中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ルアペフ山・タラナキ山登頂記:第4日目(2):ルアペフ山登頂(2)

2014年01月31日 05時19分23秒 | ニュージーランド:ルアペフ・タラナキ

                                                 <霧の岩稜を登る>

[復刻版]
    ルアペフ山・タラナキ山登頂記:第4日目(2):ルアペフ山登頂(2)

                 (山旅スクール5期同窓生)
        2006年1月27日(金)~2月4日(土)


第3日目;2006年1月30日(月
) 

ルアペフ山山頂を目指して

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2072fdcbd90442a522bb5c4bf5ab8f9c

<ルート地図>


                       ↓ 拡大図
   

<プロフィールマップ>



<岩稜を登る> 

■登山開始
 9時32分,リフトを降りると,すぐに登山を開始する.
 私たち以外にも沢山の登山者がいる.これらの登山者と入り交じったまま登り続ける.
 視界が悪い.辺りは露岩帯が連続している.でも勾配はそれ程でもない.例によって,ガイドのすぐ後ろに酋長さんいる。速いピッチでドンドンと登っていく.このままの速度では,とても身体が持たないと思った私は,ガイドとは,少し距離を置いてユックリと歩く.
 案の定,15分も経たない内に,一部の人が脱落する.そして,例により,フクロウとバーダーが先頭に立つ.

<他の登山者と混じって登山開始>

■雪渓を渡る
 途中で霧が薄くなり晴れ間が見えるが,すぐにまた曇りとなる.
 9時58分,標高2100メートルに達する.初めての雪渓をトラバースする.その後,また露岩帯を登り続ける.辺りには相変わらず濃い霧が立ち込めていて何も見えない.ただ,黙々と登っていく.
 10時20分,再び雪渓を渡る.この辺りから少し急坂になる.

<雪渓を渡る>

■レストフルリッジに到着
 いつの間にか辺りの雲が少し高くなって,見通しが利くようになっている.だが,上空はあいかわらず厚い雲に覆われている.私達が登っているのは大きな尾根に続く支尾根のようである.
 登山道の両側は浅い谷になっている.支尾根は急坂である.この急坂を登り詰める.そして,10時30分,レストフルリッジ(Restful Ridge)という大きな尾根に到着する.この尾根は,大きな溶岩流(lava flow)である.ここで暫く休憩を取る. 尾根の反対側は,溶岩流が流れた後が広大な谷間になっている.私は事前に旅行社から貰った地図を拡大コピーした地図を持っている.この地図をガイドに見せながら,
  「今,私達はどこに居るんですか」
と聞く.
 拡大コピーを見たガイドは,
 「おお,これは見やすいね」
と言いながら,
  「ここだよ」
と教えてくれる.
 どうやら,私の高度計は実際より,少し高く表示されているようである.ということは,お天気が下り坂と言うことか?
 眼下に大きな雪渓が見える.あるいは氷河か.
 私はガイドに,
 「あれは氷河ですか? 氷河でなければ英語で何というんでか?」
と聞いてみる.
 「氷河じゃないよ.あれはアイスパック(Ice Pack)って言うんだよ」
と教えてくれる.どうやら雪渓のことを英語でアイスパックというらしい.
 「これから,私達はレストフルリッジを登っていくよ・・・」
と言う.

<レストフルリッジ>

ワカパパ川の音
 10時35分,私達はレストフルリッジを登り始める.
 かなりの急坂である.たちまちの内に何人かが遅れ始める.先頭のガイドは構わずに先へ進む.そして,歩き始めてまだ間がないのに,10時50分,再び立ち休憩を取る.
 進行方向右側の谷間の遠くから川の音が微かに聞こえてくる.しかし見渡したところ川は見当たらない.
 「川の音が聞こえるが,どこに川があるんですか」
とガイドに聞く.
 「このもう一つ向こうの谷に流れている川の音だよ」
と教えてくれる.
 「川の名前は何て言うの」
と再び聞く.
 「××××だよ」
と答えてくれるが,なかなか聞き取れない.
 英語が不得手の私にも問題があるが,ニュージーランド風の発音には悩まされる.
 私は聞き取れないので,ノートにスペルを書いて貰う。すると癖のある字で,WHAKAPAKA川と書く.
 “なんだ…‘ワカパパ’だったんか”
 つまりワカパパ川の音が聞こえている.
 20分ほど休憩した後,11時11分,ふたたび歩き出す.
 相変わらず露岩帯が続く.火山特有の溶岩が累々と重なっている.
 11時34分,標高2420メートル地点で,また小休止する.霧雨が降り出す。遅れている方々が到着するのを待つ.雨足がだんだんと強くなる.意を決し,雨具を装着する.
 11時41分,ふたたび歩き出す.雨足はますます強くなり,本降りに近い状態になる.

<沢山の登山者と一緒に休憩>

緩やかな露岩帯を登る
 11時51分,1,2435メートル地点に達する.雨足は少し弱まる.ここでまた雪渓を渡り,すぐに溶岩流を登る.
 ここで振り返って雪渓を渡っている仲間の写真を撮る.先頭の数人が手を挙げて「イェー」をする.ここから先は,緩やかな勾配の露岩帯になる.
 露岩には,先史時代,氷河によって削られた条痕が沢山残っている.先頭のガイドが氷河の蘊蓄を披露する.そう言っては何だが,地学について系統的に習得しているようには思えないが,耳学問を通じて,いろいろなことを良く知っているなという印象を受ける(どうも失礼).
 見通しは余り良くないがトラバース道を登りつづける.

<氷河の条痕が残る岩稜を登る>

■プラトーに出る
 12時04分,私達はプラトーにでる.標高2,550メートルである.
 一瞬,雲が薄れ,東側の眼下に広大な雪原が見える.素晴らしい光景である.しかし,すぐにまた雲の中に隠れてしまう.
 ガイドの説明によると,この雪原の積雪は60メートルに達するという.

<プラトーからの眺望>
                                 (つづく)

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「目次および索引」
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