![]() | 21世紀の国富論原 丈人平凡社このアイテムの詳細を見る |
☆考古学に没頭した若き青年原丈人(はら じょうじ)氏は、今ではシリコンバレーを代表するベンチャーキャピタリスト。
☆時代の求めているものを的確に見出す眼は、考古学者の目なのだろうか。いずれにしても1990年以降の世界の産業構造の大変化をとらえ資金を集めたり投資したりして大成功を収めているだけに、シンプルだが説得力ある一つの視覚は参考になる。
☆ハードからソフトへ、ソフトからハードとソフトが一体したPUC時代へ。PUC時代を構築するのは芸術家のようなクリエイティビティの持主・・・。
☆ただし、それはアメリカとEUの話。日本は先進国の仲間のようにおだてられながら、ハード産業が中心であるのは、韓国やBRICsと同じだ。そこに気づき、日本のモノづくりの職人芸をソフト化することが重要だと。
☆しかし、所詮そのソフトもハード化しなければ商品にならない。ソフトを生み出すアイデア、ソフトのソフトを育てる教育産業は、どうも市場化されにくい。すべてが市場化されるより、市場化されない目に見えないアイデア部分がある方が世のためかもしれないが、市場化されないと本当の意味でクリエイティブな仕事は広まらぬ。
☆市場万能資本主義の世界に教育はなかなか根ざしにくい。ここで本書の議論は終わる。資本主義的市場の危うさというとらえかたをすれば、倫理的市場のあり方を模索できる。資本主義と市場とは違うのだ。
☆いずれにしても21世紀の国富論は、ソフトのソフト、ハードのアイデアではなく、そのアイデアを生み出すアイデアの部分が市場で商品となる必要がある。この部分は、まだまだ大学がクローズド。日本だけの問題ではない。知の鎖国状態をなんとかせねばなるまい。











