アメリカの経済界で面白いと思うのは、意見に多様性があるということ。
確かに度を超した拝金主義の傾向はあるが
自分の意見を自分の言葉で語ることができる。
バフェット氏は再度、富裕層への課税強化を唱え、
スターバックスのシュルツCEOは選挙目当ての与野党対立を批判した。
一方我らが日本の経済界では「立場」でものを言っている者が多く、
話を聞いていて実につまらない。視野も全般的に狭い。
かつて「経済一流」と言われたのが真っ赤な嘘であるのは明らかだ。
日本にはバフェットやシュルツがいない。
もし日本にそのような経営者がいたら、
日本での豊かな高齢層へのバラマキを厳しく批判しただろう。
横並びで不透明な日本の役員報酬を批判しただろう。
政府の財政問題への取り組みの遅さを批判しただろう。
▽「日本の電機セクターの実力低下」「利己的な老人の国」とはっきり書いてある
世界3位の富豪バフェット氏、米富裕層への増税訴える(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22720620110816
”米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(80)は、15日付のニューヨーク・タ
イムズ紙への寄稿で、米政権に対し富裕層への増税を訴えた。「オマハの賢人」と
も称されるバフェット氏自身も、米誌フォーブスによる世界長者番付で3位に入る
大富豪。
バフェット氏は「私の友人や私は長らく、億万長者に優しい議会に甘やかされてき
た」とし、「米政府は今こそ、犠牲の分かち合いについて真剣に考える時だ」と述
べた。
同氏が富裕層への増税を訴えかけるのは今回が初めてではなく、昨年11月にもA
BCニュースのインタビューで、高額所得者は「相当多く」の税金を負担する義務
があると語っていた。
ただ今回は、米連邦債務上限の引き上げなどで米国の財政問題に関心が集まるタイ
ミングでの寄稿なだけに、注目度はこれまでよりも高い。
2012年の米大統領選挙でも財政問題や税制が大きな争点になるとみられるが、
共和党は財政赤字削減は歳出の削減を通じて行うべきだと主張。ブッシュ前政権が
導入した富裕層減税措置について、オバマ大統領と民主党は打ち切りを主張してい
るが、共和党はこれを頑なに拒否している。
バフェット氏は、「貧困層と中間層がアフガニスタンで我々のために戦い、多くの
米国民が生活を何とかやりくりする一方、超富裕層は桁外れの税優遇を受け続けて
いる」と指摘。「非常に多くの国民が真に苦しんでいるときならなおさら、(富裕
層の)多くも増税をいとわないのではないか」と語っている。”
→ アメリカの富裕層優遇は異常なのでバフェットの指摘は正しい。
医療保険負担が逆進的であるのは有名な話だ。
日本の場合、社会保障で豊かな高齢層を優遇し過ぎる点が問われるだろう。
どれだけ資産を持っていても多額の公金をバラまいているからだ。
また、自民党が90年代に高所得層の所得税率を引き下げたのに
殆ど経済成長に寄与していない点も大問題だ。
与野党対立続けば献金拒否=米財政問題で警告―スタバCEO (時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011081600473
”【ワシントン時事】米コーヒーチェーン最大手スターバックスのシュルツ最高経営
責任者(CEO)が、ビジネス界のリーダーに対し、米財政問題をめぐって民主、
共和両党が選挙を意識した無責任な対立を続ける限り、政治献金を拒否すべきだと
呼び掛けていることが明らかになった。AFP通信などが15日、伝えた。
それによると、シュルツ氏は友人の企業トップに宛てたメールで、政治家は政府債
務の上限引き上げ問題を適切な解決に導くことに失敗したと指摘。その上で「財政
を長期的に強固にする超党派合意に達するまで、オバマ大統領と全議員に対する選
挙資金の支援を保留する」との考えを示した。”
→ 米政府の債務上限引き上げ問題が紛糾していた先月中旬の報道。
これが日本だと、仲間内に有利な政策を要求しただろう。
「ポスト菅」の影響力狙う経団連 政治との距離模索(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110722/biz11072215240016-n1.htm
”経団連の夏季フォーラムは、震災や原発事故対応で迷走を続ける菅直人政権に対し、
「政治との距離」が重要なテーマになった。米倉弘昌会長はこれまで、菅政権に対
して繰り返し苦言を呈しているが、のれんに腕押しで政権中枢に届いていない。そ
れどころか「経済界のエゴだ」と返され、「財界の地盤沈下」を指摘する声も上が
る。こうした中で、経団連内には、政治に対する財界の影響力回復のため、「ポス
ト菅」への接近や政治献金の再開論も浮上している。
22日の夏季フォーラムの討議では、「(海外進出せずに)日本に残って税金を払
っているのは誰か分かっていない」「最大の障害は首相だ」などと菅政権への痛烈
な非難が相次いだ。
「今の政治はひどすぎる」(大橋光夫昭和電工相談役)との認識で一致し、「菅首
相の次を見据えて政策対話を続けるべきだ」「話が通じる中堅をどうつないでいく
かだ」と、現政権でなく、「ポスト菅」を狙う声が上がった。
一方で、「経団連は自分たちの利益のために動いていると誤解されている」と経済
界の真意が伝わらないことへの努力不足を指摘する自省の弁も出た。
米倉会長は菅首相について、「側近の意見も聞かないんだからどうしようもない」
とため息をつくが、震災復興と経済活性化には、規制緩和や対外政策など政府との
二人三脚が欠かせない。財界長老は「財界の最大の武器はカネ。政治献金の再々開
をためらうべきではない」と語る。経団連の次の一手が注目される。(早坂礼子)”
「経団連は自分たちの利益のために動いていると誤解されている」とあるが、
正しくは「経団連は自分たちの利益のために動いていると見抜かれている」であり
そこに大きな誤解がある。
日本国内に生産拠点をとどめているのは善意ではなく合理的判断の筈だ。
いずれ日本円急落の際には、慌てて製造業は国内に舞い戻って来るだろう。
企業というものは所詮そうした功利的主体である。
現に、度を過ごした東電の擁護は国民から顰蹙を買っているし、
経営者の自己保身のために外資を排除しようとする姿勢は明らかだ。
真に震災復興と経済活性化に欠かせないのは、
経済界にもはびこっている既得権の打破である。
熱心に政府へ文句を言っているのは殆どはもはや成長が望めない企業だ。
バフェットを見習うのはまあ無理としても(それだけの器がない)
もっと広い視野から大局を捉えるようにして貰いたいものだ。
▽ 電事連と一致協力して再生可能エネルギー普及を妨害する財界
確かに度を超した拝金主義の傾向はあるが
自分の意見を自分の言葉で語ることができる。
バフェット氏は再度、富裕層への課税強化を唱え、
スターバックスのシュルツCEOは選挙目当ての与野党対立を批判した。
一方我らが日本の経済界では「立場」でものを言っている者が多く、
話を聞いていて実につまらない。視野も全般的に狭い。
かつて「経済一流」と言われたのが真っ赤な嘘であるのは明らかだ。
日本にはバフェットやシュルツがいない。
もし日本にそのような経営者がいたら、
日本での豊かな高齢層へのバラマキを厳しく批判しただろう。
横並びで不透明な日本の役員報酬を批判しただろう。
政府の財政問題への取り組みの遅さを批判しただろう。
▽「日本の電機セクターの実力低下」「利己的な老人の国」とはっきり書いてある
![]() | 『外国人投資家が日本株を買う条件』(菊地正俊,日本経済新聞出版社) |
世界3位の富豪バフェット氏、米富裕層への増税訴える(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22720620110816
”米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(80)は、15日付のニューヨーク・タ
イムズ紙への寄稿で、米政権に対し富裕層への増税を訴えた。「オマハの賢人」と
も称されるバフェット氏自身も、米誌フォーブスによる世界長者番付で3位に入る
大富豪。
バフェット氏は「私の友人や私は長らく、億万長者に優しい議会に甘やかされてき
た」とし、「米政府は今こそ、犠牲の分かち合いについて真剣に考える時だ」と述
べた。
同氏が富裕層への増税を訴えかけるのは今回が初めてではなく、昨年11月にもA
BCニュースのインタビューで、高額所得者は「相当多く」の税金を負担する義務
があると語っていた。
ただ今回は、米連邦債務上限の引き上げなどで米国の財政問題に関心が集まるタイ
ミングでの寄稿なだけに、注目度はこれまでよりも高い。
2012年の米大統領選挙でも財政問題や税制が大きな争点になるとみられるが、
共和党は財政赤字削減は歳出の削減を通じて行うべきだと主張。ブッシュ前政権が
導入した富裕層減税措置について、オバマ大統領と民主党は打ち切りを主張してい
るが、共和党はこれを頑なに拒否している。
バフェット氏は、「貧困層と中間層がアフガニスタンで我々のために戦い、多くの
米国民が生活を何とかやりくりする一方、超富裕層は桁外れの税優遇を受け続けて
いる」と指摘。「非常に多くの国民が真に苦しんでいるときならなおさら、(富裕
層の)多くも増税をいとわないのではないか」と語っている。”
→ アメリカの富裕層優遇は異常なのでバフェットの指摘は正しい。
医療保険負担が逆進的であるのは有名な話だ。
日本の場合、社会保障で豊かな高齢層を優遇し過ぎる点が問われるだろう。
どれだけ資産を持っていても多額の公金をバラまいているからだ。
また、自民党が90年代に高所得層の所得税率を引き下げたのに
殆ど経済成長に寄与していない点も大問題だ。
与野党対立続けば献金拒否=米財政問題で警告―スタバCEO (時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011081600473
”【ワシントン時事】米コーヒーチェーン最大手スターバックスのシュルツ最高経営
責任者(CEO)が、ビジネス界のリーダーに対し、米財政問題をめぐって民主、
共和両党が選挙を意識した無責任な対立を続ける限り、政治献金を拒否すべきだと
呼び掛けていることが明らかになった。AFP通信などが15日、伝えた。
それによると、シュルツ氏は友人の企業トップに宛てたメールで、政治家は政府債
務の上限引き上げ問題を適切な解決に導くことに失敗したと指摘。その上で「財政
を長期的に強固にする超党派合意に達するまで、オバマ大統領と全議員に対する選
挙資金の支援を保留する」との考えを示した。”
→ 米政府の債務上限引き上げ問題が紛糾していた先月中旬の報道。
これが日本だと、仲間内に有利な政策を要求しただろう。
「ポスト菅」の影響力狙う経団連 政治との距離模索(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110722/biz11072215240016-n1.htm
”経団連の夏季フォーラムは、震災や原発事故対応で迷走を続ける菅直人政権に対し、
「政治との距離」が重要なテーマになった。米倉弘昌会長はこれまで、菅政権に対
して繰り返し苦言を呈しているが、のれんに腕押しで政権中枢に届いていない。そ
れどころか「経済界のエゴだ」と返され、「財界の地盤沈下」を指摘する声も上が
る。こうした中で、経団連内には、政治に対する財界の影響力回復のため、「ポス
ト菅」への接近や政治献金の再開論も浮上している。
22日の夏季フォーラムの討議では、「(海外進出せずに)日本に残って税金を払
っているのは誰か分かっていない」「最大の障害は首相だ」などと菅政権への痛烈
な非難が相次いだ。
「今の政治はひどすぎる」(大橋光夫昭和電工相談役)との認識で一致し、「菅首
相の次を見据えて政策対話を続けるべきだ」「話が通じる中堅をどうつないでいく
かだ」と、現政権でなく、「ポスト菅」を狙う声が上がった。
一方で、「経団連は自分たちの利益のために動いていると誤解されている」と経済
界の真意が伝わらないことへの努力不足を指摘する自省の弁も出た。
米倉会長は菅首相について、「側近の意見も聞かないんだからどうしようもない」
とため息をつくが、震災復興と経済活性化には、規制緩和や対外政策など政府との
二人三脚が欠かせない。財界長老は「財界の最大の武器はカネ。政治献金の再々開
をためらうべきではない」と語る。経団連の次の一手が注目される。(早坂礼子)”
「経団連は自分たちの利益のために動いていると誤解されている」とあるが、
正しくは「経団連は自分たちの利益のために動いていると見抜かれている」であり
そこに大きな誤解がある。
日本国内に生産拠点をとどめているのは善意ではなく合理的判断の筈だ。
いずれ日本円急落の際には、慌てて製造業は国内に舞い戻って来るだろう。
企業というものは所詮そうした功利的主体である。
現に、度を過ごした東電の擁護は国民から顰蹙を買っているし、
経営者の自己保身のために外資を排除しようとする姿勢は明らかだ。
真に震災復興と経済活性化に欠かせないのは、
経済界にもはびこっている既得権の打破である。
熱心に政府へ文句を言っているのは殆どはもはや成長が望めない企業だ。
バフェットを見習うのはまあ無理としても(それだけの器がない)
もっと広い視野から大局を捉えるようにして貰いたいものだ。
▽ 電事連と一致協力して再生可能エネルギー普及を妨害する財界
![]() | 『エコ・ウオーズ 低炭素社会への挑戦』(朝日新聞特別取材班) |








































