中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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開成町:アジサイの里と社寺史跡巡り(2)

2008年06月19日 13時15分09秒 | 鎌倉あれこれ

                       <白いアジサイ>

         開成町:アジサイの里と社寺史跡巡り(2)

        あしかり郷瀬戸屋敷,あじさい観音を経て関本へ
            (鎌っこ倉ぶ第76回例会)

         2008年6月14日(土)(つづき)

■あしかり郷瀬戸屋敷で昼食

 上島農村公園で休憩を取った後,11時34分に,公園から再び歩き出す.どちらの方向に歩いているのか良く分からないが,多分,西北西に向かっていると思う.日射しが少し暑いが,田圃の中の農道を,ノンビリ,ユックリと歩き続ける.辺りには農家が散在する.
 11時36分,小さな三叉路に到着する.ここに「あしがり郷瀬戸屋敷」の案内板が建っている.案内板に従って左折する.やがて大きな屋敷に到着する.屋敷の廻りには水路が作られている.お師匠さんの説明によると,この水路に,酒匂川の水が引き込まれているそうである.
 屋敷脇の水路に沿って,屋敷の廻りを半周して,11時48分,あしかり郷瀬戸屋敷に到着する.
 この屋敷の由来は良く分からないが,開成町の観光パンフレットによると,この屋敷の広さは約1,800坪(約5,900平方メートル).どうやら昔の庄屋の家らしい.お師匠さんの説明によると,この屋敷の所有者が,2001年に開成町に寄贈したものだという.
 門を入ると,大きな茅葺きの家が建っている.丁度昼時ということもあって,庭は散策を楽しむ観光客で賑わっている.
 家の中では,和服を着たご婦人方が,甲斐甲斐しく,お茶のサービスをしている.お茶の作法を知らない私には無縁の世界だなと敬遠する.
 幹事から,ここで昼食を摂るように指示がある.庭に備え付けられているテーブルは先客で一杯になっている.仕方なく私達は渡り廊下に腰を下ろして,昼食を摂る.たまたま,私は十王岩グループ以来,親しくして頂いているTさんの側に座る.主婦のTさんは,沢山の副食物を持参している.いろいろとお裾分けをして頂く.感謝.

                    <あしかり郷瀬戸屋敷>

■あじさい観音
 13時04分,あしかり郷瀬戸屋敷を出発する.道なりに西へ少し歩いて,13時08分,金島山香徳院に到着する.1589年(天正17年),秀芸和尚が開山したという.ご本尊は十一面観音菩薩像(あじさい観音).
 境内には静寂で厳粛な雰囲気が漂っている.そんな中で,一部の参加者が,大声を出している.「もう少し,場所柄を考えて行動してくれ~ぃ・・・」と,私は心の中で叱責する.
 こういう姿を見ると,一緒にいる私が周囲に対して恥ずかしい気分になる.表だって注意ができない自分のひ弱さにも腹が立つ.でも,これが私の性分なので仕方がないなと諦める.
 
            <香徳院本堂>                  <下山玄仲の塚>

 お師匠さんに促されて,墓地に廻る.そこには,二宮尊徳の弟子で,寺子屋の教師だった下山玄仲の墓がある.上に反った石の屋根が乗っている大きめの墓である.弟子達が玄仲の遺徳を偲んで建立したものだという.無遠慮に余所様の墓の前を通って見学するのは,気の弱い私には,心に大変な負担になるが,促されるまま拝見する.
                             
                    <下山玄仲塚の説明文>
 
■山あじさい小苑
 13時18分に,アジサイ観音を出発する.暫くの間,門前の道を西北西に進む.やがて三叉路に到着する.この三叉路を左折して,農道に入る.この辺り一帯を「岡野あじさいの里」という.この岡野あじさいの里の南側と西側は,開成町と南足柄市の境になっている.
 農道を暫く進んで,13時22分,「山あじさい小苑」に到着する.ここは遠藤氏個人のお宅である.広い庭先に,所狭しとばかり,約250種の山アジサイが咲いている.遠藤氏自らが庭先に出て,観光客のお相手をしている.
 花オンチの私には,まさに猫に小判である.

       <山アジサイ小苑>                <岡野あじさい農道>

■岡野ふれあい公園
 13時34分,山あじさい小苑を後にする.細い農道を西南西に,ほんの少々歩くと,岡野ふれあい公園に突き当たるように到着する.ここは何の変哲もない広場である.入口近くに数脚のベンチが並んでいる.男女二人ずれの先客が居る.
 先客に何の挨拶もせずに,脇のベンチにドヤドヤと座り込む.私は内心で「挨拶ぐらいしたら良いのに・・」と思うが,例によって,表だって注意はしない.また,ここでも大声で雑談をする人が居る.恐れをなしたのか,二人連れは間もなく居なくなった.
 ここで,無為に,13時50分まで休憩を取る.

                  <水田とアジサイ>
                ※遠くに矢倉岳が聳えている


■南足柄市に入る
 お師匠さんに促されるようにして,岡野ふれあい公園を出発する.農道を,さらに西南西に歩く.すると,前方に人集りがしている所が見えてくる.近付くと開成町と南足柄市の境目のようである.
 田圃のあぜ道をショートカットして,人集りがしている所へ向かう.南足柄ハナアオイ祭会場のようである.14時04分,私達は会場の観光案内場所に到着する.畦にテーブルを並べただけの案内所で,数名の係員が熱心に応対している.
 お師匠さんの説明によると,開成町の「あじさい祭」と同時に,南足柄市の「南足柄ハナアオイ祭」が開催されているようである.
 近くに「岡野あじさい農道」と書いた案内板が建っている.
 暫くの間,両側にアジサイが綺麗に咲いている農道を西南西に進む.アジサイの道は,700メートルほど続く.




■公民館で一休み
 やがて,アジサイ道の終点に到着する.ここで,小田原山北線の自動車道路と交差する. 左折して自動車道路に入る.舗装道路は日光の熱を反射して,結構暑い.なるべく木陰を探しながら,暫くの間,自動車道を南下する.
 途中から右折して,裏道に入る.道路の両側には,完成したばかりの家が並んでいる.どの家も,如何にも建売風の外観で,こぢんまりとしている.
 裏道に入った途端に自動車から開放されて,ホッとする.だらだらと緩やかな上り道を進む.居眠りが出そうになるほどの長閑な道が続く.やがて,前方右手に,2階建ての建物が見えてくる.あたりの田園風景とは一寸異質な感じがする建物である.
 お師匠さんが,
 「あそこが公民館です・・・どうぞ先に行って休んでいてください・・・」
と私を促す.
 14時23分,先頭の数名が公民館に到着する.
 
       <路傍の花>                   <公民館>

 私は,そっと公民館の中に入ってみる.入口から向かって左側が図書館,右側に事務所がある.何人かの児童が,図書館で本を読んでいる.入口近くの冷水器で水を飲もうとするが,元栓が止められているのか,水が出ない.私は水を飲むのをあきらめて,入口近くの自動販売機で,コーラを購入して,喉を潤す.
 ほどなく全員が到着する.
 お一人が,例の冷水器へ行く.
 「あれ~,どうしたの・・・水が出ないよ・・・」
と大声を出す.その声を聞きつけて,事務所から中年の男性が出てくる.
 「実は漏水しているので,停めていたんです・・・」
と言いながら,暫くの間,元栓を開く.私は,思わず,
 「ここは図書館です.静かにしましょう・・・」
と周囲の皆さんに注意する.大の大人が図書館で大声を出すなど,本人より,脇に居る私の方が恥ずかしくて仕方がない.どうして,こういうところに注意が行き渡らないんだろう.大声を出す人のことが不思議になる.
 
          <善福寺>                    <大雄山駅>

■善福寺
 14時37分に公民館を出発する.
 その後,どこをどう通ったのかハッキリとはトレースできていないが,切通付近で,再び小田原山北線の自動車道路に出る.
 すぐにY字形の分岐に到着する.私達は右側の狭い登り坂の道を進む.そして,14時57分に龍頭山善福寺に到着する.ここは1251年(建長3年),了源和尚が開山創建した浄土真宗のお寺である.本堂右に鐘楼がある立派な寺である.境内は静寂.一見して観光寺ではないことが分かる.

               <藤原範茂史跡公園からの眺望>

■藤原範茂史跡公園
 お師匠さんを先頭にして,早々に,本堂前から離れ,右手の墓地にある石段を登って,寺の裏山に登る.そして,境内に残っている一行に,早く登ってくるように,手を振りながら促す.石段を登りきると,舗装した道路に出る.振り返ると,今登ってきた階段の入口に,「寺に無関係の者立入禁止」と大きな赤い字で書かれた看板が建っている.立入禁止の所を歩くようなことはしたくないなと思うが後の祭り.
 道路の両側には農地が広がっている.農地の縁を回り込むように通っている道路を進む. そして,15時07分,藤原範茂史跡公園に到着する.
 承久の乱のとき,鎌倉幕府に破れた上皇方の貴族,藤原範茂が鎌倉に護送される途中,ここで入水自害した.その範茂の墓が,ここにあると伝えられている.
 広場の片隅には,この墓と思われる宝篋印塔が1基残っている.その宝篋印塔の脇に,沢山の五輪の塔が並べてある.
 広場の隅に行ってみる.そこから,関本の町が見下ろせる.その先には明神岳・明星岳の山並みが聳えているのが良く見える.

                   <緑陰で休憩>


                  <藤原範茂墓の説明文>

■岡本宿跡から大雄山駅へ
 15時19分に広場を出発する.
 ベンベン草と轍が残る農道に沿って,一気に関本の街に下りる.
 途中,滝沢山吉祥院龍福寺の前を通過する.時宗の寺である.山門が閉まっていて中には入れない.1319年(元応元年),真教和尚が開山創建.
 寺の前をそのまま通過する.駅に近付くに連れて,辺りがだんだんと賑やかになり始める.
 15時40分,岡本宿跡を通過する.
 15時44分,大雄山駅に到着.

                   <旅籠富士屋の説明版>

■小田原で解散
 一同,そろって電車で小田原まで戻る.ここで解散.
 駅ビルの中の喫茶店でお茶.
 16時26分発の東海道本線に乗車,帰宅する.

[ラップタイム]

10:36  アジサイの里入口歩き出し
11:19  アジザイの里本部(11:34まで休憩)
11:48  あしがり郷瀬戸屋敷(13:04まで昼食)
13:08  香徳院(あじさい観音)(13:18まで参拝)
13:22  山あじさい小苑(13:34まで見学)
13:37  岡野ふれあい公園(13:50まで休憩)
14:04  南足柄ハナアオイ祭会場(14:09まで見物)
14:23  公民館(14:37まで休憩)
14:57  善福寺(15:02まで休憩)
15:07  藤原範茂史跡公園(15:19まで休憩)
15:38  龍福寺
15:40  岡本宿跡
15:44  大雄山駅着
15:51  大雄山駅発(大雄山鉄道)
16:12  小田原着(解散)

[ハイキング記録]

■歩行距離
            約8km
■累積登攀・下降高度       軽微
■所要時間(休憩時間込み)
  アジサイの里入口歩き出し  10:35
  大雄山駅着         15:44
  (所要時間)   5時間09分(5.15h)
 水平歩行速度     8km/5.15h=1.55km/h
                             (おわり)
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2 コメント

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エネルギー保存老人さま (bishikori)
2008-06-21 19:06:32
眼が悪くなって写真中心に楽しませてもらっています。
1月7日に今年初の塔の岳登頂からまだ半年なのにもう29回も登って営業部長や定点観測点の写真や、四季の自然の姿が見事に表現されていて驚いています。主題がはっきりしていて、近景がさりげなく生かされ雄大さを感じます。
数年前より写真に味が出てきましたね。なまじっか1眼レフで絞り優先で取ることが多い私よりずっとずっといいものです。
訓練すると位置エネルギーはもとに戻せる体質になるのでしょうね。
モラルを逸した他人の所作に文句が言えなくなった自分に対する悩みは一緒。ただこれをエネルギー化されるFHさんにも感服。
フランス人に鶯の鳴き声を聞かれた件、今から5年前に私にも同じ質問されましたよね。
たくさん書きたいけど、眼のせいで失礼します。
死ぬまで若々しく生きられるFHさんへ。
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コメント有り難うございました. (flower-hill_2005)
2008-06-21 21:08:52
Bishikori先生
コメント有り難うございました.
先生に私のブログを見て頂いているとは光栄至極でございます.
写真は,なかなか思うように撮れなくって・・・
今度のペルー行きに備えて,手ぶれ防止のデジカメを入手したいなと思っていますが,なかなか先立たなくて,どうなるやら思いやられます.
ウグイスの鳴き声は,未だに解決していません.これはもうトラウマです.
ペルーでもウグイスの声のこと,聞くつもりでおります.
また,私のブログをお尋ねいただけますよう宜しくお願いします.
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