
今回も懐かしいLPから1枚、スヴィヤトスラフ・リヒテルが「ドイツ・グラモフォン」に1962年にレコーディングしたベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37」(写真/国内盤SLGM1160)を取り上げてみたい。リヒテルのベートーヴェンのピアノ協奏曲の録音については以前にもふれたことがあるかと思うが彼はこの「第3番」のほかによく「第1番」もよく演奏しそれぞれライヴも含め何種類かの録音を遺している。中でもとりわけよく知られているのが「第1番」では1960年RCA録音のミュンシュ&ボストン響、「第3番」がこのクルト・ザンデルリンク&ウィーン響のものであろう。いずれもオリジナル・ステレオ録音で半世紀余りを経た現在も不滅の名盤として輝いている。
リヒテル、筆者がまだ学生時代(1960年代)の頃はリフテルとも表記され日本ではまだ「幻のピアニスト」と云われており彼の演奏はレコードでしか聴くことができずその実像はベールに包まれていた。彼の初来日がようやく実現した年は日本で初の「国際博覧会ーEXPO’70」が開催された1970年だったことも懐かしい。このグラモフォン録音の国内盤が発売されたのが確か1963年のことでこの年の初めにはリヒテルがカラヤン&ウィーン響と録音した名盤チャイコフスキーの「第1番」がグラモフォンの輸入盤で発売されている。
尚、この「第3番」のレコード第1面の頭にはベートーヴェンが協奏曲「第2番」の「第3楽章」に意図されたと云われる「ピアノと管弦楽のためのロンド」が収録されている。










