ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

きのこの季節の前に、まいたけについて考える。菌床のオガ粉は、いったいどこから調達しているのか?

2016-09-13 | 放射能汚染

(管理人より) グリーンコープの最新の共生の時代(2016年9月366号)を見ていたら

雪国まいたけという会社のまいたけから セシウム137 3.04ベクレル/kgの残留放射能が検出されていました。

まいたけは林野庁のHPによると 

「まいたけは、菌床による栽培法が確立されてから、大手企業の参入もあり生産量は伸び、平成26年の生産量は、49,541トンで、対前年比9%増となりました。主な生産地は、新潟県、静岡県、福岡県等で、特に新潟県は全国シェアの約60%を占めています。」

とあります。雪国まいたけは新潟県。

 

セシウム134が検出されていませんし、福島原発事故由来ではない可能性もありますが、とりあえず気になることを調べてみようと思います。

まいたけはオガ粉で作った菌床で栽培されます。 オガ粉は木屑です。木が汚染されていたらオガ粉も汚染されています。一般にオガ粉に糠やコーンコブ、フスマなどを混ぜたものが菌床です。

菌床の材料のどれかが汚染されていれば、その菌床でできたきのこは、放射性物質を吸い上げて汚染されてしまうでしょう。

 

雪国まいたけの放射能に関するQ&A  を見てみます。

サンプリング検査ですから全部を調べているわけではありません。 検査結果の数値などもHPにはまったく掲載されていません。

出荷基準値の高さにあらためて驚きました。オガ粉がどこの木から作ったオガ粉なのかも、HPには記載されていないためわかりません。

電話番号も書いてあるので電話で聞こうかと思いましたが、なんと一番下に「録音する」と書いてありました。

私はそのような企業の姿勢に納得いかないため、今回は問い合わせはしません。 

そこで、どこの木のオガ粉なのかというのを、政府統計の資料から調べてみようと思います。

総務省 特用林産物生産統計調査のページより 最新の2014年を見ていきます。

ここの34に 菌床製造用おが粉の調達ルート という項目があります。その中から菌床製造用おが粉の自県内外調達内訳 を見ます。 

雪国まいたけは新潟県(南魚沼市)です。 まいたけができるまで

新潟県の自県内調達率は 16% 他県からの調達率 84% 

他県等からの調達内訳 を見ると、 1位 群馬県 12%   

「その他」の比率が75%! 比率が最も高い、この新潟県の「その他」という調達元が一体どこなのかわかりません。輸入でしょうか?不明です。 

 

追記  原発事故後の2012年の資料です。 この当時、まいたけなどノーマークで食べてた人は福島県のオガ粉でできたまいたけなどの菌床きのこを食べてた可能性がありますね。

 追記 原発事故のあった2011年 の資料です。富山県は福島県から調達していますね。新潟県も・・・・

追記 2013年になってようやく オガ粉を福島県から調達している県がなくなります。↓ 

 

これらの表を見ると、原発事故後も菌床のオガ粉に東北の木が使われていることがわかります。 2013年、2014年は福島県のオガ粉を調達している県はありません。

西日本は、西日本内の木で調達されているようですが、北関東は群馬や埼玉から調達することが多いようです。

長野県の菌床用オガ粉に群馬県産が一部使われていることにも驚きました。北海道は7割もわざわざ長野県から調達しているんですね。

他県のオガ粉を混ぜているのか、そのまま動いていくのかもわからないのです。

オガ粉を使った菌床が、すべてまいたけというわけではありません。新潟県では、まいたけ以外のきのこも生産されていますし、雪国まいたけという企業自体に、どの程度、群馬県などのオガ粉が入ってるかは、この資料からはわかりません。

あくまでも、オガ粉がどこからどこに動いたかを知る資料です。

この資料は、きのこについて買うかどうかについて考える、大きな判断材料になると思われますので、ブログ記事にしました。

 

秋になると、「きのこの季節」などと言って、鍋物やきのこご飯など、テレビがきのこの消費を煽ってきますので、調べることは重要だと思います。

菌床栽培は、基本季節は関係ないのですが、鍋物の季節にはスーパーのきのこ売り場にも増えてきます。

放射能汚染地図をあげておきます。 きのこ全般について楽観的になっている人は、どこの木が放射能汚染されているのかを俯瞰して見たほうがいいと思われます。

干し椎茸の問題もブログ記事にしましたが、これは随分拡散しました。↓ 

もうこの国はどうしようもない。干しシイタケを20億円かけて給食で子供に食べさせる狂気の国、日本。



 

原発事故前の、まいたけの放射能濃度を知りたかったのですが、まいたけは、食品と放射能というサイトにデータがありませんでした。

仕方なく、同じく菌床で作られる、えのきとしめじで調べてみました。

えのき 平均 0.12 しめじ 平均 0.2 ベクレル/kg です。   

しめじをまいたけに当てはめてみると、原発事故前に0.2ベクレル/kgだったとして、今は 3.04ベクレル/kgなので、単純に15.2倍! ということになります。

 



 菌の問題もありますが、今日はここまで!