教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

ジャック・アタリの予測する21世紀日本

2008-11-04 08:56:26 | 
☆ジャック・アタリは、「21世紀の歴史」の中で、20世紀日本は世界の「中心都市」になれた可能性があったが、今だになっていないという。その理由は、

1)並はずれた技術的ダイナミズムをもつにもかかわらず、既存産業の超過利得と官僚の権力の保守が、将来性のある企業のイノベーションや人間工学に関する産業を犠牲にしてきた。

2)海運業など海上にあって有意な立場にたてるのに、その覇権を握っていない。港湾と金融市場の開発が遅れ、本当のグローバルシティを創れなかった。アジアの経済的平和を保守するリーダーシップを発揮せず、むしろ関係をいつも不安定化させている。

3)クリエーター階級の育成、海外からの呼びこみ、受け入れを怠ってきた。(これはリチャード・フロリダのクリエイティブ・クラス論にも通じるだろう。)

☆日本は地政学的にアジア、アメリカ、オセアニア地域との交差点。この3つの円域を解体するのではなく、組織化せよとジャック・アタリは提唱。さすれば、多大な潜在的成長力を顕在化できると。

☆要するにタコツボから脱せよ、定住民でおさまるな、超ノマドになれというのだろう。ジャック・アタリの提唱は、すごく論理的だからシンプルでわかりやすい。

☆しかし、その実現にあたっては、レトリックで表現するので、さらりと読みすごす。ちょっと考えると、超ノマドなどという非合理的な生き方を選択できるのか。その難しさは日本だけの問題ではないはず。

☆定住民かノマドかは選択の余地はない。地政学的な条件によってなるのだ。日本はむしろ島国的・定住的・タコツボ的生活空間の中で、いかにグローバルになるかということが本当の課題なのかもしれない。

☆定住民からノマドへというポストモダニズムは、日本には適切ではないかもしれない。定住民からオタクへというポストモダニズムの行方の方がピッタリくるような気がする。そういう意味で、ノマドという言葉を使えば、ハイパー&マルチ・ノマドなのかもしれない。

21世紀の歴史――未来の人類から見た世界
ジャック・アタリ
作品社

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