家族で暮らす一家。
ある日突然夫が自殺をしてしまう。
妻は傷心癒えぬままに棺と共に故郷のアメリカに帰ることになるが、
飛行機の中で大切な一人娘が迷子になってしまう。
自分が設計に携わったその最新鋭機はこれまでにない巨大な飛行機だった。

ここから話が展開していく。
飛行機は現在エアバス社が必死になって作っている飛行機がベースになっている。

多少つらいのは、劇中ほとんど全てのシーンにジョディー・フォスターが
出てくるのでリズムがとりにくいという点だ。脚本自体には
いいリズムがあるので理解しやすいし気持ちも離れないが、
もうすこしゆとりやじっくり見れる部分があっていいのではないだろうか。

ものすごく大雑把にいうと、女性版ハリソン・フォードムービーな
話だが、もともと彼女の役はショーン・ペンのために書かれたものだそうだ。

キャスティングは上記の入れ替えは良かったと思う面と
そうでない面がある。特に結末はカット割りも微妙で
理解はできるが、納得して楽しめたという実感に残念ながら結びつかなかった。
また、ショーン・ビーンが出ているが、やはり彼はいい。
航空警察官の役が出てくるが、これをピーター・サースガードが演じている。
彼の場合、物語の前半では効果的だが後半では少し弱い気がする。
顔に特徴があるので演技は多少エネルギーを求めていかないとならなかったのでは
ないだろうか。これは演出にも責任がある部分だろう。

映画全体としてはなかなかおもしろい作品だった。
意外な展開は楽しめた。
ただ、後半からラストへの部分はいまひとつといった感じだ。
前半に詰め込まれた部分が生かしきれていない気がする。
もったいない終わり方というのがわかりやすいだろうか。
そしてカメラワークがいまひとつだった。

飛行機の中を隅々まで見れる楽しみはあると思う。
映画「エグゼクティブデシジョン」のボーイングの飛行機内部と見比べて
技術の進化をみてみるのもいいかもしれない。

「フライト・プラン」・・・・・・・・・・・・★★★★☆☆☆
監督:ロベルト・シュヴェンケ・・・★★★☆☆☆☆
出演:ジョディ・フォスター・・・・・・★★★★★☆☆
出演:ショーン・ビーン・・・・・・・・★★★★★★☆
出演:ピーター・サースガード・・・★★★★☆☆☆

評価について・・・
エンターテイメントが好きでホラー系は苦手な私の
感想を基にした評価。
★7個で満点。基本的にタイトルのほかは
名前を挙げた人物以外はここで特に評価したいと思わなかった。

今回は音楽があまり印象に残らなかった。
ジョン・ホーナーだっただけに残念。