中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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平治ノ段・貫ヶ岳縦走と毛無山登頂(2)

2007年04月23日 09時03分56秒 | 関東・伊豆箱根・上信越
               平治ノ段・貫ヶ岳縦走と毛無山登頂(2)
                      (湘南カラビナ隊)
              2007年4月20日(金)~21日(土)

毛無山登頂
2007年4月21日(土)

■大幅に外れた天気予報

 事前情報によると,現在はまだ冬期のために,毛無山登山道に通じる林道のゲートが開いていないため,ゲート前から登山口まで,延々と1時間ほど林道を歩かなければならないという。その標高差も300メートルほどもあるらしい。そこで,当初の計画よりも,1時間ほど早めに宿を出発することになる。
 5時30分に起床する。そして,5時40分から朝食を摂る。

              <相模屋の朝食>

 幸いなことに,天気予報が大幅に外れて,朝から雨が降る気配はない。

■林道から登山道へ
 6時09分に,旅館の送迎車で相模屋を出発する。車は山間の谷筋に入り込んで,6時21分にゲート前(標高605m)に到着する。なるほどガッチリしたゲートは閉じたままになっている。

          <残念ながらゲートが閉まっている>

 6時22分に歩き出す。舗装された立派な林道が続く。かなりの急勾配の道である。目の前の山裾にはこれから登る林道が「く」の字になって見えている。私達は川の右岸の斜面に沿って登り続ける。谷向こうの尾根のあちこちに山桜が咲いている。路面には,沢山の岩屑が転がっている。多分,小さな雪崩によって流れ落ちたものと思われる。

            <毛無山登山口>

 7時19分に2番目のゲートに到着する。登山口(890m)はゲート脇の斜面にある。大きな案内板が建っている。案内板には「中山金山」の説明文が掲載されている。説明文によると,この登山ルートには武田信玄に縁のある金山の遺構があるとのことである。その脇の指導標にノートを引きちぎった紙が貼り付けられている。その紙を見ると手書きで「2006年10月18日(水)AM8:15女郎小屋跡登山道で母熊,小熊計2匹と遭遇しました。母熊は人が近付いても逃げる様子がなかった」と書いてある。

             <熊出没の注意書き>

■甲斐の金山跡を行く
 7時25分に登山を開始する。ジグザグのやや急な登山道が続く。事前にプロフィールマップで予想していたよりは緩い勾配である。ユックリとした速度で登り続ける。周囲は一面の檜林である。8時07分,標高1155メートル付近で衣服調整のために小休止する。そして,8時35分に山の神(1310m)に到着する。ここの指導標には「山頂まで3420メートル」と書いてある。
 さらに登り続ける。檜林の中の単調な登り坂が続く。8時54分に金山遺跡(1430m)に到着する。「甲斐金山遺跡」という立派な案内板が建っている。ここで,8分ほど休憩を取り,さらに登り続ける。9時06分に女郎小屋跡(1450m)に到着する。進行方向右手に平らな窪地がある。多分,この窪地に建物があったのだろう。

            <甲斐金山の案内板>
 
 さらに登り続けて,9時11分,大名屋敷跡を通過する。進行方向右手にやや平らな所がある。多分ここに屋敷があったのだろう。9時16分に水飲み場に到着する。案内板の直ぐ下に小川が流れているようだが,今日は枯れているようにも見える。

■残雪の毛無山
 9時27分,地蔵峠(1550m)に到着する。指導標には「山頂まで1820m」と書いてある。山の斜面の所々に残雪が見られる。やはり予想通りに雪が残っているようである。この峠から北の方向に尾根道を辿る。9時59分に標高1730メートル地点に到着する。ここで5分ほど休憩を取る。この辺りから残雪が次第に多くなる。

          <地蔵峠付近からの眺望>

 10時07分に丸山(1880m)に到着する。山頂まで後1kmの地点である。残雪はますます多くなる。雪の上には踏み跡がない。多分,この雪が降ってから私達が最初の登山者なのだろう。ここで安全のために軽アイゼンを装着する。10時40分に再び歩き出す。そして,11時08分に朝霧高原分岐点(1910m)に到着する。ここからは雪の上に踏み跡があるので,朝霧高原登山口からの登山者が何人か登っているようである。
 分岐から小さな山を上り下りして,山頂の手前の急傾斜を登り詰めて,11時22分に毛無山山頂(1946m)に到着する。山頂付近は15センチほどの残雪に覆われた300平方メートルほどの広場になっている。山頂の周囲は灌木林で囲まれている。残念ながら霧に覆われて眺望は殆ど利かない。寒い。広場の片隅に山梨県が立てた「毛無山」の標識が立派である。この標識の前で集合写真を撮る。

           <残雪の毛無山山頂>

■岩塊累々の嶮しい下り坂
 11時39分に山頂を出発する。すぐに急傾斜の下りになる。怪我をしないように注意しながら慎重に下る。そして,11時49分に朝霧高原分岐に到着する。プロフィールマップによれば,ここからかなり急な下り坂が続くようである。この分岐で身支度を整え,11時53分にいよいよ「麓」(これは地名)を目指して下山を開始する。
 予想通りに厳しい下り坂が連続する。かなり大きな岩塊が累々と積み重なっている。落差は小さいものの後ろ向きになって3点確保をしながら降りなければならないところもある。緊張感を持って,木の幹や枝に掴まりながら,急坂を下り続ける。
 12時25分,標高1785メートル付近で,アイゼンを外すために,5分ほど休憩を取る。この辺りから漸く残雪がなくなる。
 12時51分,六合目(1510m)で8分ほど休憩を取る。ここからも相変わらず急傾斜が続く。何も考えずにただひたすら安全だけを念じながら慎重に下り続ける。やがて,左右が鋭く落ち込むヤセ尾根になる。
 13時50分,私達はようやく不動滝展望台(1105m)に到着する。狭い空き地で休憩を取りながら滝を見物する。何メートルあるのか分からないが,何100メートルもあろうかと思われる落差を一筋の滝が一気に流れ落ちている。良く見ると途中に滝壺もあるようである。崇高な印象を受けるすばらしい滝である。比較するのは余り良くないかも知れないが,私個人の印象では,あの那智の滝より,ずっと神聖な印象を受ける。
    
              <不動の滝全景> 

■霧降高原に到着
 14時丁度に不動滝展望台を出発する。この辺りから下りの傾斜は幾分緩くなるが,依然として岩塊混じりの下りが続く。14時24分に,ようやく林道に出るが,14時26分,すぐにまた山道に入る(910m)。そして,14時29分にかなり広い広場のある神社に到着する。ここでほんの数分休憩を取り直ぐに歩き続ける。
 まもなく舗装道路に出る。朝霧高原である。長い一本道を東へひたすら歩き続ける。やがて進行方向左手に東京農大演習林の建物が見え始める。そして,広い自動車道路を横切って,15時01分に,無事,バス停「朝霧高原グリーンパーク」に到着する。

■新富士から帰省
 新富士行12時27分発のバスに乗車する。リクライニングシートの立派なバスである。私達8名の他にはほんの数名の乗客しか乗っていない。バスは淡々と富士宮を目指して走り続ける。
 大半の仲間は富士宮で下車するが,私はそのまま乗り続けて,16時26分に新富士駅前に到着する。そして,新富士16時41分発東京行「こだま」に乗車する。17時11分に小田原に到着する。東海道本線の電車に乗り換えて,18時30分頃には帰宅することができた。

[ラップタイム]

第1日目 2007年4月20日(金)

10:26  樽峠登山口歩き出し(標高450m)
  ↓
11:03  樽峠
  ↓
11:50  平治ノ段着(930m)
12:20   〃  発
  ↓
12:24  十国峠展望台
  ↓
12:48  晴海展望台(920m)
  ↓
13:07  中沢分岐(840m)
  ↓
13:26  貫ヶ岳山頂着(890m)
13:47   〃   発
  ↓
14;04  中沢分岐
  ↓
15:06  中沢公民館前(265m)

第2日目 2007年4月21日(土)
 6:22  第1ゲート歩き出し(605m)
  ↓  
  7:19  第2ゲート(登山口)(890m)
  ↓
 9:27  地蔵峠(1550m)
  ↓
11:08  朝霧高原分岐(1845m)
  ↓
11:22  毛無山山頂着(1946m)
11:39   〃   発
  ↓
11:49  朝霧高原分岐
  ↓
14:28  朝霧高原登山口(神社)
  ↓
15:01  バス停「朝霧高原グリーンパーク入口」着(840m)

■登攀高度
  貫ヶ岳    約 700m
  毛無山    約1,340m
 登攀所要時間・速度(休憩時間込み)
  貫ヶ岳     3時間00分(3.00h)
   登攀速度  700m/3.00h=233.3m/h
  毛無山     5時間00分(5.00h)
   登攀速度  1,340m/5.00h=268m/h

■下降高度
   貫ヶ岳    約 800m
  毛無山    約1,100m
 下降所要時間・速度(休憩時間込み)
  貫ヶ岳     1時間22分(1.37h)
   下降速度  800m/1.37h=583.9m/h
  毛無山     3時間22分(3.37h)
   下降速度  1,100m/3.37h=326.0m/h

■水平距離
  貫ヶ岳     約 7.0km
  毛無山     約11.0km
                       (おわり)


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