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『週刊ダイヤモンド』5月22日号-井堀利宏教授「豊かな高齢者を優遇する社会保障制度の抜本的な改革を」

2010-05-17 | 『週刊ダイヤモンド』より
今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は「外食 30兆円産業の新潮流」でした。

力作ですが農家の台所のようなファーマーズ・レストランの
話も出ると良かったと思います。

アプローチが違うと思ったのはミシュラン関連の記事で、
そもそもミシュランは日本人向けではないため
「海外客増加による経済効果」がメインの筈。

極端な話、日本人にとってはいまいちでも
外国人優良顧客が喜びさえすればいいのです。

友里氏は毒舌で面白くはあるのですが、
他の評論家への不満が品のない位に強くて
食や食文化を語る第一人者の座にはほど遠いと感じました。





『週刊ダイヤモンド』2010年 5/22号


最も素晴らしい記事はP23の「Data Focus」。
井堀利宏・東京大学教授が子供手当を論じられています。
豊かな高齢者を優遇する社会保障制度の抜本的な改革
を主張されているのには全く同感です。

ただ現状のシステムでは景気刺激策としても
少子化対策としても効果は限定的とのこと。

ただし、井堀教授が主張されている給付付き税額控除よりも
所得税率で調整した方がコストが低いこと、
子供手当をバウチャーにすれば育児支援インフラを
強化できるということをお忘れではないでしょうか。

北欧の事例を見ても、大勢の女性労働者を吸収するには
医療・教育・育児・介護部門しかありません。
給付付き税額控除は雇用対策にとっておくべきと思います。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の『週刊東洋経済』の特集は「弁護士の使い方」。
隘路が続いている業界のようですが、
本当にフロンティアはないのでしょうか??





『週刊東洋経済』2010年 5/22号


P9の権丈教授のコラムは
「増税による積極的社会保障政策」を唱えるものでしたが、
現状認識がそもそも間違っている気がします。
これでは今週のダイヤモンドの井堀教授のコラムに「完敗」です。

日本では市場所得の平等度は先進国の平均レベルなのに
社会保障による再分配後に格差が拡大します。
つまり、「社会保障制度そのものが逆進的」という
とんでもない状態になっているのです。

▽ 参考まで





『脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる』(飯田泰之,自由国民社)


これは、日本の社会保障制度がそもそも高齢層偏重であることと、
議員や公務員、大企業正社員の「社会保障既得権」が大きいためです。
それを修正しない限り、社会保障制度は不公平を拡大再生産するだけ。
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