中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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霧氷と紅葉を堪能した丹沢;塔ノ岳(今年39回目)

2017年11月23日 07時59分43秒 | 丹沢の山旅

                                 <塔ノ岳山頂>

       霧氷と紅葉を堪能した丹沢;塔ノ岳(今年39回目)
               (単独山行)
        2017年11月22日(水) 曇後雨

■今朝はとんでもなく寒いぞ
 何時も土曜日に塔ノ岳に登るようにしているが,今週の土曜日は別の用件があって,塔ノ岳へ行くのは無理のようである.さらに,その先の土曜日もなんやかやで,何回塔ノ岳に登れるのか分からない状態である.
 そこで,明日(11月23日),勤労感謝の日に塔ノ岳へ登ろうかとボンヤリ考えていたが,どうやら雨が降るらしい.
 ”ならば,今日しかないっ…!”
 私は思いきって,今日(11月21日),塔ノ岳に出掛けることにする.
 何時ものように4時10分に家を出る.
 ”寒い~っ…!!”
 ”真っ暗だ…!”
 早速,私の体内に巣喰っているもう一人の私が,私にクレームを言う.
 ”まあ,そうブツブツ言いなさんな,今日登っておけば,これから2~3日は,機嫌良く過ごせるんだから…”
 でも,よく考えてみると,今日は今年一番の寒い日になると天気予報で言っていた.そんな日に,とんでもなく早い時間に,わざわざ遠くの塔ノ岳に出掛けるなんて…やっぱり,ちょっとおかしい,いや,異常だなと自分でも思う.
 寒いので少しでも体を温かくしようと思って,思いきり早足で大船駅までの2キロメートル余りの道を急ぐ.吠える犬を飼っている家を避けるようにして,大回りしながら…
 そう! 私は犬が苦手だ.

■バス停大倉から歩き出す
 大船駅から東海道本線下り初電に乗車する.平日は遊び人がいないためか,土曜日より電車が空いている.ガラガラ.だから車内はちょっと寒い.
 ついこの間までは,電車が小田原に到着する頃には夜が明け始めたが,今日は真っ暗.小田急電車に乗り換えて,例の富士山と矢倉岳が傘夏野を見たいなと思ったが,電車が新松田に到着する頃になっても,やっと東の空が白んでくる程度で,肝心の矢倉岳も暗いシルエットになって何とか見える程度である.
 大倉行バス停には私が一番乗りである.
 軽くウォームアップストレッチをしながら,大倉行きのバスを待つ.まもなく下り電車が到着して,10名ほどの登山者がどやどやと列に加わる.同じバスに乗り合わせた常連は,TNさん,KIさん,MTさん,HMさん,それに超韋駄天のNMさんだけ.今日は毎日登山のTGさんは来られないようである.
 6時57分,バスは大倉に到着する,
 身支度を調えて,7時05分,何人かの常連さんと前後しながら,大倉から歩き出す.
 歩き出してすぐに,歩行速度がジャストマイペースでないことに気付く.このままではとうてい塔ノ岳山頂まで持たないことは必定である.私は皆さんより幾分歩行速度を落として歩くことにする.

■朝日がまぶしい克董窯
 7時11分,登山口を通過する.
 凜として冷ややかな空気が心地よい.今,気温がどのくらいかは分からないが,登山にはこの程度の寒さが一番良いなと思いながら歩き続ける.
 7時14分,克董窯を通過する.建屋を囲む木々に朝日がまぶしく当たっている.天気予報では塔ノ岳は午後から雨または雪がちらつき始めるようだが,今のところは朝日が当たっている.下山するまで天気が持つかなと思いながら歩き続ける.

<朝日がまぶしい克董窯>

■観音茶屋
 7時18分,丹沢ベースを通過する.
 この辺りまで登ると,順応が遅い私の体もなんとか登山モードに切り替わる.登山道が比較的平らな内は,ちょっとだけ歩行ペースを上げてみようかと思う.そこで,この辺りから先頭を行くKIさんの後ろについて,ややハイピッチで歩き続ける.
 7時20分,観音茶屋を通過する.観音茶屋周辺の森にも朝日がまぶしく射し込んでいる.

<朝日が射し込む観音茶屋>

■見晴茶屋から相模湾を望む
 少し速いピッチのまま,7時42分,雑事場ノ平を通過する.
 見晴茶屋で写真を撮りたい私は,私の前を行くKIさんに,
 「写真を撮りながら登りますので先に行ってください…」
とお断りする.
 まずは,見晴茶屋前からの展望を数枚の写真に収める.上空を雲が覆っている.相模湾は海面全体が太陽の光を反射して鈍く光っている.この光る海もこの時期の風物詩である.

<見晴茶屋から光る海を望む>

■見晴階段
 見晴茶屋を通過して,すぐに見晴階段に差し掛かる.早速,階段下から階段を見上げた定点観測用に写真を撮る.20~30メートル先に,つい先ほどまで一緒に歩いていたKIさんの後ろ姿が見えている.つまらない写真を撮っていると,これだけ差が付いてしまうんだなと実感しながら,見晴階段を登り続ける.
 ここで,さらにピッチを上げてKIさんと一緒に歩くことも可能と言えば可能だが,ここで無理をしたら山頂付近でバテてしまう可能性があるので,このまま平行線で登ろうと思う.
 見晴階段付近の紅葉の見頃はまだまだ先のようである.
 7時59分,一本松に到着.大倉からの所要時間は54分.やっぱり気温が冷涼だと,楽に1時間を切ることができるなと思いながら,一本松を通過する.

<見晴階段>

■駒止茶屋
 見晴階段を登り切って,もみじ坂に差し掛かる.
 相変わらず立戸待て歯写真を撮っているので,私の先を行くKIさんとの距離は次第に広がっていくのが気になるが,追いかけるのをやめようと決めて気楽になる.
 やがて駒止階段に差し掛かる.歩行速度を自制しながら急階段を登り切って,10時14分駒止茶屋を通過する. 
 大倉からの所要時間は1時間10分.そう悪くはない.
 駒止茶屋付近の紅葉はそろそろ見頃を迎えている.もちろん,ここでも数枚の写真を撮る.

<駒止茶屋>

■堀山の尾根道の紅葉
 堀山の尾根道に差し掛かる.大倉尾根で一番素敵なところである.
 この辺りの紅葉は,そろそろ見頃を迎えている.尾根道から見える紅葉を片っ端からデジカメに納めながら歩き続ける.
 やがて,富士山が良く見える場所に到着する.残念ながら富士山は雲の中である.

<紅葉の堀山の尾根道を行く>

■堀山の松の木
 堀山の標識の手前辺りには立派な松の木が何本も自生している.いつも素晴らしいなと思いながらこの辺りを通過している.

<堀山の標識付近の松>

■小草平(堀山の家)
 8時32分,小草平に到着する.大倉からの所要時間は1時間27分.たった3分でも,目標時間の1時間30分を切っている.今の私の体力を勘案すれば上々.
 堀山の家の玄関に吊してある音素系は3℃を指している.
 先着とKIさんと立ち話をしている間にTNさんとMTさんが到着する.
 私は,ここから先の長い急坂は,独りでユックリ登ろうと思う.そこでTNさんとMTさに先に行って貰う.KIさんは小草平から下山するとのこと.

<小草平(堀山の家)>

■萱場平
 40メートルほど先に,終始,TNさんとMTさんの後ろ姿を拝しながら,小草平から先の急坂を登り続ける.
 8時54分,ようやく萱場平に到着する.カメラを構えて萱場平の写真を撮る瞬間,お二人の後ろ姿が見えなくなる.
 今日は平日ということもあって,萱場平には全く人影がなく静まりかえっている.

<萱場平>

■花立山荘
 花立階段に差し掛かる.
 何階登っても,この階段を登るのは嫌だ.階段の上を見ると絶望するので,足下だけを見てひたすら登り続ける.
 花立階段を3分の1ほど登ったところで,下山してくるNMさんとすれ違う.
 ”つい,2~3年前までは,所要時間7分で楽に登れたのに…”
と心の中で愚痴りながら登り続けて,9時17分に漸く花立山荘にたどり着く.花立山荘の気温は0℃.山荘付近には誰もいない.富士山も雲の中.寒々としている.
 大倉から花立山荘までの所要時間は2時間12分.今の私には,まあ,こんなところか.小草平からに所要時間は45分.せめて40分で登りたいところである.

<人気のない花立山荘>

■花立山山頂
 花立山荘を通過すると,気温がぐっと下がり寒くなる.
 急坂の階段道を通過してガレ場に入ると急に視界が開ける.相変わらず富士山は雲の中だが,近場の山や下界は良く見えている.ときどき立ち止まりながら花立山山頂に到着するまでに十数枚の写真を撮る.毎度のことながら,この辺りからの眺望は実に素晴らしい.
 花立山の手前で,下山してくるチャンピョンとすれ違う.
 9時28分,花立山山頂を通過する.これで,大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間が楽々3時間を切れると確信する.
 ”ならば,もうそんなに急ぐこともないな…のんびり行こう!”
ということで,私は自分の気持ちをノンビリモードに切り替える.

<花立山からの眺望>

■猛烈に寒い塔ノ岳山頂
 9時33分,金冷シを通過する.
 金冷シから塔ノ岳山頂までは15分で昇れるので一安心である.
 花立山山頂を過ぎてから,やたらに寒くなる.歩いていても汗をかくどころかやたらに寒いし,手袋をしていない手は真っ赤になっている.とはいえ敢えて手袋を装着するほどでもないが…
 ジャストマイペースで登りつづけて,9時48分に塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は0℃.冷たい風が吹いているので,体感温度はマイナス数度.ジッとしていられないほど寒い.
 今日の大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間43分.昨年12月10日に塔ノ岳に登ったときのラップが2時間46分なので,今年は,まあ,まあ,昨年と々程度の体力が維持できているなと思う.
 山頂付近は霧氷である.
 あまりに寒いので,山頂で休憩を取っている人は皆無.
 私も大急ぎで周囲の風景をデジカメに収めてから,久々に尊仏山荘へ向かう.

<寒々とした塔ノ岳山頂>

■塔ノ岳山頂付近の樹氷
 山頂付近は濃い霧に覆われている.おそらく雨雲が近いのだろう.
 遠目は聞かないものの,辺りは素晴らしい霧氷が一杯である.実に美しい.寒いのを我慢して山頂付近の霧氷の写真を撮りまくる.
 自然は素晴らしい芸術家だなとつくづく思う.

<素晴らしい霧氷>

■満開の桜を連想させる霧氷
 尊仏山荘に向かう.山荘入り口付近の霧氷が満開の桜を連想させる.実に見事.もちろんここで数枚の写真を撮る.
 ついでに,山荘に入る前に反対側の霧氷の写真も撮りまくる(冒頭の写真).
 ”今日は霧氷と紅葉の両方が楽しめるな…ラッキーだな!”

<尊仏山荘脇の霧氷>

■尊仏山荘
 久々に尊仏山荘に入る.数名の先客がいる.今日の小屋番はオーナーのHDさん.
 先客のMTさんが,
 「ここへどうぞ,暖かいですよ…」
とストーブ前の席を譲ってくれる.
 この席は,今は亡き”みゃー君”がいつも寝そべっていたところである.みゃー君は昨年12月2日に死んだ.あれからもう1年になる.振り返ると,みゃー君が死んでから,一度も尊仏山荘に立ち寄ることがなかった.私にとって”みゃー君”が居ない尊仏山荘なんて想像するのもいやだったからである.
 山荘には相変わらず常連の皆様が居られる.それに今日は寒いせいか結構若い人も居られる.

<尊仏山荘>

■尊仏山荘のお茶
 私は定番のお茶300円也を所望する.寒いときは熱いお茶が何よりである.お茶を飲みながら雑談.これが楽しい.
 「…そういえば,FHさん…この間,テレビに出ていたね…」
 実は,先日,塔ノ岳山頂でチャンピョンと出会った.このとき,どなたか知らないが若い女性のカメラマンが,チャンピョンと肩を組んでいるところを写した.
 どうやらこれが翌日のテレビで放映されたようである.
 実は放映の当日,私は所用があって信州に帰郷していたので,肝心のテレビは見ていないが,テレビの宣伝力はたいしたものである.
 私がテレビに写ったのはほんの一瞬らしいが,それでもかなり多数の方から,
 「あんた,テレビに映っていたよ…」
と言われる.
 雑談をしている内に,FTさん,HMさんの常連が山荘に到着する.

<尊仏山荘のお茶>

■紅葉を眺めながらノンビリ下山
 10時23分,大方の常連の皆さんより一足先に下山開始.寒いので雨具兼ヤッケを着込む.
 山荘から外に出た途端,猛烈な寒さである.ヤッケを着ているにもかかわらずである.
 ”こりゃたまらんな…”
 かなり急ぎ足で,山頂付近の階段道を下る.山頂からちょっと下ると風が当たらなくなり,寒さもかなり和らぐ.風が当たらなくなると,すぐにホゥとした気分になる.
 私は周囲の風景をデジカメに収めながら,ノンビリと下り続ける.特に花立階段や足場の悪いガレ場は慎重に下り続ける.
 途中,休憩を取らずに下り続ける.
 小草平を過ぎる頃から,着込んでいるヤッケが暑くてたまらなくなる.
 12時28分,登山口を通過する.この辺りから雨がポツポツと落ち始める.昨夜見た天気予報がピッタリ当たったようである.でも,本降りになる前の12時34分にバス停大倉に下山する.
 下り所要時間は2時間11分.いつも通りのラップである.
 大倉発⑿時52分の路線バスに乗車する.TNさん,MTさん,TTさん,HMさんなど常連の皆さんも同じバスに乗車する.

■睡魔と戦いながら帰宅
 渋沢駅から快速急行新松田行という中途半端な電車に乗車する.新松田駅で各駅停車に乗り換える.たちまちに内に眠くなり,危うく小田原駅でで過ごすところだった.
 小田原駅始発の上の東京ラインの電車に乗車する.4人掛け1ボックスを1人で占有する.ここまでは良かったものの,途中からやっぱり眠くなり,一苦労する.やっぱり朝早く起床したので寝不足気味なことと,車内の暖房が眠気を誘発するようである.ちょっとフラフラ気分で何とか寝過ごさずに大船駅で下車する.
 ”眠気覚ましに,コーヒーでも賞味するか…”
ということで駅ビル1階のコーヒーショップに立ち寄る.店内はちょっと混雑している.
 店員が,親切に,
 「先に席をお取りください…」
と勧めるが,むしろ立ったままコーヒーを味わう方が眠気覚ましに良さそうなので,席を取らないまま220円也のコーヒーを所望する.
 結果的には空いている席に座って,ユックリとコーヒーを賞味する.これで眠気もスッキリだ.
 15時頃,無事帰宅.
 すぐに登山中の着衣を洗濯する.ちょっと熱めの風呂を沸かして,ノンビリと浸かる.
 今日も”良かった,良かった”である.

<大船のコーヒーショップでコーヒーを賞味する>

<ラップタイム>

 7:05  大倉歩き出し
 7:20  観音茶屋
 7:24  見晴茶屋
 8:14  駒止茶屋
 8:32  堀山の家
 9
:12
  花立山荘
 9:33  金冷シ
 9:48
  塔ノ岳山頂着
10:23    〃    発
10:37  金冷シ
10:50  花立山荘
11:24
  堀山の家
11:41  駒止茶屋
12:03  見晴茶屋
12:17  観音茶屋 
12:34   大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離        7.0km(片道)

■累積登攀下降高度     1,269m

■上り所要時間(休憩時間込み)
  大倉発             7:05

    塔ノ岳山頂着          9:48
 
    (所要時間)         2時間43分(2.72h)
  水平歩行速度      7.0km/2.72h=2.57
km/h
  登攀速度         1,269m/2.72h=467m/h

■下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発            10:23 
    大倉着            12:34
   (所要時間)         2時間11分(2.18h)
 水平歩行速度      7.0km/2.18h=3.21km/h
  下降速度         1,269m/2.18h=582/h
                                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」(塔ノ岳)の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2bbe0b9ab2970314884a309d6ebb74e2
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5dc1856db464039b0133ae74882f70b5

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