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volleyball and my life

第81回早慶バレーボール定期戦

2017-06-13 | yuka tomizawa/waseda university



銀杏並木の坂を登っていくと、ブラスバンドの演奏や応援部の掛け声がとよもしている。
若き血潮のぎゅうぎゅうに詰まった、古い、真っ白な箱。
それが早慶バレーボール定期戦の会場、僕にとっての日吉記念館のイメージだ。
早稲田の記念会堂と同様、ここも老朽化のため今回を最後に建て替えに入る。
女子の試合は3-0で早稲田が慶応に勝利し、昭和62年以降の連勝を31に更新した。
現記念館の最後を飾るにふさわしい、熱気に包まれた早慶戦だった。



早稲田の9番、富澤結花選手がスパイクにレシーブに躍動する。
その姿を見ると心躍り、同時にたまらなく悔しくなる。
「こんなにも純で美しいものが、どうしてずっとここに留まることができないのか」
そういう気持ちが生じるからである。
永遠とは、まるで窓辺にとまっている臆病な小鳥のようだ。
それは誰かの視線に気付いた途端に、ぱっとそこから逃げるように飛び去ってしまう。
人生とは皮肉なもので、求めた分だけを失うようにできている。
永遠は、永遠を欲しがらず、いっさいを忘れて無垢に駆け回る若者の瞳の中に、一瞬だけ吹き込まれる微かな息吹だ。
永遠は永遠として存在するのではなく、瞬間の中にだけ生まれる僥倖(ぎょうこう)の光だ。
結花選手の気付かないうちに瞳に宿り、また知らないうちに消えているのである。
僕はそれをいつも彼女のバレーに見つける。
自分にはどうしても手の届かない永遠が、そこにはある。

 

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